平成29年6月に、県南部の施設栽培のバラで、新葉が折り畳まれ、内側が食害されている葉が見つかりました。被害葉を広げると、葉脈に沿ってハエ目と思われる幼虫が葉を食害していました。この幼虫を佐賀大学農学部応用生物科学科の徳田誠准教授に同定を依頼したところ、バラハオレタマバエと判明しました。
本県ではこれまでにバラハオレタマバエの発生を確認していませんでしたので、平成29年度病害虫発生予察特殊報第1号として発表しました。
なお、特殊報とは、県内に今まで発生が確認されていなかった病害虫を発見した場合や、ある害虫が今までの発生とは違う特異的な発生をする現象が認められた場合に発表しています。見した場合や、ある害虫が今までの発生とは違う特異的な発生をする現象が認められた場合に発表しています。
→平成29年度病害虫発生予察特殊報第1号(バラハオレタマバエ)
成虫は、新葉表面の主脈に沿って産卵し、孵化した幼虫が主脈周辺を食害するため、葉折れ症状を示します。蕾が食害された場合は変形花となり、商品価値が低下します。幼虫の体色は白色~黄色で、体長は1~2mmで、3齢を経過すると葉から離脱し、土中のごく浅い部分(概ね地表面から1cm以内)で蛹になります。
平成29年6月13日現在、バラにおいて、バラハオレタマバエに適用のある農薬はありません。被害葉・被害蕾を発見したら、速やかに除去し、適切に処理してください。