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湖国農政懇話会 遺伝子組換え作物栽培指針検討部会(第1回)

概要

日時

平成16年6月11日(金曜日)14時から16時

場所

滋賀県庁本館4A会議

各部会員からの主な意見等

(主な意見等)
部会員 主な意見等
学識経験者 ・遺伝子組換え技術は、将来の食料環境問題の解決に貢献。これを利用して農薬を減らせば、環境こだわり農業に有用ではないか。・環境こだわり農業の理念に遺伝子組換えはそぐわないとすることには矛盾がある。・指針は風評被害の防止だけを目的としてはいけない。・県の特性を考えると、環境や農業に特化した県独自のバイオ振興施策に重点をおくべき。・研究者は実用化を目標として基礎研究を行っている。
学識経験者 ・環境こだわりだから遺伝子組換えを排除するのはサイエンスではない。・遺伝子組換えの食品としての安全性は全く問題がない。農薬や食品添加物、防腐剤の方がこわいと思う。・消費者の不安を解消するためには、検査と表示により対応可能。・安全は保証するものではなく、評価するもの。消費者は安全の保証を求めるが無理。米やそば粉でもアレルギーを持つ人もおり、100%安全といえる食品はこの世にない。・今までの品種改良も遺伝子の組換えであり何の規制もなくやってきた。遺伝子組換えだけは慎重に取り扱っており、むしろ安心である。
生産者 ・生産者としては、労力を軽減できる、農薬を減らせるなどメリットも感じる。・しかし、売れないものは作れず、ジレンマを感じる。農薬使用量を減らすために、いつまでも・遺伝子組換え作物を拒否していいのか疑問がある。遺伝子組換え作物に対して不安を持つ人は多いが、消費者の過剰反応によるものと思う。・組換えに対する理解促進のため、学校教育などにも取り入れるべき。
消費者 ・遺伝子組換えイコール危ないという不安があるため、早く規制を設けるべき。・遺伝子組換えは、特定の企業に独占されるというイメージが消費者にはある。・今の遺伝子組換え作物は消費者にメリットが感じられない。・県が地産地消や環境こだわり農業を推進することと、大量生産に適した特定の遺伝子組換え作物を栽培する農業とは矛盾すると思う。
流通業者 ・今すぐは、遺伝子組換えという言葉に一般の人には不安がある。・当面の取扱いとして指針を策定することは必要と考える。・消費者が安心安全であると感じるためにどうするかは大きな課題であり、アピールの方法をもっと考えるべき。・組換え農産物を検査するにも、コストとの関係で限度がある。

部会長まとめ

  • 遺伝子組換え技術の可能性は大きいが、消費者にメリットのある技術の実用化には時間がかかる。
  • 遺伝子組換え作物に対しては、根拠の有無にかかわらず、消費者には不安があり、その不安の払拭には時間がかかる。
  • どうしても栽培したい人にやめさせる強制力はなく、この場合はこのガイドラインに従って措置を講じてもらう。
  • ガイドラインの策定と同時に、県などが遺伝子組換え作物に関する正しい情報を提供し、消費者等の理解促進を図ることが不可欠。

今後のスケジュール

  • 第2回部会は平成16年6月24日(木曜日)16時から開催する。
  • 各委員の意見を踏まえて事務局で素案を作成し、次回までに各委員に送付する。

当日配付資料

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