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令和2年度病害虫発生予察特殊報第3号(ヨコバイ科の一種 Singapora shinshana)の発表について

※特殊報とは

 県内に今まで発生が確認されていなかった病害や害虫を初めて発見した場合や、ある種の害虫が今までの発生とは違う特異的な発生をする現象が認められた場合に発表されます。

1.発生の経過

 令和2年11月、大津市内の民家に植栽されたモッコウバラの葉を加害するヒメヨコバイ類が確認されました。採取した成虫を農林水産省神戸植物防疫所に同定依頼した結果、本県では未発生のヨコバイ科の一種(和名なし) Singapora shinshana (Matsumura)と同定されました。

 本種は、国内では、沖縄県、和歌山県、徳島県、埼玉県、京都府、大阪府、岡山県および群馬県で確認されています(12月3日時点)。海外では、中国、台湾、韓国および北朝鮮で確認されています。

2.ヨコバイ科の一種 Singapora shinshana の形態および生態

 成虫の体色は黄緑色で、体長は3.0~3.5mm、頭頂部に黒点が一つあるのが特徴です。本種はウメ、モモ等のバラ科果樹を加害することが報告されています。幼虫および成虫が葉を吸汁し、吸汁痕は白く残り、葉の表面が白化します。多数の加害を受けた葉は落葉するとされています。なお、本県では、現在までに本種によるウメ、モモ等への被害は確認されていません。

3.防除対策

 令和2年12月3日時点で、本種に対して適用のある農薬はありません。発生および被害の早期発見に努め、発生を確認した場合は寄生している葉ごと速やかに除去し、適切に処分するようにお願いしています。

お問い合わせ
滋賀県農業技術振興センター花・果樹研究部
電話番号:077-558-0221
メールアドレス:[email protected]
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