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令和4年9月6日県政経営会議の概要

  1. 開催日時:令和4年9月6日(火曜日)8時45分~9時40分
  2. 開催場所:災害対策本部室 危機管理センター
  3. 出席者:知事・江島副知事・大杉副知事・知事公室長・総合企画部長・総務部長・文化スポーツ部長・琵琶湖環境部長・健康医療福祉部長・商工観光労働部長(代)・農政水産部長・土木交通部長・会計管理者・東京本部長・企業庁長・病院事業庁長(代)・議会事務局長・教育長・監査委員事務局長・警察本部長・防災危機管理監
  4. 議事概要:下記のとおり

論議事項

1. 第2期基本構想実施計画骨子案について

<松田総合企画部次長>
・資料に基づき説明

<質疑・意見等>
(市川健康医療福祉部長)
 1.「からだとこころの健康づくり」(p10)に「感染症危機管理」という言葉が出てくる。国でも打ち出しているところではあるが、県では今まで「健康危機管理」という言葉を使って、感染症のほか、災害や食中毒、毒物など様々な危機管理に対応するという姿勢を示してきた。その中で、今年度から保健所に健康危機管理係も設置。コロナ禍で災害が起これば、コントロールセンターや保健所など様々な部署が同じ枠組みで動くことも考えられる。こうした現状も踏まえた上で「感染症危機管理」という言葉を使うのがよいのかどうか。
 2.「障害者」という言葉が出てこない。「外国人」も同じ。インクルーシブやダイバーシティの視点に立って、「誰もが」という表現の中に含まれているという理解でよいか。
(東総合企画部長)
 1.どちらの用語が適当かもう少し議論させていただきたい。
 2.「誰もが」という言葉の中に当然含まれてくるが、あえて「障害者」等の言葉が必要であれば検討したい。
(林監査委員事務局長)
 1.12年間にわたる基本構想がベースにある。1期目の実施計画では基本構想の柱に沿って構成されていた。基本構想の全体像と2期目の実施計画とのつながりがわかりにくくなった印象。もう少しわかりやすく整理いただいた方がよいのではないか。
 2.来年度予算とリンクしてくる側面もあるかと思う。作成の時期とどう絡んでくるのか。
 3.第1期の18の柱が今回は13になったが、どういった情勢変化で移行し、どう評価されたか、もう少し明らかにする必要があるのではないか。

(東総合企画部長)
 1.3.幹事会議でも同様のご意見があったところ。実施計画をまとめていくに当たり、考えてまいりたい。
 2.来年度に向けた施策構築の中でも中長期的な視点で考えていただく必要がある。実施計画との整合性を図る必要も出てこようかと思うので、タイミングも意識しながら進めてまいりたい。
(箕浦議会事務局長)
 1.実施計画のサブタイトルについて、人の切り口であることは理解するが、自然や社会の要素も含めた上で、もう少しコンパクトになった方がわかりやすいのではないか。
 2.総合目標の目指す姿について、「滋賀に住み続けたい人の割合」「滋賀を誇りに思う人の割合」「感じている幸せの度合い」を向上させるということかと思うが、第3期の実施計画にどうつながっていくのか見えづらい。おそらく第3期実施計画でもこれらを今より向上させる方向になると思う。とすると、「変わる滋賀 続く幸せ」が基本構想の大きなテーマであるが、結果として基本構想そのものの目指すところと合致してしまうことになり、基本構想を具体化する実施計画の目標として適当か。
(東総合企画部長)
 1.幹事会議でも同様のご指摘があった。様々な人の様々な人生の局面を表現しているものだが、ご意見も踏まえどういった形で盛り込めるのか議論を進めていきたい。
(知事)
 具体的にはどのような言葉を入れればよいと考えているのか。
(箕浦議会事務局長)
 コンパクトにという観点で、例えば単に「人、自然、社会も全部ずっと滋賀」など。
(東総合企画部長)
 1.いろいろとご意見もあるかと思うので、今後実施計画をまとめていくに当たり、多面的に考えてまいりたい。
 2.第3期の目標についてまでは、まだ具体的な検討を進めていないが、基本構想を推進するための実施計画であり、当然目指すものは基本構想に掲げているところと同じ。基本構想を推進する上で、どのような指標を置くのがわかりやすいかという観点で検討を進めてきた。基本構想と違いを出すのではなく、あくまでも基本構想を進める上で分かりやすく総合目標を置いて実施計画を進めたいと考えているところ。第3期も同様の指標を置いて進めていくということもあり得るかと思う。
(河瀬総務部長)
 政策3「生きる力・確かな学力の向上」(p11)について、滋賀県ではこれまで「学ぶ力」に重きを置いて施策を進めてきたが、その一方で、議会サイドからはそろそろ「学ぶ力」はやめてはどうかという意見もあったと記憶している。ここでは「学力」として整理されているが、次期教育大綱も見据え、「学力」として整理するのか、滋賀県独自に「学ぶ力」で行くのか、今後整理が必要ではないか。ここで使う文言としても十分吟味する必要がある。
(福永教育長)
 もともと「学ぶ力」の中に「確かな学力」も含まれているという整理であり、教育大綱の中でも並立している。「学力」か「学ぶ力」かといった二者択一では捉えていないところ。次期教育大綱の中でも表現は検討していくが、「生きる力確かな学力」という表現は現在も使っており、確かに議会から幾度も指摘はあったが、単なる「学力」ではなく、様々な「学ぶ力」が必要であると整理している。
(福永教育長)
 サブタイトルについて、夢も「ずっと滋賀」としてしまうと、夢を世界など外部に持つこととの関係をどのように考えるのか疑問。教育の中では、もっと大きな夢を持とうとか様々な夢を持とうということを伝えているのだが、むしろこの表現では滋賀の中に閉じこもってしまう印象。移住政策や外部とのネットワークづくりの施策もある中で、「閉じこもり感」があるのではないか。
(東総合企画部長)
 ご意見を踏まえ、考えてまいりたい。
(髙木琵琶湖環境部長)
 「CO2ネットゼロ社会の実現に向けた挑戦」(p17)が全体を通じた視点として記載されているが、中身を見ると個別施策になっている。同様に掲げられている「ひとづくり」や「DX推進」とは少し違うのではないか。事業を実施する際、全庁を挙げてCO2削減を意識するということはそのとおりかと思うが、これは全庁挙げて取り組む政策であり、どちらかといえば政策に入れる方がより適当ではないか。
(東総合企画部長)
 全体に通じる考え方として、個別の施策というよりは全部局で取り組んでいただく観点からここに掲載している。
(福永教育長)
 「ひとづくり」の中で、自然や環境が意識されていない印象。滋賀の豊かな自然を守るために、環境に対して感度の高い人づくりも重要。教育委員会が掲げる「近江の心を育てる」ひとづくりの中でも、環境教育が大きな柱として入っている。そういったところは、滋賀ならではのひとづくりかと思うので、前面に出した方がよいのではないか。
(東総合企画部長)
 そうした視点も入れられないか検討してまいりたい。
(大杉副知事)
 1.サブタイトルに関して、自分もそうだが、途中から滋賀に暮らすこととなった方や外国籍の方にとっては、「生も」と言われると疎外感があるのではないか。ここに掲げられたキーワードがすべて大事なことであるのは確かだが、「全部ずっと滋賀」と言われると少し抵抗がある。「一緒に描く」「ともに描く」「受け止める」などのニュアンスで表現すれば、幅広い人がより受け入れやすくなるのでは。
 2.狙いや目標を設定する際には、個人の豊かさの視点に加えて他者にどう関わるかという横の視点を併せて盛り込む必要があると考える。例えば、「山と人とともに」など、自らの豊かさに加えて環境の豊かさ・他者との関わりが入れば、もっとよくなるのではないか
(江島副知事)
 目指す姿について、世論調査で測れる割合を向上させていくということかと思うが、「住み続けたい」というのはかなり広い概念であることから、例えば「安全・安心だと感じる人の割合」なども検討してはどうか。感染症に対する安心や防災・防犯に対する安全・安心という意味にもつながる。
(知事)
 1.1期目ではどういうものを目指してどう進捗して現在どこにいるのか、その上で2期目にどこまで目指すのかということかと思う。総合目標の3つがどうつながるかというのも含めて整理した方がよい。安全・安心というのも大事な指標。データのとりやすさや目標・達成度の見やすさだけで設定すると方向性がずれる懸念がある。
 2.「ずっと滋賀」には指摘のあったように閉じこもり感がある。県外出身の人もみんなで一緒につくる感が出るとよいのではないか。
 3.政策1~12は各部局の施策にも直接関連してくると思うが、言葉はよく整理した方がよい。括弧書きやカタカナ書きの言葉、ほかではあまり使用しない言葉など。各部局の施策で使っている言葉と齟齬が出ないようよく整理しておこう。
(東総合企画部長)
 いただいた意見を踏まえ、整理した上で再度庁議に諮らせていただきたい。

2. 次期滋賀県自殺対策計画骨子案について

<市川健康医療福祉部長>
・資料に基づき説明

<質疑・意見等>
(谷口文化スポーツ部長)
 かなり直接的な対策についての計画になっているが、その背後にある状況についても十分留意が必要。例えば、自殺の動機に経済的な問題の割合が高まっていることなどについては、県全体で対応すべき課題であると思う。背後にある問題に対して政策を確実に実施することが対策になる。
 当部の関係で言えば、直接自殺予防を目的としていなくとも、文化やスポーツの力で楽しく生きていくことが自殺予防につながる面も。狭い意味では自殺対策と直接関連しないかもしれないが、広い意味ではいろいろな分野が自殺対策になり得るものと考える。
(市川健康医療福祉部長)
 確かに今の計画案は、経済雇用の問題や孤独・孤立に十分言及できていない。そういった部分も含めて骨子案をブラッシュアップしてまいりたい。
(福永教育長)
 外国籍の親のものの考え方が日本の社会にうまく適合していないパターンがあり、子どもが自殺に追いやられる可能性が高まっているのではと懸念。SNSも含めて、多言語で、かつ文化の違いも含めて相談できる体制が必要ではないか。
(市川健康医療福祉部長)
 相談窓口を整備してきたが、多様な相談の対応が課題と認識。計画の中にも盛り込んでまいりたい。
(知事)
 1.計画策定の趣旨に「県内の自殺者数」とあるが、外国人県民も含まれているのか。
(市川健康医療福祉部長)
 含まれている。県内自殺の統計も、県民の自殺に関する統計もあり、ここでは県内で亡くなられた外国人が含まれる。
(知事)
 そうであれば、基本理念に「県民一人ひとりが…」とあるが、単に「一人ひとりが」でよいのではないか。広い意味で一人ひとりが命を大事にできる、支え合っていけるということでよいのではないか。県民ではない人も含めて守っていくというニュアンスが大事。
(市川健康医療福祉部長)
 「県民一人ひとりが輝ける健やかな滋賀の実現」というキャッチコピーは、健康医療福祉のすべての計画に掲げている。過去に全体計画を見直すときに統一したものであるが、それぞれの計画の目的もあろうかと思うので、ご指摘も踏まえて対応したい。
(林監査委員事務局長)
 監査で伺ったある健康福祉事務所で、高年齢層の女性の自殺が多いということを聞いた。必要なら、県内でも地域性の視点も大事ではないか。

(市川健康医療福祉部長)
 調査・分析に関しては、現状では掲載している程度のデータしかない。もう少し深堀りをする必要があるかと思う。ご指摘のあったような地域性があるとすれば、具体的に対策を講じるヒントになると思うので、分析を深めていきたい。
(江島副知事)
 全国と比較した滋賀県の特徴や傾向があるとするなら、そこに力を入れていく必要があると思うが、どうか。
(市川健康医療福祉部長)
 全国と比べて少ない方ではないかという印象は持っているが、滋賀県の特徴は十分につかめていない。どういった形の自殺が多いかなど、まだまだ分析が必要と考えているところ。
(江島副知事)
 例えば、外国人が多いので外国人の自殺が多い、といった傾向があるとすればそれに応じた対策が必要かと思うので、分析を進め、滋賀県らしい対策としていただきたい。
(知事)
 電車への飛び込みなどはどうか。
(市川健康医療福祉部長)
 報道から多い印象は受けるが、分析はできていない。

その他

(藤田防災危機管理監)
 台風・気象に関する情報。本県への直撃は避けられたが、現在県全域に雷ならびに強風注意報が発令中。大型で強い台風11号は東シナ海を北東に進み、本県には本日昼前に最も接近する見込み。その後、本日夕方から明日7日はじめにかけてシアーライン(風向きや風速が急激に変化する前線)が近畿地方を通過する見込みであるため、急激な風向きや風速の変化に注意願いたい。台風周辺や太平洋高気圧の縁に沿って、暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定になる。明日はじめにかけて雷を伴って非常に激しい雨が降る恐れがあるので注意、警戒をお願いする。
(市川健康医療福祉部長)
 コロナ関係の情報共有。急激に感染者数が減少。病床占有率は7割前後で依然医療的にはひっ迫した状況が続いている。
 陽性者登録センターをスタートし、500件/日程度検査キットを配布。陽性率は7%くらいでものすごく蔓延している状況にはないとはいえ、医療のひっ迫の緩和につながっている。
 新たなオミクロン対応型ワクチンが19日の週には本県にも届く。各市町と調整し、4回目未接種者から新たなワクチンに置き換え、市町とともに接種体制に万全を期してまいりたい。
(知事)
 4回目は新たなワクチンを接種することになるのか。間隔はどの程度あける必要があるのか。
(市川健康医療福祉部長)
 まだ発表はないが、間隔は5か月になる見込み。高齢者、基礎疾患を有する方、医療従事者で4回目未接種の方がまず接種し、そのあと順次対象を広げていく。5回目を接種する方も出てくることになる。
(知事)
 3回目接種後5,6か月経過した方が出てくるが、その人たちと5回目接種する方との兼ね合いに疑問を抱かれる方が多いと思うので、整理して県民に伝える必要がある。
(知事)
 エネルギー事業者との勉強会を始めている。昨日は関西電力送配電株式会社と実施。要点は3点。1.電力ひっ迫が引き続き厳しい。2.電気料金はまだ上がる。3.再エネについては、省エネ・つくること・つくり方を置き換えることの3本柱で各電力事業者の地域ごとの取組があるので、ぜひ滋賀県と一緒にやろうという呼びかけを行った。1.は特に1月の予備率が2%以下で、冬季の夕方が一番厳しいことが見込まれるとのこと。
 今後大阪ガスとの勉強会も予定。県民にどのようなメッセージを出すのか、どのような施策が必要か、一緒に考えていきたいと考えている。各部局でも施策作りに活かしてほしい。
 本日の定例会見でも申し上げる予定であり、昨日来の政策協議会でも申し上げているが、毎月1回「北部の日」を設け北部に出かけて意見交換を行う。8,9日は長浜に出向く。協力いただく現場を訪問して意見交換をする予定。今後の場所やテーマのご提案があれば歓迎する。
 今週末から米国・シカゴに出張。この間コロナで渡航できず、海外との関係はオンラインのみだったが、徐々にインバウンドも含めて再開の兆しもある。企業誘致や海外とのやり取り等、場所やお会いする人のアイデアがあれば提案いただきたい。

お問い合わせ
滋賀県総合企画部企画調整課
電話番号:077-528-3311
FAX番号:077-528-4830
メールアドレス:[email protected]
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