(岸本副知事)
この度は御当選、誠におめでとうございます。これまでの3期12年の取組が県民の皆様に評価され、これからの4年間、信頼していただけたのだと思うと、お支えしてきた我々職員も大変嬉しく、そしてこの4年間、しっかりとお支えしなければという思いを新たにしている。
今回の知事選の期間中には、台風による大雨のために警戒体制をとっていただき、被害が出たときには現場を見ていただいた。6月30日には中東情勢に伴う物価高騰対策ということで、補正予算編成のために県議会臨時会議を開催し、御出席いただくなど異例の対応となった。そうした時々の情勢に的確・迅速に対応していただいたことが、また県民の皆様からも目に見える形で評価されることになったのだと思っている。
この選挙期間中には、19市町くまなく足を運んでいただき、いろいろな県民の声を聞かれたことと思う。みんなの知事、みんなの連合長として、これからの激動の4年間、舵取りを担われることになる。我々としても、県民の皆様の困りごとや悩んでいることをすべて「自分ごと」として捉え、スピード感を持って対応し、しっかりと知事をお支えできるよう努めてまいるので、どうぞよろしくお願い申し上げる。改めまして、誠におめでとうございます。
(知事)
皆様、おはようございます。岸本副知事から過分なお言葉をいただいたが、17日間の選挙の結果、4期目の知事を担わせていただくことになった。引き続き頑張るので、どうぞよろしくお願い申し上げる。
今もお話があったように、17日間の選挙は、多くの方々にお世話になって戦い抜くことができた。途中、大雨もあったし、物価高騰緊急対応や中東情勢の影響を受けた県議会臨時会議もあった。その間、19市町の津々浦々、各地で多くの方々と会い、いろいろな声をお聞きした。
4期目の知事として、これまでの3期12年、貫いてきた「対話・共感・共創」そして「現場主義」という姿勢は、これからも変わらず不変の姿勢としてやっていきたいと思う。それと同時に、みんなの知事でありたい。また身近な知事でありたいと思う。職員の皆さんと一緒に、開かれた、信頼される県政を作っていきたい。皆さんから「県政があってこその私たちの暮らしだ」というお声をたくさんいただいた。いろいろなところでいろいろな問題が起こるときに、やはり県がしっかりとしていることの重要性を改めて胸に刻んだところである。
3期12年やってきたことが評価されたとすれば、これはひとえに、歴代の先輩、先人を含め、一緒に歩んでくれた職員の皆さんのおかげであり、このことには思いを馳せ、感謝したい。
改めて県内を回って感じたことは、まず一つ目に、琵琶湖をはじめ、山々、そして繋がる川もそうだが、豊かな自然があるということが基本であるということ。豊かな自然が瑞々しく、緑とともにあるということ、これが基本だと思う。
二つ目は、集落や街など、それぞれの地域に歴史、文化、文化財があり、人の営み、暮らし、生業があるということ。ここに改めて感じ入った。そして、どの地域も人が優しい。挨拶をしてくれるし、声をかけて、ねぎらってくれる。批判的なことも含めて声をかけてくれる優しさがある。
三つ目は、産業があり、企業があり、大学や高校、学校があって、活力や希望があるということ。豊かな自然が基本であり、人の暮らし・生業があり、人が優しくて、未来に向けた活力や希望があるという、この3つが滋賀の土台であると改めて思った。
ただ、人口減少や、長寿化、暑くなってきた気候変動も含めて良いことばかりではない。「老い」に対して慄く人が増えたように感じた。ゆっくり歩く方、杖をついて歩く方、手押し車で歩く方、ゆっくりと自転車に乗る方、シニアカーも含め、県内各地で「老い」が進んでいることを実感した。まだ外に出てこられる方は良いが、出られない方、歩けない方、行きたくても行けない方もその周りにいらっしゃるということを思えば、やはり「老い」というものにどう向き合うのかが重要である。
そういう中で、農業も、お店も、集落も、事業も、企業も「後継ぎはいるのか」「承継できるのか」「スタッフはいるのか」「持続可能か」という不安の声が、次々と口をついて出てくる状況であった。改めて、「ともいきともうみともそだて」そして「支え合って」という言葉を付け加えて、「支え合ってともにいきる健康しが」を訴えたときに、非常に皆さんのうなずきが多かったことが印象的だった。
もう一つ、皆さんの共感をいただいたと思うのは、これまでの延長線上ではない、支え合いの仕組みを作ろうということである。例えば、官民連携もそうだし、市町と県の連携、府県を超えた連携もそうである。集落営農を企業と一緒にやることや、交通を官民連携で作ること、さらに、高校改革など教育も従来の枠組みを超えて一緒にやる。生成AIとともに生きるということも含め、新たな技術の活用も図りながら、これまでと異なるやり方で「支え合ってともにいきる」ということを志向していくべきではないかと思っている。
この政策の方向性を6つの柱で束ね、全体的には「政策案」という形でもう既に公表している。それを抜粋して、政策集をお作りし、様々な場面で訴えた。また、子ども向け政策集の「わたしたちの滋賀県の未来一緒につくりたい、政策を。」というパンフレットも大変好評であった。
今回公約させていただいたこと、滋賀県民に問うたことを、県政にどう反映するのかということを、各部局において考えていただきたい。来年度からではなく、今年度から考えてほしい。体制面、予算面含め、すでに挨拶回りを始めて市町長らにも今年度からやると言い始めている。
6つの柱について、一つ目は「人の健康」である。これは身体と心の健康、医療と介護のケアの仕組みを整えて届けること。そして、生きている意味を確認するための「文化・芸術・スポーツ」の充実である。国スポ・障スポのレガシー、感動・経験を活かしたいと申し上げてきた。そして、彦根城の世界遺産登録も迫ってきており、新しい文化館も完成していく。公園づくりということも非常に可能性があると思っている。
二つ目は「社会と経済の健康」である。基盤となるのは安全と安心であり、防災・防犯の取組は引き続き強力に進めていかなければならない。産業の活性化については、農畜林水産業、中小・小規模・地場産業、北の近江、すべてを振興していきたい。観光の「シガリズム」、さらには「交通まちづくり」について結果を出していきたい。変化の兆し、好転の兆しを作っていきたいと思っている。とりわけ注目された交通については、今年度から動かし始めている交通計画を、市町の取組を支える形で、まず今年度、来年度、再来年度ぐらいの2、3カ年をかけて好転の兆しを作り、その財源についても、新たな税を含めて議論を積み重ね、結論を得る4年間にしたいと思っている。スケジュールを考えてほしい。
三つ目は「自然の健康」である。やはり琵琶湖の保全再生が基本になる。水質だけでなく水温についても調べて対策を打っていきたい。これは行政だけでなく、石けん運動に代表されるような県民運動、企業や様々な主体を巻き込んだ運動に昇華させていく可能性があると思っている。琵琶湖の健康のためにも、やまの健康、そして生物多様性、とりわけ「循環」というキーワードで社会形成をしていく。脱炭素、CO2ネットゼロ、水素の可能性についても、多くの期待と共感をいただいた。
四つ目は「ひとづくり」である。「子ども・子ども・子ども」というのは引き続き大事にしていきたいし、「すまいる・あくしょん」を進めていきたい。ここでは、やはり高校改革が急務の課題になってくる。今、県立彦根工業高等学校と県立長浜農業高等学校で先行して認められ、あと2つの学校をどうするのかということが焦眉の急であるし、高等専門学校への期待はやはり相当高いものがある。ただ、前から言っているように、私立高校が無償化される中で県立高校の相対劣化が言われているので、ここにどういう手を打っていくのか、教育委員会だけでなくあらゆる主体が連携して取り組む課題として、みんなで考えていきたい。
五つ目は「基盤づくり」である。行政・政策のイノベーションを図っていきたい。また、広域行政への参画・関与を引き続き強化していきたい。
六つ目は次の時代、「次代の健康」である。人権、ジェンダー平等、多文化共生。やはり外国人県民は相当多くなってきている。県庁の公館の環境整備も、いま外国籍の職員の方にやっていただいている。もしかすると県庁だけが多国籍化に対応できていないのかもしれない。市町の窓口には外国人住民の方が大勢来られている。意識や認識のずれがないように、多文化共生の視点を持った県政というのは極めて重要になってくる。それから、平和を維持するための取組や孤立への寄り添いが重要になってくる。
最後になるが、特効薬がある課題ではなく、みんなで考えて一歩でも二歩でも前へ進んでいく、3歩進んで2歩下がってでも1歩前に出るということを志向していきたい。大事なことは、先人の知恵も紐解くこと。三方よし、誠信の交わり、良知に致る。そういう意味で、私たちがみんなで考えたパーパス「琵琶湖とくらしを守る。三方よしで笑顔を広げる。豊かな未来をともにつくる」を繰り返し確認しながら、その具現化に努めていこうではないか。
あわせて、職員の皆さんの職場環境の改善に引き続き取り組みたい。これはまだ誰にも言っていなかったが、昼休みに暑い廊下や寒い廊下、暗い廊下でご飯を食べなければいけないという環境を、早急に改善したいと思っている。施設面、ハード面いろいろ課題があるので、すぐにできることばかりではないのかもしれないが、改善を図りたい。
引き続き、職員団体をはじめ、皆さんとの対話を重視しながら、より良い県政をつくれるように頑張りたい。4期目をスタートするにあたり、県政幹部の皆さんに、私からの思いの共有とさせていただく。これからも一緒に頑張りましょう。どうぞよろしくお願い申し上げる。
(東副知事)
知事、当選おめでとうございます。日曜日に当選を決められた報告会で、終始知事が引き締まった表情を変えられなかったのが非常に印象的であった。4期目を担われることになった責任と、県民の皆さんから託された県政運営をどうしていくのかという、並々ならぬ思いがその裏にあるのではないかと考えている。
ただいま知事の方から、4期目にかける詳細な所信をお聞かせいただいた。様々な政策含めてお話しいただいたので、それぞれの立場でしっかりと形にしていくということで、我々一丸となって取り組んでいきたい。
特に知事はこの17日間、県内各地をくまなく回って現場を見て、県民の声に耳を傾けてこられた。知事の話の裏には、県民の皆様のそうした思いが裏打ちされているということを、私たちはしっかりと意識していく必要がある。
また、4期目ということで、知事ご自身が「独善に陥らないように、常に謙虚な姿勢で色々な方の声に耳を傾ける姿勢を大事にしたい」ということを、この場ではないが、仰っておられた。私たち自身も知事に負けないように、現場の実態や県民の声を丁寧につぶさに拾い上げて、県政経営会議などを中心に政策議論を活発に進めていきたい。
今年度は「基本構想実施計画」と「行政経営方針」の改定時期を迎えることになり、これから来年度に向けた施策構築の議論も進んでいくので、様々な議論をしていきたい。知事が掲げておられる「ともいきともうみともそだて」、そして「支え合ってともにいきる健康しが」を県民の皆さまとともに実現できるよう全力で取り組んでまいる。引き続き御指導をお願い申し上げる。
(北川防災危機管理監)
知事、副知事からお話があった通り、月末と月初めの台風・大雨対応について、警戒本部員および危機管理員の皆さんにはご苦労様でした。風水害での警戒本部の設置が令和5年8月以来、約3年ぶりということであった。我々局の方も若干不慣れなところもあったが、何とか大きな被害もなく済んで良かったと思っている。
今回の警戒本部について、意見を集めるためにアンケートをさせていただいた。各部局の皆様にはご協力いただきありがとうございました。外部の機関も含めて70件ほどの意見をいただいている。
内部の反省点としては、マニュアルの読み込みや理解不足、資料作成の遅れによる会議開始時間の遅延などの反省点があった。また、警戒本部員や危機管理員について、長期化した場合の交代要員が欲しいという意見をいただいている。そのあたりは各部局の中で交代体制を工夫いただければと考えている。
一方で、良かった点としては、タイムラインの提供や事前の情報共有、またLoGoチャットを活用した各部局への迅速な情報提供について良い評価をいただいている。
県庁外の意見としては、甲賀市の方で避難されていたところ、地方本部の方から「避難所物資の提供はどうか」と声をかけさせていただき提供したことに対する感謝の声をいただいている。また、気象台の担当者も常駐していただき、情報共有や執務スペースの確保などに対して感謝の声をいただく一方で、会議資料の共有が遅れたことに対する指摘をいただいている。
あと、県に対してではないが、米原市や東近江市からは、新たな気象情報の運用に関する意見をいただいた。今回は、レベル2からいきなりレベル4に上がってしまった。本来であればレベル4に行く前にレベル3が2〜3時間あるという気象台の事前説明があったが、今回は急激な変化によりそういうケースになってしまい、「準備が整いにくい」という意見をいただいた。このあたりは気象台とも共有していきたい。
いただいたこれらの意見を今後の災害対応に活かせるよう、我々も改善を図っていきたい。引き続き皆様のご協力をよろしくお願い申し上げる。
(知事)
危機管理対応について、とても重要な報告をしていただいた。調整会議でもその旨を御報告いただいた。不慣れな職員もいるだろうし、頻繁に行うことでもないので、今回の経験を次の災害に活かしてほしい。
アンケートを取って改善に繋げているのは非常に良いが、特に気をつけてほしいのは「市町との関係」、そして「民間のライフライン(停電や列車運行など)」を含めた対応である。県が所管していることだけにとどまらず、全体を見ること。
そして、危機管理員の交代については、早急に体制をとってほしい。それぞれの部局で危機管理員を複数置いて、長期化したときにどのように交代させるのかという対応も含めて体制を整えるようにしてほしい。
また、災害時に喜ばれるのは、例えば帰宅困難者に対して公共施設を開放したときや、市町が困っているときに県から「寄り添えることはないか」と声をかけたときである。県外で被災された方の安否確認を県人会のみなさんに連絡するときなども、非常に喜ばれ感謝される。JRが「ここで列車を止めます」と言ったときに、公共施設を開放して「どうぞこちらで休んでください」と言ってあげるとずいぶん感謝されるので、そうした広範な対応も含めて、一緒に考えていきたいと思う。よろしくお願い申し上げる。
私が申し上げたことについて、何か御意見・御質問などあればお伺いしたい。渡辺さん、珍しく神妙な感じだが何かありますか。
(渡辺びわこボートレース事業庁長)
4期目の知事の思いが実現できるよう、ボートレース事業庁としては、施設の改善等も含めしっかりと取り組み、収益を上げて繰出金を増やしていきたいと、改めて決意をいたしました。
7月28日から、23年ぶりとなるSGレースである「OCEAN CUP」が6日間にわたって開催される。一部、職員の応援もお願いしており、県議会からも多数お越しいただく。ボートレースの収益が社会のため、地域のため、知事4期目の政策にしっかりと活かされるという思いで、ここにいらっしゃる皆さんはもちろん多くの職員にご来場いただければと思う。
(知事)
SGレースは大変重要なイベントなので、皆さんの協力をお願いしたい。
ビッグイベントといえば、今月末からインターハイが始まり、県内でも多くの競技が各地で開催される。来月にはお成りもあるので、準備をしっかりやりたい。特に高校生が主役になるイベントであるため、みんなで盛り上げてあげたい。一部保健所等では暑い中でのお弁当の食中毒対策など随分御苦労いただいている。また、暑熱対策として夜間に競技を開催し、試行的に入場料金をいただく陸上競技の試みなど、初めての試みもあるので注目・参加していただきたい。
最後に、先ほど東副知事からフォローしていただいたが、渡辺事業庁長が「知事の思い」と言ってくださったことについて、私は「知事の思い」というよりも「県民の願い」として皆さんに理解していただけるように努めたい。「知事が言っているから」「知事が思っているから」ということになりがちだが、そうではなく「県民の皆様が願っていること」を体現できるようにしたい。言葉の使い方として、説明の際に「知事が言っているから」という表現を使うのは気をつけてほしい。私自身もそのことを戒めたい。分かっているつもりで私が言ってしまうこともある。しかし、一番分かっているのは現場であり、皆さんである。耳の痛いこと、都合の悪いこと、また「知事はそう言っているが間違っている、やるべきではない」ということも含めて、とりわけ幹部の皆さんには忠告なり進言なりをしていただきたい。そうでないと、冒頭に申し上げた「信頼される県政」ではなくなってしまう。両副知事にも、私に対して厳しいことを言ってほしいとお願いしている。言いづらかったら、くじ引きをしてでも言ってもらえるようにしたいという思い。私自身そう言われないように気を付けるのは前提だが、気づかずに間違えて言ったりやったりすることがあると思うので、そのことを戒めていただけるよう、注視していただくようよろしくお願い申し上げる。