文字サイズ

6 病因物質別食中毒統計

6-1 病因物質別発生件数

〇本県における昭和29年から平成28年までの病因物質別にみた食中毒発生件数は次表のとおりです。
〇食中毒事件の原因物質は「不明」が270件(32.7%)で最も多いが、判明率が徐々に向上し近年は少数となっています。次いで「腸炎ビブリオ」の157件(19.0%)ですが、昭和60年代をピークに減少しています。3位の「ノロウイルス」123件(14.9%)は平成になって増加しており、近年では「カンピロバクター」74件(9.0%)が最も多くなっています。
〇これらの傾向は、平成9年にノロウイルスが食中毒原因物質に追加されたこと、平成13年に生食用鮮魚介類の規格基準が制定されたことによる影響であると考えられます。

(表)
腸炎ビブリオ 黄色ブドウ球菌 サルモネラ属菌 ノロウイルス カンピロバクター 病原大腸菌(腸管出血性大腸菌含む) ウエルシュ菌 その他の細菌 植物性自然毒 動物性自然毒 寄生虫 不明
昭和29~33年 0 2 4 0 0 0 0 2 1 1 0 61
昭和34~38年 13 1 1 0 0 1 0 2 2 0 0 54
昭和39~43年 18 4 3 0 0 1 0 1 0 1 0 42
昭和44~48年 5 4 4 0 0 0 0 2 0 0 0 28
昭和49~53年 14 10 2 0 0 1 1 0 1 1 0 22
昭和54~58年 19 16 4 0 0 0 0 0 1 0 0 17
昭和59~63年 36 7 1 0 0 0 1 0 0 0 0 11
平成元~ 5年 25 5 12 0 0 0 0 1 0 0 0 11
平成 6~10年 12 3 16 4 11 2 1 0 2 0 0 8
平成11~15年 14 4 19 26 13 3 3 0 1 1 0 3
平成16~20年 0 9 2 31 14 2 0 1 1 1 0 7
平成21~25年 1 3 2 50 14 1 1 0 5 1 6 3
平成26~28年 0 0 1 12 22 1 3 0 2 0 3 3
総計 157 68 71 123 74 12 10 9 16 6 9 270

※ 平成21年以降の食中毒発生件数には、大津市保健所所管分を含む。

6-2 病因物質別患者数

〇本県における昭和29年から平成28年までの原因施設別にみた患者数は次表のとおりです。
〇食中毒患者が最も多い原因物質は「不明」9,435人(28.5%)ですが、判明率が向上し近年は少数となっています。次いで「腸炎ビブリオ」の6,568人(19.9%)ですが、近年は減少しており、代わって「ノロウイルス」5,524人(16.7%)が増加しています。

(表)
腸炎ビブリオ 黄色ブドウ球菌 サルモネラ属菌 ノロウイルス カンピロバクター 病原大腸菌(腸管出血性大腸菌含む) ウエルシュ菌 その他の細菌 植物性自然毒 動物性自然毒 寄生虫 不明
昭和29~33年 0 145 507 0 0 0 0 19 16 4 0 1,327
昭和34~38年 508 19 4 0 0 104 0 216 29 0 0 1,499
昭和39~43年 1,256 309 194 0 0 54 0 504 0 1 0 1,026
昭和44~48年 241 467 90 0 0 0 0 16 0 0 0 1,118
昭和49~53年 659 264 6 0 0 31 44 0 4 22 0 1,329
昭和54~58年 377 265 98 0 0 0 0 0 6 0 0 912
昭和59~63年 1,068 72 48 0 0 0 473 0 0 0 0 1,196
平成元~ 5年 624 55 1,095 0 0 0 0 3 0 0 0 290
平成 6~10年 1,543 58 1,777 134 183 126 332 0 9 0 0 433
平成11~15年 239 28 378 857 145 78 171 0 4 3 0 156
平成16~20年 0 1,129 258 1,748 368 45 0 15 1 2 0 89
平成21~25年 53 21 16 2,337 99 323 169 0 14 2 43 28
平成26~28年 0 0 15 448 191 39 297 0 17 0 8 32
総計 6,568 2,832 4,486 5,524 986 800 1,486 773 83 34 51 9,435

※ 平成21年以降の食中毒発生件数には、大津市保健所所管分を含む。

6-3 1事件あたりの患者数

〇1事件あたりの患者数は、「ウエルシュ菌」が149人で最も多く、「病原性大腸菌」の67人や「サルモネラ」63人も大規模化しやすいので、注意が必要です。逆に「植物性・植物性自然毒」や「寄生虫」は6人と少ないです。

(表)
腸炎ビブリオ 黄色ブドウ球菌 サルモネラ属菌 ノロウイルス カンピロバクター 病原大腸菌(腸管出血性大腸菌含む) ウエルシュ菌 その他の細菌 植物性自然毒 動物性自然毒 寄生虫 不明
患者数(人) 6,568 2,832 4,486 5,524 986 800 1,486 773 83 34 51 9,435
事件数(件) 157 68 71 123 74 12 10 9 16 6 9 270
1事件あたりの患者数(人) 41.8 41.6 63.2 44.9 13.3 66.7 148.6 85.9 5.2 5.7 5.7 34.9
お問い合わせ
滋賀県健康医療福祉部生活衛生課食の安全推進室
電話番号:077-528-3643
FAX番号:077-528-4861
メールアドレス:[email protected]
Adobe Readerのダウンロードページへ(別ウィンドウ)

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。