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JICA草の根技術協力事業の滋賀県提案事業の採択について ~企業と滋賀県が「琵琶湖モデル」を活用してベトナムの水環境改善に取り組む~

滋賀県は、ベトナムのハイフォン市カットバ島の水環境の改善を目的に、企業(株式会社環境総合テクノス、株式会社日吉)とともに、平成27年(2015年)3月から平成29年(2017年)3月にかけて独立行政法人国際協力機構(JICA)の草の根技術協力事業(地域活性化特別枠)(フェーズ1)を実施しました。

参画した企業からは、ベトナムでの実績・ネットワークづくりに役立ったとの評価を受け、また、新しい企業からも参画したいとの要望があったため、フェーズ2として後継事業を平成30年度(2018年度)JICA草の根技術協力事業(地域活性化特別枠)に応募したところです。

この度、JICAの発表があり、本県の提案事業(フェーズ2)が採択されましたので、お知らせします。

1. 滋賀県提案事業(フェーズ2)概要

【事 業 名】琵琶湖モデルを活用したハロン湾・カットバ島沿岸水域の適切な保全に向けた支援

【スキーム】平成30年度(2018年度)年度草の根技術協力事業(地域活性化特別枠)

【対象地域】ベトナム国ハイフォン市カットハイ郡カットバ島

【実施期間】2年間

【実施体制〔日本側〕】滋賀県、株式会社環境総合テクノス(大阪)、株式会社日吉(近江八幡)、株式会社長大(東京)、株式会社エフウォーターマネジメント(大津)(協力:大阪府立大学、(公財)国際湖沼環境委員会)

【実施体制〔ベトナム側〕】ハイフォン市人民委員会天然資源環境局、カットハイ郡人民委員会、ベトナム国家大学、事業者、住民、クアンニン省計画投資局

2. フェーズ1とフェーズ2の活動概要

【フェーズ1】カットバ島の水環境悪化に対応するため、「琵琶湖モデル」を応用して産官民が連携する枠組みづくりを支援。平成28年(2016年)12月に設立された、産官民から成る「グリーン・カットバ」が、フェーズ1終了後も清掃活動を継続。

【フェーズ2】 カットバ島で予定される大規模リゾート開発に伴う水環境への影響を軽減するため、「琵琶湖モデル」を応用して、ノウハウ向上(排水処理施設や環境モニタリング)や産官民の活動強化を支援。

3. 活動スケジュール

【~2020年3月】JICAとの調整・契約(契約主体:株式会社環境総合テクノス)、ハイフォン市人民委員会との調整・事業実施のための覚書締結

【2020年4月~2021年3月】WEB会議等によるハイフォン市人民委員会との調整、事業実施のための事前調査等

2021年4月~】事業開始~キックオフセレモニー(於:カットバ島)(以降、現地指導や研修受入を実施。)

※新型コロナウイルス感染症の状況等により、スケジュールに変更が生じる可能性があります。

4. 参考

カットバ島について

カットバ島は、ベトナム国ハイフォン市カットハイ郡に属し、ベトナム北部のハロン湾南端に位置します。カットバ島は、ハロン湾に点在する大小366の島々の中で最大であり、その大きさは南北約18キロメートル、面積約354平方キロメートルあります。

カットバ島には、島南部の市街地を中心に約15,000人が居住しています。主要産業は、自然を活かした観光サービス業と水産業です。しかし、観光客が急激に増加し始めた約10年前から水質汚濁が進み、赤潮の発生による養殖魚の死滅や、海への廃棄物の投棄による景観の悪化など、水環境の課題を抱えています。

カットバ島

琵琶湖モデルについて

「琵琶湖モデル」は、「住民」「行政」「企業(工場等)」「大学等研究機関、水環境関連企業」の4つの取組により、水環境の保全と利用を進めながら、経済の発展を同時に可能するとともに、世界の水環境の課題解決にも貢献する考え方です。

Lake Biwa Model
琵琶湖モデル概念図
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