滋賀は伝統野菜の宝庫。伝統野菜には明治以前からこの地で守り育てられてきた歴史があります。そして各地域になくてはならない野菜として、郷土料理や保存食となり滋賀の食生活をしっかり支えてきました。独自の味わい、多彩な色・形など、それぞれに豊かな個性を持つ「近江の伝統野菜」を楽しんでください。
以下の条件を満たす伝統野菜を県が「近江の伝統野菜」として認定します。
伝統野菜名 | 原産地 | 特徴・特性 | |
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1 | 山田ねずみ大根(PDF:827KB) | 草津市山田地区 | 肉質が柔らかく、きめが細かい。皮が薄く、特に漬物にした際に歯ごたえがよい。白首で根の長さが20~25cm程度と短く、尻の部分が少し膨らんでいる。根の先がねずみのしっぽのように細くなっていることに加え、尻が膨れた胴の部分がねずみのように見えることから「山田ねずみ大根」と呼ばれている。 |
2 | 下田なす(PDF:781KB) | 湖南市下田地区 | 皮は薄く、実は柔らかい。また、水分を多く含み、そのままかじってもアクが少なく、ほんのり甘みがある。形は小ぶりで6~7cm程度の卵形をしている。色は薄紫色で、ガクの下に白いラインがくっきり入る。 |
3 | 杉谷なすび(PDF:803KB) | 甲賀市甲南町杉谷地区 | 皮が柔らかく、皮ごと食べられる。甘みがあり、肉質は緻密であり、煮くずれせず、油によく合う。形は直径10cm程度と大きく、やや楕円形で、丸なす系の「巾着なす」の一種である。色はきわめて濃く、表面にはきれいな照りがある。また、ガクには強いトゲがある。 |
4 | 杉谷とうがらし(PDF:712KB) | 甲賀市甲南町杉谷地区 | 皮が非常に薄く、クセが無いため生食できる。形はとシシトウに近く、果実は曲がりやすく、先詰まりする。 |
5 | 水口かんぴょう(PDF:762KB) | 甲賀市水口町 | ふんわりと柔らかく、煮えやすいこと、煮物のだしをよく含むことが一番の特徴。水口かんぴょうのゆうがおは大丸型種で表皮は淡緑色、果肉は純白である。また、昔ながらの手剥き天日乾燥による製法を守っている。 |
6 | 鮎河菜(PDF:796KB) | 甲賀市土山町鮎河地区 | 菜の花のように抽台した茎葉部分を食用とする。葉や蕾部分は多少苦みがあるが、茎葉は甘く生食できる。菜の花よりも葉はやや大型で、茎も太い。花蕾は緑色であるが、蕾が膨らんでくると鮮やかな黄色い花が咲く。小花蕾はやや大きめである。 |
7 | 日野菜(PDF:625KB) | 日野町 | 味は苦味、辛味を含んだ風味が特徴である。太さは100円玉程度、長さ20cm程度のすんなりとした細長い姿で、根の上部が紅紫色で下の部分が白色であり、鮮やかな、紫紅色と白色がくっきりと色分けされている。葉も濃い紅紫色である。 |
8 | 北之庄菜(PDF:855KB) | 近江八幡市北之庄 | 肉質は緻密で辛味と酸味のバランスがよい。形は下部にふくらみがあり、色は首の部分が紫紅色、下部が白色である。茎は薄紫紅色である。 |
9 | 豊浦ねぎ(PDF:712KB) | 近江八幡市安土町下豊浦地区 | 糖度が高く、風味、味ともよく、すじがなく繊維が柔らかいが、シャキシャキして歯ごたえもよく、炊いても煮くずれしないのが特徴である。九条系の葉ねぎで、根元の少し曲がった青ねぎである。柔らかく細身であるが、根元の白い部分がやや多いのが特徴。緑色と白色の色味が美しい。 |
10 | 小泉紅かぶら(PDF:1,251KB) | 彦根市小泉町 | 根部の肉質は堅さと粘りをあわせ持っている。根部は円錐形で赤く、葉軸の色は赤色を呈している。 |
11 | 秦荘のやまいも(PDF:772KB) | 愛荘町安孫子・北八木・東出 | アクが少なくすりおろしても白さは変わらず、はしでまとまるほどの粘りが強く、口に入れるときわめて細かまろやかな舌触りがする。また、甘くて味が濃くおいしい。色は全体的に黒く、表面には凸凹があり、様々な形状のものがある。一般的にテコ状(棒状の形状)が重んじられる。その他、房状、平たい、いちょう型などがある。 |
12 | 赤丸かぶ(PDF:803KB) | 米原市米原地区 | 肉質はよくしまり、漬物にしたとき歩留まりがよく、甘みがでる。根部の直径は9~10cmの円~やや楕円で、表面は濃紅色で、茎の根元、かぶの中身ともに赤い。 |
13 | 伊吹大根(PDF:784KB) | 米原市伊吹地区 | 特有の刺激的な辛みがあるが、辛すぎず、甘みがある。肉質は緻密でしっかりとしていて煮くずれしにくい。形は長さが15~20cmの小型の寸胴型。、尻は丸くて根は太短く末端は鼠の尾のように細い。首の部分と葉は葉柄、葉身ともに紫赤色を帯びつやがある。 |
14 | 万木かぶ(PDF:777KB) | 高島市安曇川地区 | 肉質は柔らかすぎず堅すぎず、適度な歯ごたえがある。赤かぶに白かぶの良いところをミックスしたようなものである。茎は柔らかくなめらかで切れ込みがない。根部は9~10cmの球形で全体はうすい鮮やかな紅色で艶がある。根を切ると中は白い。 |
15 | 近江かぶら(PDF:985KB) | 大津市尾花川地域 | 白色の小~大かぶで、扁平な形状と緻密な肉質 |
16 | 坂本菊(PDF:923KB) | 大津市坂本地域 | 花径は3センチメートル程度で、鮮やかな黄色と香りの強さ、花びらが丸く筒状になっておりシャキシャキとした食感 |
17 | 守山矢島かぶら(PDF:985KB) | 守山市矢島地域 | 紫色と白色のツートーンカラーが特徴 |
18 | 弥平とうがらし(PDF:810KB) | 湖南市下田地区 | 光沢のある鮮やかなオレンジ色の実で、強い辛みがある。また、辛さの中にひろがる甘みと、鼻をすっとぬけるような芳醇な香りがあるのが特徴。 |
19 | 大藪かぶら(PDF:1,251KB) | 彦根市大藪町 | 葉は緑色、根部は、地表に出ている部分がまだらな紫赤色、地中部は白色。葉が緑色であることが守山矢島かぶらと異なる。 |