クドア・セプテンプンクタータ(Kudoa septempunctata)は、クドア属の寄生虫(粘液胞子虫)の一種です。
筋肉1gあたりの胞子数が100万個を超えることが確認された生食用生鮮ヒラメは、食品衛生法第6条に違反となります。
クドア・セプテンプンクタータの顕微鏡写真
(厚生労働省ホームページより転載)
2011年からヒラメに寄生するものについて、食中毒の原因とされた。
個人の感受性の違いがあるものの、概ね1000万個以上の胞子の摂取により発症すると考えられます。
-20℃で4時間以上の冷凍、または、中心温度75℃5分以上の加熱により病原性が失われることが確認されていることから、一度凍結したのちに喫食したり、加熱調理することにより食中毒は防止できます。
食後数時間程度で一過性の嘔吐や下痢を呈し、軽症で終わる症状が特徴です。
アニサキス(Anisakidae)は、寄生虫(線虫)の一種です。
その幼虫は、長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらいで、白色の少し太い糸のように見えます。
魚介類の内臓に寄生している幼虫は鮮度が落ちると、内臓から筋肉に移動する。
アニサキスの写真
(厚生労働省ホームページより転載)
アニサキス幼虫はサバ、イワシ、カツオ、サケ、イカ、サンマ、アジなどの魚介類に寄生します。
通常幼虫1匹で発症します。
-20℃で24時間以上の冷凍処理により感染性を失う。また、60℃で1分、70℃以上では瞬時に死滅しますが、酸には抵抗性があり、一般的な料理で使う程度の食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびを付けても死ぬことはない。潜伏時間および症状食後数時間程度で一過性の嘔吐や下痢を呈し、軽症で終わる症状が特徴です。
【急性胃アニサキス症】食後数時間後から十数時間後に、みぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐を生じます。
【急性腸アニサキス症】食後十数時間後から数日後に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状を生じます。