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大原貯水池地区

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1.大原貯水池(大原ダム)の概要

位置図2
位置図

大原貯水池は甲賀市甲賀町神に位置し、鈴鹿山系の最上部を集水区域として、下流域水田農地 605 ha(ヘクタール)清水を安定的に供給する、県内でも有数の農業用ため池の一つです。

特徴として、ため池の中でも堤高が27m以上と非常に大規模なため、河川法上「ダム」に位置づけられ、大原ダムとも呼ばれています。

この大原貯水池の歴史は古く、昭和18年に着手され、同33年に完成しました。今日まで農地を潤し、半世紀が過ぎました。

その半世紀にわたる時間の中で、大原貯水池は、那須ヶ原山を始めとする鈴鹿山脈の連峰より流れる清水を受け止め、山岳〜湖水面へと多様な自然、景観を創出し、鈴鹿国定公園の貴重な自然の受け皿となっています。

しかし、築堤より50年が経過した大原貯水池は老朽化が著しく、近年、機能の低下やそれに伴う安全性が問題となっていたため、かねてからの要望であった堤体改修事業が平成19年度から改修事業がスタートすることとなりました。

2.貯水池の歴史

当初図面

大原貯水池は幾多の苦難を重ねて、県が事業主体となり、「県営甲南4ヶ町村大規模かんがい排水事業」として昭和18年に着手されました。しかし、当初は第二次世界大戦のため工事は中止同様の状態でした。

昭和20年に入り、食糧の増産を要請されるところとなり、昭和22年度よりため池の床堀、仮排水路に着工、昭和25年度より、本格的に堰堤の盛土を開始し、昭和33年度に県営事業が完了しました。

堰高27.4m(中心刃金式土堰堤)

堰長191.70m

貯水量2,120,000立方メートル

詳しくはこちら → 〜写真で見る当時の工事のようす〜

3.自然環境調査の実施

大原ダムは鈴鹿国定公園第2種特別地域内でもあることから、工事による自然環境への影響を最小限に抑えるため、事前に大原ダム周辺の自然環境を調査します。

調査項目は、魚類、底生動物、植物、鳥類、両生類、は虫類、ほ乳類、昆虫類、地形、地質、水質と多岐にわたり、また、今後1年間の四季を通じた時間の中で、大原ダムの創出する優れた自然環境を把握していきます。

昆虫採集・直物調査
魚類調査
ほ乳類調査
両生類・は虫類調査
ダムから下流側を見下ろして

写真:大原貯水池の堤体から下流を見下ろして
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