滋賀県環境審議会環境企画部会議事概要
日時:平成19年11月30日
16時0分〜17時30分
場所:別館2階大ホール
委員出席状況
出席者9名欠席者7名(うち委任状提出者5名)
議事
「持続可能な滋賀社会ビジョン(素案)」について
配付資料
開会
事務局:持続可能な滋賀社会ビジョン(素案)について説明
部会長:
小委員会委員長からから補足があればお願いしたい。
小委員会委員長:
まず、持続可能な社会を実現するために、避けて通れない課題はCO2削減であり、
2030年に半減という目標を立てている。ここでは、バックキャスティングという手法を
とっている。これは、あるべき姿を掲げてその実現の方策を考える、というやり方で
ある。
特に4つの重点プロジェクトについては、各委員から実現に向けた、具体的な取組
について意見をいただいたところである。さらに今回のプロジェクト以外の取組につ
いても意見が出されており、今後の検討に活かしていただきたい。
部会長:
「持続可能な滋賀社会ビジョン」という名称は、分かりづらいように思えるが。
また、琵琶湖環境の再生に関する議論がやや弱い印象を受ける。重点プロジェクト
としても上がっていないが。
事務局:
琵琶湖環境の再生については、マザーレイク21計画の見直し作業を進める過程で
まとめられた「水ビジョン」から対策・施策を引用している。具体的な取組については、
マザーレイク21計画の改定に向けて検討することになる。
委員:
重点プロジェクトを進めていく具体的なスケジュールはあるのか。また、資金的な裏
づけがあるのか。絵に描いた餅とならないように進めて欲しい。
事務局:
持続可能な社会の実現に向けて、各主体が共有する指針としてビジョンは必要と考
える。
また、取組は、県だけが行うものではなく、多様な主体が取り組むべきであり、資金面
については民間資金の導入も視野に入れながら、可能なものから実現していきたい。
小委員会委員長:
世界的に見ても、最低限の到達すべき目標だと考えている。絵に描いた餅にしない
ためにも、県としても思い切ったことを考えるべきであり、条例など制度の改変も必要
となろう。
委員:
具体的なスケジュールが見えない気がする。もう少し緊急性があるのではないか
来年度どうするのか。
委員:
県民・事業者としては、何に取り組んでよいか、このビジョンの範囲内では見えてこ
ない気がする。別途年次を決めた推進計画のようなものが出てくるのか。
事務局:
次年度に滋賀県環境総合計画を改定する予定。このビジョンの考え方や基本的な
方針を次期環境総合計画の指針とすることが、ビジョンの対策施策を実現する担保
となると考えている。また、温暖化対策の面では、現在滋賀県温暖化対策推進計画
が2010年を目標として掲げているが、ポスト京都議定書の議論も踏まえながら順次
対応を進める。
委員:
P30のテーマ3の取組を推進するためには、どう県民に浸透させていくかが重要で
ある。県から情報提供をするとともに、県民の声を聞き、身近なところからの意識づ
けが必要と考える。
事務局:
できることがあれば積極的に取組を進めたい。
部会長:
実際に県民が参加意識を持って取り組むことが重要だろう。
小委員会委員長
インセンティブを与えることは重要である。個人の思いだけでは難しい。
委員:
P14の対策・施策の基本方向では、「対症療法的ではなく〜」とあるが、環境政策
と他の県の政策とどうバランスをとるのか。
また、環境教育に重点を置くことは非常に重要だと考える。
事務局:
県全体の政策として、進めていく。
ビジョンの作成に当たっては、湖国環境保全推進会議という横断的会議で、議論
をし調整も行ってきた。
委員:
このビジョンを作るにあたって、若い人の意見を取り込めたのか伺いたい。
また、P9で「琵琶湖で泳いだり〜」というのはもっともであるが、県民にとってより身
近なのは、河川ではないか。河川の水についての記述が少ないのは残念である。
事務局:
平成18年度に「基本構想ワーキング」を基本構想の担当部局と共催し、滋賀のあ
るべき将来像について、多くの県民の方から意見を聞いている。また、審議会での
答申後に県民政策コメントを実施する予定である。
部会長:
人口が増加し、水辺がなくなってしまったことへの懸念がある。水辺をどう再生する
のか、ということは今後も検討が必要だ。
委員:
温暖化の対策を考えたまちづくりを進めるのは重要である。ただ、交通システムの構
築はなかなか難しい問題だと考える。自転車道路が整備されている地域もあるが、今
後交通事故の低減と、安全に自転車利用できるような取組を推進して欲しい。
部会長:
自転車利用の促進は、アイデアはよいが、今後具体的に何をどうするかが問題である。
事務局:
自転車利用の促進施策は、市町とともに取組を進めていきたい。
部会長:
駅前の交通手段や駐輪場など地域の合意を得ながら、具体的な取組を進める必要が
ある。
委員:
学校の家庭科では、エコクッキングなど環境を意識した指導をしており、児童・生徒の
理解を深めることに繋がっている。
今後、一般への環境教育をどのように進めていくのか。また教育委員会とのつながりも
重要と思うが、いかがか。
事務局:
環境学習は、別の小委員会において環境学習推進計画について議論進めている。滋
賀県は比較的、環境教育を進めている方であるが、琵琶湖や山を活用したプログラムを
立て、すべての教科に環境という側面を取り込んで指導できないか議論している。市町
で身近な環境教育の場を設定してもらい、県は人や場を提供するなど支援を進めてい
く必要があるとも考えている。
部会長:
「低炭素社会」という言葉はわかりづらいように思うが。
委員長:
国が使い出した言葉である。
事務局:
国の21世紀環境立国戦略の中で「低炭素社会」という語句が使われている。
部会長:
本日の審議も踏まえ、修正事項があれば部会長に一任いただくこととし、ビジョン
素案として答申させていただく。
各委員了解
閉会