地価公示とは、地価公示法(昭和44年法律第49号)に基づき、国土交通省の土地鑑定委員会が毎年1月1日時点で設定した標準地(調査の地点)の地価の正常な価格を算定して公示する制度です。
公示価格は建物が建っている現在の土地ではなく、更地としての評価をしています。
地価公示は、下記のように土地の適正な価格を判定する客観的な目安として活用され、適正な地価の形成に寄与することを目的としています。
地価公示結果の活用例
地価公示は、昭和45年から(滋賀県では昭和49年から)実施されています。
地価調査とは、国土利用計画法(昭和49年法律第92号)による土地取引の価格規制に関する措置を適正かつ円滑に実施するために都道府県が行っているものです。
滋賀県では、昭和49年に予備調査を行い、昭和50年から実施しています。
基準地(調査地点)の設定および規準地価格の判定にあたっては、地価調査委員会議に意見を求め、毎年7月1日時点で、この基準値の正常な価格を判定のうえ、結果を公表しています。
この価格は地価公示と同様、建物が建っている現在の土地ではなく、更地としての評価です。
地価調査は、実質的に地価公示制度の補完的役割を果たすとともに、公示価格と一体となって地価のネットワークを形成し、広く土地取引の指標として、適正な地価の形成に寄与しているものです。
地価公示と地価調査をはじめとする他の公的評価との比較は、下表のとおりです。
公的土地評価制度の概要 (平成30年7月1日現在)
地価公示 | 地価調査 | 相続税評価(路線価) | 固定資産税評価 | |
---|---|---|---|---|
根拠法 | 地価公示法 | 国土利用計画法施行令 | 相続税法 | 地方税法 |
実施機関 | 国土交通省土地鑑定委員会 | 都道府県知事 | 国税局長 | 市町村長 |
評価時点 | 毎年1月1日 | 毎年7月1日 | 毎年1月1日 | 1月1日(3年ごと) |
目的等 | ・一般土地の取引指標 ・不動産鑑定士等の鑑定評価の規準 ・公共用地の取得価格算定の規準 ・収用委員会の補償金額算定の規準 ・相続税、固定資産税評価の目安 ・国土法による価格審査の規準 ・国土法に基づく買収価格算定の規準 ・土地の再評価に関する法律に基づく再評価の規準 ・国有財産の時価評価の規準 ・企業会計における販売用不動産時価会計の規準 | ・国土法による価格審査の規準 ・国土法に基づく買収価格算定の規準 ・土地の再評価に関する法律に基づく再評価の規準 ・国有財産の時価評価の規準 ・企業会計における販売用不動産時価会計の規準 ・上記以外に地価公示とほぼ同様の役割を果たしています。 | ・相続税、贈与税および地価税課税 (評価方法) 市街地的形態形成地域:路線価方式 その他の地域:固定資産税評価倍率方式・地価公示価格水準の8割程度 | ・固定資産税課税 (評価方法) 市街地的形態形成地域:路線価方式 その他の地域:標準宅地比準方式・地価公示価格水準の7割を目途 |
調査地点数 | 標準地:346地点 (全国)25,988地点 | 基準地:382地点 (全国)21,644地点 | 約41万地点(全国) | 約44万地点(全国) |