令和4年度に向けた政府への政策提案・要望について論議を行った。
<西村総合企画部次長>
・資料に基づき説明
<質疑・意見等>
(石河琵琶湖環境部長)
DXを推進していく上で、マイナスの側面があるのではないか。例えば、人と人とのコミュニケーションが希薄になるとか、そういった部分に支障が出ることも考えられる。今回の資料1の一番下にセキュリティ対策とか、デジタルデバイド対策といった負の側面についての記載はあるが、DXの推進をトータルで見たときにマイナスの側面が出てこないか、注視する、検証するといった視点が必要ではないか。
(川﨑総合企画部長)
今回のコロナ禍のリモートワークでも様々な課題が指摘されている。そういうことも踏まえて、どのような目配りや政策的配慮が必要なのか検討していきたい。
(西川農政水産部長)
一つは、言葉の使い方や専門用語のこと。資料中に用語解説があるが、それ以前に、「デジタルファースト」という言葉や、国の三原則がどの程度世間に浸透しているのかといったことを考える必要があるのではないか。
もう一つは、資料1のP3の黄色い部分に記載のあるテーマについて、ずいぶんレベル感の違うものが並んでいる。例えば、EBPMの所に「琵琶湖の生産力を最大活用する漁業の推進」と記載があるが、これが記載されるのなら、県庁全体でもっとテーマが出てきて然るべきではないか。あるいは、産業のDXの所で、「スマート農業による持続可能な農業の実現」や森林資源、畜産分野、漁業と4つのテーマになっているが、やろうとしている事業の本質は全て同じ。今年度の施策の中から拾い上げてそのまま羅列しているような印象を受ける。方針というには、もう少しテーマの整理が必要だと思う。
(三日月知事)
関連して、資料1のP3の横軸に暮らしのDX、行政のDX、産業のDX、縦軸に「新たな価値創造に向けたビジョン」とあるが、黄色の部分は何なのか。これをするということか。例としてあるということか。他にもあるという意味か。どういう整理になっているのか。
(中後情報政策課地域デジタル化連携推進室長)
黄色の部分に挙がっているものは、DX推進にあたってのテーマもしくは、それぞれの分野の具体的な取組の一つとして、各部局へ照会を行い取りまとめたものを掲載している。本編では、もう少し具体的な取組も掲載している。
(三日月知事)
首をかしげている構成員が多いが、本編にはこのそれぞれの項目の詳しいことが記載されているのか、それとも、これ以外のことが記載されているのか。
(中後情報政策課地域デジタル化連携推進室長)
本編には、このテーマについての詳細な説明が記載されている。
(三日月知事)
ここに記載のテーマ以外にもっとありそうな気がするが。この件については、3月にも県政経営幹事会議で議論されていたと思うが、3月にこれだけしか出てこなかったのか。出てきたものだけ書いているのか。
(中後情報政策課地域デジタル化連携推進室長)
出てきたものを取りまとめている。
(西川農政水産部長)
結局、令和3年度予算で位置付け終わっているものをみんなが答えているということ。予算編成の際に予算化できたテーマと、予算化できなかったテーマと、そもそも議論がこれからのテーマがある。令和3年度のプランとしてはこれでいいかもしれないが、「方針」として考えるとこれではさみしい。
(森中総務部長)
それぞれの具体例がなかなか想像できない部分もあり、予算化している事業で答えているという現状は、一定しょうがないと思う。資料1のP3の赤字で書かれている理念は正にこれを長期的な視点で推進していくものとして、個別の事業は、これを基に具体化していくということがより分かる形で記載するのはどうか。黄色い部分は、あくまでも例示ですということをはっきり記載したらどうか。全体スケジュールがあり、まずは策定していかないと進まないという事情もあろうかと思うので、そこは、仕方ないかなと思いつつ。
先ほど、石河琵琶湖環境部長がおっしゃったセキュリティ対策やデジタルデバイド対策の関係について、デジタルが進展することでマイナスの面もあると思うが、この前のオードリー・タンさんの講演を聞いていて、デジタルの進展により、台湾では若者と年寄りがむしろ同じ場で意見交換できるようになったとか、声なき声を拾えるようになったとか、住民自治という視点もあると思った。暮らしや行政といった分野に入らない横断的な分野だと思うので、デジタルを推進していく中で世代間の意見交換が進むとか、デジタルデバイドは解消しながら世代間の融合を行政から進めるといった大きな視点についても、ぜひ検討いただきたい。
(中嶋文化スポーツ部長)
スケジュールの資料に赤字で「DX推進に関する方針」の決定と記載があるが、ICT推進戦略の見直しや施策構築の中で具体的な施策の検討といった説明があった。今議論している方針の行政の部分については、職員が考えていることが様々記載されているが、産業のDXについては、産業界は全然違うことを想定しているのかもしれない。そういった部分を足していかないと方針として物足りない。ICT推進戦略を見直していくためにこの方針が必要ということであればしょうがないが、そうでないのであれば、大きな方針として幅広く書き込まないといけない。
(三日月知事)
関連して、このDX推進に関する方針とICT推進戦略は何が違うのか。どう関連するのか。
(川﨑総合企画部長)
基本的には、ICT推進戦略の方が広く包含して全体のデジタル化を進めるための計画で、その中でDXという新たな視点をICT推進戦略に落とし込みにいき、全体の計画を作るというイメージで考えている。
(三日月知事)
全て一緒にしてはどうか。
(川﨑総合企画部長)
DXに関する方針や計画を作り、それをICT推進戦略にくっつけて更新するイメージ。
(三日月知事)
むしろ、DX推進計画の方に統合して、これから出てくる色々な意見を束ねてはどうか。
(川﨑総合企画部長)
これまでの議論でいただいた意見や新たな考え方を盛り込んで、「DX推進計画」という名称がいいのかどうかを含めて検討していきたい。
本日は、先日のDX推進会議でこの方針案について議論し決めていただいたので、庁議でオーソライズした上で、ICT推進戦略に反映していく手順を考えていたが、今回の議論でDX推進方針自体に様々なご意見をいただいたので、一度持ち帰って検討し、再度議論させていただきたい。
(三日月知事)
今、市川健康医療福祉部長はじめ報告があったとおり、県内においても感染拡大が続いていることについて、みなさんと認識を共有したい。また、県民の皆さんへも基本的な感染対策の徹底と併せて、会食の際の注意、往来の際の様々な検討について呼び掛けているところ。
本日にも、大阪府で緊急事態宣言発動の要請が行われるとの報道もあるので、近隣、全国レベルでゴールデンウィークに向けてもう1段対策が上がることを受けて、今週末に滋賀県でも本部員会議を開催すべく準備を進めている。
こういう状況下で、昨日、大阪府知事から看護師の派遣と重症者の受け入れについて直接要請依頼があった。週末の状況、昨日の状況、現場の状況について照会をかけ協議をし、様々ご検討いただいた結果、看護師については2名派遣、重症者の受け入れについては1病院で受け入れることとした。ただし、県内の状況等もあるので、そういったことを十分勘案しながら協議をしていきたい。特に重症者の受け入れについては、搬送の課題があるが、ここは大阪府の責任において搬送いただく。この国難を広域の連携・協力でもって乗り越えていくということ。また、県民が大阪府でお世話になることもあるし、県民の家族が大阪府にお住まいの場合もあるし、現にこれまでの間も、県民が県外の医療機関でコロナの対応でお世話になっていること等を勘案し、最終的には、私が判断し、関係者にも連絡のうえ発表させていただいた。様々な意見があろうかと思うが、ぜひこの経営会議でもご理解をいただきたい。なお、昨年以上に厳しい状況なので、長期化するコロナの影響がより心配される。県民の心の健康の問題、事業者の事業継続の問題等、今一度、去年の今頃にやっていた事業者支援の枠組みについて、各部局で検討のうえ、必要な予算があれば迅速に議会に諮っていきたい。来週県議会の招集会議が開かれ、一部補正予算をお諮りする中で様々議論があるかと思うので、しっかりと準備いただくようにお願いしたい。