若年層の一層の人権意識の向上が求められる中、平成25、26年度に実施した学生サポーター会議で「若者の集まる場所へ出向いての啓発が必要かつ有効」である旨のアイデア提示や、「実際の現場で取り組んでおられる人から話をきくことは、より深く人権について考えるきっかけになった」との感想をいただきました。
そこで、若い方々に人権は身近なものであり、人権の尊重は私たち一人ひとりが考えていかなければならない課題であるという意識をより強く持っていただこうと、県内大学等での講義の中で、各人権分野の最前線で活動されている専門家からの講話により、人権課題の現状を学ぶ機会を提供しています。
龍谷大学では「人権に関する基本方針」に基づき「性のあり方の多様性に関する基本指針」を策定され、誰もが自分らしく安心して過ごすことができるキャンパスづくりに努めておられます。
そこで今回は、学生の皆さんに「性のあり方」も人それぞれであることについて理解を深め、多様性を認め合い、誰もが自分らしく生きることができる社会(キャンパス)づくりに向け、一人ひとりが考え行動につなげていただくことを目的に人権啓発講演会を開催しました。
講師には、龍谷大学の卒業生で当事者でもある竹内 あすかさん(2009年大学院社会学研究科修了)をお招きし、ご自身の成長過程や社会生活における実体験や、その時々の気持ちや考えられたことなどについてお話しいただきました。
これまでのご経験などを通して最近、思っておられることとして、
など、さまざまな場面に通じるメッセージをいただきました。
最後に、社会学部コミュニティマネジメント学科の田村公江教授から「想像力を持ち、“自分事”とすることが大切」であり、「私たちは誰もが一生を通してずっとマジョリティであることはない。社会的弱者になることもありえるので、“自分の問題”として考えてもらいたい」とコメントをいただきました。
<学生の声>
※ LGBTQ: LGBTは、 Lesbian(レズビアン:女性の同性愛者)、Gay(ゲイ:男性の同性愛者)、Bisexual(バイセクシュアル:両性愛者)、Transgender(トランスジェンダー:からだとこころの性に違和感がある人、体の性別と異なる性別で生きたい人)の頭文字を組み合わせたもの。QはQuestioning(クエスチョニング・クイア:自分自身の性を決められない、わからない、または決めない人)のこと。
滋賀県立大学で毎年2月に開催されている課外活動団体の代表者等を対象にした課外活動新部長説明会において、今年度もリーダース研修として「人権啓発学習会」が実施されました。
今年度は、京都府立大学大学院生命環境科学研究科情報伝達システム学研究室教授の冨康成先生をお招きし、「インターネットと人権」と題し、お話をしていただきました。
日常においてなくてはならないスマートフォンやSNSですが、簡単に情報の受発信をする中で、人権侵害の被害者にも加害者にもならないよう気を付けていただくためには一人ひとりの人権意識を高めていくことが大切です。
学習会では、
などを学びました。
最後に、“己の欲せざるところ、人に施すこと勿れ”つまり「自分がしてほしくないことは、相手にしてはいけない。」と論語の言葉で学習会を締めくくられました。
<学生の声>