滋賀県は、古くから交通の要衝であるとともに、穀倉地帯として知られ、近江盆地で生産される品質の高い米と琵琶湖を取り囲む山々を水源とする良質な地下水や伏流水を利用して酒造りが行われ、酒どころとして栄えてきました。
本県では、「近江の地酒でもてなし、その普及を促進する条例」に基づき、近江の地酒を活用して、滋賀ならではの食文化や酒器と併せて、滋賀県に訪れる方々をもてなす取組を実施しています。
県内には30以上の酒蔵があり、各地で個性豊かなお酒が造られています。各蔵の自慢のお酒を、滋賀の歴史や食文化、そして造り手の思いを感じながらお楽しみください。
杜氏、蔵人の卓越した技と、酒造りにかける情熱。酒造りは、いくつもの行程を経て行われています。
県内の酒蔵の技と情熱がつまった「近江の地酒」をぜひご賞味ください。
玄米は精米機によって精米されます。酒造米は精米歩合が35~70%で飯米に比べてきわめて白いのが特徴です。
洗米・浸漬を行った後、蒸します。蒸米あ麹用と掛米(発酵)用に分けられます。
蒸米に麹菌を増殖させ、麹を造ります。もろみを健全に発行させるために優良酵母を多量培養したものが酒母です。
麹が完成すると酛造(もとつく)り、いわゆる酒母造りに入ります。仕込みタンクに水、麹、蒸米を仕込み、純粋な酵母を培養していきます。
できあがった酛(もと)に添え(そえ)、仲(なか)、留(とめ)と三段階で水、麹、蒸米を仕込み、糖化と発酵のバランスをとりながら、経過を観察していきます。
発酵が終わった醪を搾り、生酒が誕生します。その酒を加熱処理(火入れ)した後、低温で熟成させます。
年間を通じて、いつも安定した品質の日本酒を出荷するために、それぞれの酒の持ち味を生かすよう調合します。
熟成後、65℃程度で低温殺菌し瓶詰、生酒の場合はそのまま又は精密ろ過して瓶詰めします。