※重要なお知らせ※
観賞用植物を食用の植物と誤って食べて食中毒になる事例が確認されています!
食用と確実に判断できない植物は、絶対に採らない、食べない、売らない、人にあげないようにしましょう。
例年、春先から初夏にかけて、家庭菜園や山菜採り等を通じて有毒植物を誤食したことによる食中毒が、全国的に多く発生しており、死者も発生しています。(令和5年には全国でイヌサフラン、トリカブト、スイセン等の有毒植物の誤食による食中毒事例 (事件数18件、患者数33名)が報告されています。)
また、滋賀県内においても、令和3年に、スイセンの誤食による食中毒が発生しています(患者数2名)。
山菜採りは季節の訪れや味覚を楽しめる反面、あいまいな知識で採取、喫食し、有毒植物による食中毒を起こす危険があります。
また、家庭菜園や畑などで野菜と観賞植物を一緒に栽培し、野菜と誤って有毒植物を喫食してしまい、食中毒を起こす危険もあります。
有毒植物による食中毒を予防するために、次の点についてしっかり守りましょう。
令和3年4月15日、自宅の庭でニラを収穫し、もやし炒めにして2名で喫食したところ、30分後に1人が嘔吐を発症し、その後もう1人も同様に発症しました。
喫食したニラを収穫した周辺にはスイセンが自生していたことから、収穫物にスイセンが混入していたと考えられました。
【特徴】園芸品として色や形の異なる多くの種類があります。多年草で、冬から春にかけて白や黄の花を咲かせるものが多く、開花時期には早咲き系と遅咲き系があります。ニホンスイセンなどの日本種は12月から2月頃、ラッパスイセンなどの西洋種は 3 ~ 4月頃に開花します。
※写真はニホンスイセンの芽(左)と鱗茎(右)。厚生労働省ホームページより転載
【間違いやすい植物】ニラ(葉がよく似ている、ニラは強烈な臭い)、タマネギ(鱗茎を間違いやすい)
【生育地】庭に栽培されたり、野生化して日当たりの良い場所に自生します。
【中毒の症状】花も葉も茎も根もすべて有毒で、鱗茎に特に毒成分が多いです。毒性の強いアルカロイドを含み、煮ても湯がいても天ぷらにしても毒は消えません。食べてから30分以内で吐き気、嘔吐、下痢、頭痛、流涎(りゅうぜん)などの症状が出ます。
【特徴】バイケイソウは、高さ1メートルにもなる多年草で、初夏に緑白色の臭気のある花を咲かせます。やや小型の仲間にコバイケイソウがありますが、同じく有毒植物です。
※写真はオオバギボウシ(左)とバイケイソウ(右)。厚生労働省ホームページより転載
【間違いやすい植物】オオバギボウシ、ギョウジャニンニク
【生育地】野山の湿地に自生しています。
【中毒の症状】新芽も葉も茎も根もすべて有毒で,毒性の強いアルカロイドを含みます。煮ても湯がいても天ぷらにしても毒は消えません。食べてから30分~1時間くらいで下痢や吐き気をもよおし、血管が広がって血圧降下、心拍数の減少、めまい、手足のしびれ、けいれんなどの症状が出ます。重症の場合は意識不明となって死亡します。
厚生労働省ホームページ 自然毒のリスクプロファイル
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/poison/index.html
厚生労働省ホームページ 有毒植物による食中毒に注意しましょう
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/yuudoku/index.html
農林水産省ホームページ 知らない野草、山菜は採らない、食べない!
https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/rinsanbutsu/natural_toxins.html
消費者庁公表 「家庭菜園等における有毒植物による食中毒に御注意ください」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160413kouhyou_1.pdf