令和5年度から当館では、滋賀県が誕生した明治5年(1872年)からの150年間を対象とする県史編さん事業に取り組んでおり、そのための資料調査を進めております。
また、同事業では、資料調査の成果を適宜、情報発信することとしており、その一環として当館所蔵の資料をもとにミニ展示を実施しております。今回は今年度5回目の展示で、三井寺と滋賀県の近代についてご紹介します。
三井寺(正式には長等山園城寺)の前近代については、令和5年(2023年)に「智証大師円珍関係文書典籍」がユネスコ「世界の記憶」に登録されたこともあり、再び脚光を浴びています。
その一方、本寺が近代に入りどのような変遷を経たのかについてはよく知られていません。県政最初期の県庁が境内の円満院に置かれたこと、境内の一部が陸軍の駐屯地とされたことなど、三井寺は滋賀県の近代化の影響を直接に受けた寺院でもありました。
本展示では、三井寺の視点から滋賀の近代について再考したいと思います。
展示題目:「三井寺と滋賀の近代」
展示期間:令和6年(2024年)2月5日(月)~令和6年(2024年)3月29日(金)
展示場所:県庁新館2階・県民情報室前展示ケース
開庁時間:午前8時30分~午後5時15分まで(土日祝日・年末年始を除く)
展示資料
(1)「円満院代地に付嘆願書」(明治5年3月)
(2)「元園城寺境内のうち陸軍用地の図」(明治6年5月)
(3)「琵琶湖疏水御用地に係る植物取除手当料取調書」([明治18年])
(4)「寺中建造物大修理に付補助費下賜願」(明治39年3月16日)
問合せ先:滋賀県立公文書館
電話 077-528-3122 FAX077-528-4813
E-mail [email protected]