次のとおり
事務局から資料の確認をした。
会長:前回検討した事項の確認から始めたい。事務の全体の流れや審査・選考方法、評価についていろいろ御意見をいただいた。修正案を事務局から提示していただいているので、まずは御確認をいただければと思う。事務局から簡単に説明願いたい。
【1】事務の流れ
【2】審査・選定方法
【3】評価
事務局:順番に説明したい。資料Aの右側の表が前回事務局から提案したものである。まず、テーマの庁内公募・決定等については、できるだけ早い段階で提案制度を外に広報をするということを左に書かせていただいた。また、制度初年度ということであるので、説明会を丁寧にやった方が良いということであった。もう少し回数も増やしたいと思う。事務局の細かい資格審査は、ここでは改めて設けなくて良いだろうということだった。ただ、暴力団等の関係があるのでその部分については受付でチェックしたい。最後の方で、「契約・協定のあり方については、協働の原則に基づいた事業実施となるような手順を考える」ということで、今回資料をつけているものも含めて配慮し、考えたい。次年度になってから中間報告会も考えていたが、そこまではいいのではないかという御意見だったので、これは行わない。2ページ目であるが、審査・選考方法等については、左に修正案をまとめた。委員構成として、前回は淡海ネットワークセンターと書いたが、これには限らないということで、中間支援組織という表現にさせていただいた。また、一般公募の要否や県職員の具体のポストについては、一般公募の方にはなかなか分かりにくいのではないかという御意見もあったので、その辺は事務局で検討したいと考えている。その下の資格審査については先ほどの説明のとおりである。第一次、第二次審査の段階で、事業の性質にもよるが、継続の可能性についても審査の視点のひとつとしてはどうかということであったので、考えたい。次に、情報公開について、実施したものは評価していく必要があるが、評価シートについては千葉県などかなり細かくなっているけれども、できるだけシンプルにし、ただし手順は丁寧にやっていくということであった。中間報告は、先ほど申し上げたとおり行わないということである。
会長:ありがとうございました。ただいま委員会での修正意見を中心にとりまとめていただいた。全体の流れも含めて、委員の皆さんから修正点、あるいは手順として必要な点、また情報公開や評価の仕方等御意見があればいただきたい。如何だろうか。
(全委員:特になし)
特になければ、全体の事務の流れ、審査の手順・体制、情報公開や評価の進め方については、前回いただいた意見に基づいて、細部は事務局で詰めていただき、具体的な審査体制等をつくっていただくという、そういう内容でよろしいか。
(全委員:異議なし)
では、御説明いただいた各委員からの修正意見をもとに、全体の考え方を整理していただき、実際の募集から最終の評価までの手順を事務局で詳細について詰めていただきたいと思う。また、評価シート等も具体的に工夫していただきたいので、よろしくお願いする。
会長:では、本日の検討事項に入りたい。今日は、「求める提案内容」、「県からの情報開示」について検討したい。【1】【2】は相互に関連するので、まとめて御説明いただき、そして御意見を頂戴してまいりたい。事務局からまず説明をお願いする。
【1】 求める提案内容
【2】 県からの情報開示
では、「【2】県からの情報開示」の方が単純なので、資料Dから説明したい。応募型の場合、募集時にどのような情報を開示していくのかということである。資料Dに、埼玉県、千葉県、山梨県、奈良県、島根県、大分県の実際の例を後ろに掲げている。それを簡単にしたのが、下の「記入事項の比較」である。これも見ていただきたい。まず、埼玉県では、テーマ、担当課情報、テーマの説明、NPOの役割として期待すること等となっており、一枚めくっていただくと例が載っている。見やすくてシンプルになっている。次に千葉県の場合、6ページにはテーマ一覧があり、7ページから具体的に、各課のテーマと担当課の情報、背景と課題、課題解決のためNPOに期待すること、課題解決に向けたこれまでの県の取組みや計画、事業規模が書かれており、積算が少し載っている。例えば9ページなどは事業規模が書かれていないので、必ずしも全てではない。それから、山梨県、奈良県、島根県、大分県というふうに掲載したが、だいたい埼玉県と千葉県、どちらかのスタイルになっていると思う。千葉県はかなり早い段階からされているので、これまでから千葉県の例をいろいろ紹介してきたが、かなり細かく詳しいものとなっている。埼玉県についても平成16年度からされているが、単純な形で募集情報を提供している。以上である。
会長:併せて提案内容も説明をお願いしたい。
事務局:資料C-2に、埼玉県、千葉県、奈良県の具体的な例をまとめている。後ろにはそれぞれ自治体が実際に使っている資料を添付している。埼玉県、千葉県についてはかなり細かい内容になっている。ページ数でいうと12ページほどとなっており、書いていただくボリュームが多い。奈良県は8ページほどなので、少し簡略化した形である。どれも、事業の名称、テーマ区分、事業の概要や期間、事業費、担当課、事業の形態などが書かれてあり、埼玉県については、表のぺージにあるとおり、別紙に「この提案に関連する、団体のこれまでの取組・特性」を書くことになっており、千葉県についても、事業計画の中で「提案事業に関する団体の実績・能力等」を書くようになっている。奈良県では改めてこの情報を把握する書類にはなっていない。また、埼玉県の場合だと、別紙の<9><10>において実施体制や組織図をかなり細かく書くことになっている。千葉県も4に実施体制があるが、メンバー表のみを付けることになっている。奈良県においても、3の事業の実施体制でメンバー表のみを付けることになっており、これだけのメンバーが関わってやるということが分かるようになっている。それから、埼玉県については、2番目に団体概要を書くことになっており、3年間の財政規模や収支の内訳を書くことになっていて、かなり詳しい内容になっている。千葉県・奈良県についても同じく財政規模を書くことになっている。千葉県については、6の団体概要のところ、奈良県は(3)で財政状況を書くようになっているが、決算状況だけであるので、この辺が少しずつ違っているようである。
事務局案をまとめたのが、資料C-1である。それぞれの団体が提出を求めている資料について、事務局の案としてどうかというものをまとめた。大きくはまず1の提案書である。中身については、<1>事業の名称、<2>は提案の区分ということで、応募型か創造型かを○で選んでもらうことになるだろう。<3>事業の概要、<4>事業の期間、<5>は協働の形態ということで、委託・補助・共催・事業協力等、どれかを選んでもらうことを考えている。そして事業費を6番目に書いている。
2番目の事業計画については、課題をどのように認識しているかということで、創造型は解決すべき課題、そして応募型は課題分析を少し詳しく書いていただく。応募型については県から課題が示されているので、それをどのように分析しているかを細かく書いていただくことになる。<2>については、事業の目的と内容ということで、これについては課題認識と事業の有効性が見られるのではないかと思う。<3>事業の公益性・波及効果については、県と協働で事業を実施するので、ここで公益性を見られるのではないか。また、前回の検討の中で継続の可能性を見るということであったので、ここで見られるだろう。4番目に、協働の必要性を書いていただく。5番目は、団体提案の場合、提案事業に関する活動実績を書いていただき、個人提案の場合は、実施可能な団体として考えられるところを提案者から書いていただくことを想定している。ここで実現可能性が確認できるのではないかと思う。<6>県との役割分担は、個人提案の場合、県と想定される実施団体との役割分担を書いていただく。<6>と<7>実施スケジュールで、実現可能性が把握できるのではないかと思う。また、ここには書いていないが、実現可能性を判断するということで、他府県の例で説明したとおり実施体制としてメンバー表を付けていただくということもあろうかと思う。8番目に、事業の収支計画を書いていただく。
3の提案者情報について、団体は団体概要、個人の場合は最低限の必要事項と考えているが、この辺は事務局で詰めたいと思う。
4として、団体目的等についての確認書については、宗教や政治活動を目的としていない団体であるか、選挙に絡まないか、暴力団ではないかを確認する。また、どこでもつけられているとおり、5については成年被後見人等に該当しない部分について確認する。
事務局案としては、以上のとおりまとめさせていただいた。
会長:具体的に、どういうものを県から提示していくのかのテーマ出し、また、それに対してNPO、企業、各種団体が応募される際にその書類づくりの具体的な項目について、先行している自治体の例を踏まえて整理していただいた。
こうして眺めてみると、結構たくさん書いていただかないといけないなと思うが、同時にこれだけ書いていただくと、その団体の様子や何ができそうかもだいたい分かる。難しいさじ加減ではある。
こういう項目について御意見を賜りたい。また、県からどういう情報を提示していくと、より良い提案が出てくるかということも御検討願いたい。
事務局:県からの情報開示の事務局案の説明が抜けていた。資料C-1の裏面であるが、事務局としてはテーマ、担当課情報、背景と課題、県がこれまで実施してきた関連事業・取組、そして想定する事業規模・経費、このぐらいを県から提示するのかなと思っている。
委員:資料C-1の裏であるが、県からの情報開示で<5>の経費について、これがあると縛りをかけているような気がしてならない。お金の面で何か拘束されているようなイメージがある。前回の会議でもあったとおり、やはり自由に応募してもらうものを求めるのなら、これは要らないと思う。
会長:如何だろうか。県から情報開示するのは応募型だから、県の方でどういう心づもりをしていて、どこまで県として書くかということもある。
委員:新たな提案をするとき、既存の予算に載っていない部分については、おっしゃるとおり金額を定めることによって制限をかけることになるかと思うが、既に県がやっている事業については、これだけのお金を使っているという情報提供をしていかなくてはならない。これだったら、うちの方がもっと良いものができるという判断の材料として必要である。
もう一点、書き方の話だと思うが、協働でやることによってより良いものができるというのが基本な考え方である。我々の団体はこういう材料・機械を持っているので、これを使うことによって、県が直接やるより安く上がるということがある。例えば、建設業で改修するとき、新しい仮設材料を買ってきて仮設を組むということになる。しかし、社会貢献という形で、建設業なら持っている仮設機材を使うから要らないということになる。その辺の事業費に現れない部分をどういう形で書いてもらうのかについては、疑問が残る。
会長:経費面については、県から示す場合はやはりこれまでの実績を踏まえて、どういう事業を想定しているのかというのは出していく方が、逆に応募する側にも参考になって応募しやすいという面がある。また、それによって、新たな提案をしていただく余地もかえって出てくるのかなと思う。それから、それぞれの協働の具体的な成果を出す場合に、ひとつは協働を通じてどういう側面で成果が出てくるのか、あるいは協働の成果を出すにあたって、各団体が物理的なものでもいいし、あるいは機材、人でもいいのだが、先ほど執行体制という話があったけれども、使える資源・材料にどういうものがあって、それがどのように効果を出して協働に貢献するのか、ある意味では目に見えないコストにもなるし、実際に成果が得られる協働事業の結果にも直結するので、そのあたりの事情をどういうところではっきりさせていくのかはなかなか難しい。事務局からもあったとおり、どういう体制で取り組んでいくのかという情報が出てくると良いかもしれない。
如何だろうか。金額の問題、そして協働型事業の中での目に見えにくい協働資源について、どのように現していくのかについてお話しいただいた。
協働コーディネーター:お金の面は難しい。今出ている公募型事業では、予算額が示されている。安いなと思ってもそれで出している団体が多い。逆に上が決まっているので、それに合わせている。それでは課題が解決されないのではないかというパターンもある。ただ、たぶん想定できないので、どれぐらいの規模かは出した方がよい。でも、それに縛られないように、参考価格という感じである。積算を示してもらうが、提案はそれを超えたらだめということではない。良いものなら評価してもらう。全くないとフリーというのは逆に恐い。
会長:想定とか参考とか概算とか、それぐらいのレベルなら出てきても良いかなと思う。
事務局:現に一つの領域の中でこういうことをやっているという部分については、今県では●万円の予算でやっているという情報が出てくる。うちでは、協働で○万円で出来ますよ、という目安にはなる。
会長:もう一方では、なかなかどれぐらいの経費がかかるかまだ分からないのが出てくることもある。無理に出す必要はないが。
協働コーディネーター:逆に、安くできるということはアピールポイントかもしれない。おうみNPO活動基金ではアピール欄があった。そういう書式があった方がいいと思う。安くやりますよ、というのは行政にとっておいしいと思う。
事務局:協働推進本部を立ち上げるので、県庁の中も具体的に動くと思う。1~2月ぐらいに固まってくると、一定そういうものが見えてくると思う。
委員:県からの情報開示の件で、資料Dを見ていると奈良県が分かりやすいと思う。どうしてこれをテーマとするのか、目的がしっかり書かれていて、テーマの趣旨もよく分かる。資料C-1の裏面の中には目的がなくテーマから始まっているので、その辺が気になった。
会長:県の側として、募集テーマや背景の前に、何を目的にしているのかということがある。奈良県は目的を出しているが、他の県はNPOに期待していること等という形になっている。確かに、具体的なものを最初に示しておくのは必要かもしれない。いざとなると書きにくいだろうが。
委員:目的を明確に、背景と課題を踏まえつつ示した方がいいのではないか。
会長:では、目的を入れてみましょうか。
事務局:承知した。
会長:県の方もあまりたくさん書かせると、出したくない部も出てくるだろうが。
協働コーディネーター:両面ある。出しにくいということもある。出来る限り底辺を広げるということが必要である。
委員:受け手側のNPO等からすればどうだろうか。目的がはっきり明確になっている方が書きやすいと思った。
協働コーディネーター:出す側は問題ない。行政側がどうかということである。
委員:奈良県の資料を見てみると、目的の欄が目的になっていない。だから書き慣れていないのかと思う。
協働コーディネーター:確かに書きにくい。
委員:敢えて書くということで考えてはどうか。両方とも見ていたら、初めてなので書き慣れていない面もある。
協働コーディネーター:目的がきちんと書けないということは、課題がしっかり認識されていないということ。
委員:最初だから、書く側としてはばくっと書かされると書けないと思う。その辺もまた見直しをかけるということで、最初はわりと細かくしておいた方が良いかもしれない。例えばスケジュールでも、表になっている方が書きやすい。細かく指定された方が最初のうちは書きやすい。
協働コーディネーター:創造型はそういう意味では、なぜ協働なのかなどをしっかり書いていただく必要があるが、応募型は事業のアピールをしていただくことをメインにした方が良い。協働の必要性とか広域性は要らないと思う。応募型はハードルを低くした方がいいのではないか。どうしても特定のNPO等に限られてしまう。まして、コミュニティから提案が出てくるのか。現実には難しい。
委員:応募する段階で協働する必要性を持っているのだから、書いてもらう必要は感じない。
協働コーディネーター:応募型はそうだが、創造型は、なぜ県とやらなければいけないかを訴えてもらわなくてはならない。
委員:募集するときに、行政側がいかに背景と課題を認識するか、頑張っていただかないといけないと思う。
会長:逆に県がテーマを出す場合に、それに応募していただく側の事業計画としては、どこまでの内容が必要だろうか。どういうふうに県が出してきたテーマを提案者側が受け止めて理解しているのか、そして、その事業に参加できる体制なり能力・技術があるのかは最低限必要かと思う。それを超えて、何か聞いておかなくてはならないことはあるだろうか。もちろん、創造型と同じような書きぶりをしていただいて、逆に県が出すテーマだけれども、住民団体側・NPO側の協働への意欲を出していただくという意味では、創造型と同じように書いていただくという考え方もあるかもしれない。むしろ一緒に組み立てていくというか、テーマ募集に際して応えていき、汗をかいていただくということもあるかもしれない。ただ、先ほどおっしゃったように地縁団体等はそこまで難しいという面もある。
事務局:県が思っている協働と、住民や企業なり団体なりが思っている協働が共有されていない。だから、こういった事業をやることによって、その土俵を合わせていく。県はこういうテーマを出しているが、もう少しエリアを外してもいいのではないかなどの提案があってもよい。県もできるだけ広げるように研修をやっているが、ずっと言っているように完璧ではない。それはお互いに、こういった事業を通じて変えていく、作り上げていくということが出てくれば一番良い。県が出したものを単純に下請け的にやるということでは、何も提案制度をやらなくて良い。
会長:従来の委託か補助で済ませれば良いということになる。
事務局:100%でなくても、そういうものが随所に出てくれば良いかなと思う。
委員:基本的に協議や話し合いが要る。双方がそれに慣れていない。先ほどの参考価格についても、協議によって変わってくる。もっと上がったり下がったりする場合もある。
会長:だから、最初の提案段階では双方とも中身までしっかり分からないので、ある程度情報を出しておいてもらって、そこから先は話し合いの段階で詰めていく。入り口ではある程度情報を整理して出しておく方がいいかもしれない。
事務局:情報は出していかないといけないと思う。
委員:一次審査はほとんど書面だけになる。二次審査はやりとりができるが、一次審査はそれぞれが自己主張できるところがあって良い。
委員:これは、テーマそのものの大きさや範囲による。例えば、琵琶湖周辺の水辺環境を守るというテーマなら大きい。そうするといろんな手段が上がってくる。ところが、琵琶湖周辺のヨシ地を守るというテーマなら、ぎゅっと絞られてくる。そういった提案そのものの大きさによって、事業計画・提案内容は変わってくる。当然書かなくてもわかるということなら外しても良いだろうし、琵琶湖水辺を守るというテーマなら、ある人はヨシを守るということになるが、何のために守るのか、協働するためにどうするのか、どういう公共性があるのかということを書いてもらわないと、その人が単純なヨシ地フェチならだめだということになる。応募型については、創造型にも入ってくるのかもしれないが、テーマの出し方によって書いてもらわなければならない内容が随分変わってくるだろう。ある程度のひな型は必要だが、中身の細かさによってはこの記入は必要ないと提示しておいた方が親切かもしれない。
協働コーディネーター:テーマの出し方が難しい。事例で上がっている中でも、具体的な手段としてセミナーであるとか啓発用のチラシとか、かなりものが限定されていると出しやすいが、そこは何でも良いとなると書きにくい。
会長:むしろ、ある程度細かく網羅的な提案書類にしておいて書いていただき、ただし、行政の出すテーマの中身によっては、書類審査の段階ではそれをあまり配慮しなくてよいという項目が出てきてもいいと思う。
NPOや企業等のアピールポイントというのはあっても良いかもしれない。私たちは得意技があるとか、素晴らしい財産を持っていて、さらに効果的に実現することが出来るなど。
協働コーディネーター:今、協働事例集のヒアリングで回っていると、仕様書に書かれたセミナーの回数ではだめで、もっとNPO側が自分たちでプログラムを充実してやっているケースがある。具体的な手段が書かれていても、それ以外のことを付け足している団体もある。
会長:そのほか如何か。
委員:委員の御意見を聞いていると、情報開示をものすごく丁寧に書いていただいた方が分かりやすいと思う。ただ、レイアウトを考えるとものすごい量になるので、C-1の裏の<4>にある「県がこれまで実施した関連事業・取組」は要らないのではないか。それは、担当課情報にまとめてしまって良いのではないか。目的とかをしっかり書いてもらったら良いと思う。
会長:これまでの関連事業や取組はいらないという御意見であった。
委員:担当課情報があればだいたい分かる。
会長:応募するNPOや団体の側が、どれぐらいの情報を出してもらうと応募をする際の参考になるかということがある。どこまでが良いか。
委員:おそらく参考にはなると思う。今までどういうことがどういう形でやられていて、自分たちならここまで出来るのではないかということもある。あった方が良いと思う。担当課に聞けば良いとの趣旨だろうと思うが、一からその説明がしてもらえるだろうか。ならば、あるものなのだし、重複するところを消す意味でも当然出すべきだと思う。
協働コーディネーター:実績事業は出してもらった方が良い。出す側は、それをこう変えたいとか考える。
委員:これだけの予算が使われていると分かる。想定する事業費につながる。だから判断材料になるので、出した方が良い。
委員:背景と課題につながるから、私も書いた方が良いと思う。
委員:県からの情報開示については、千葉県がベストで分かりやすいのではないだろうか。
会長:7ページからの部分になる。
事務局:様式そのものよりも、慣れておられるということの要素が大きいと思う。千葉県は苦労して積み上げてこられたので、担当者も慣れておられ、同じ項目であっても書きぶり自体が読んでいて分かりやすいと感じられたのではないかと思う。
委員:千葉県の場合は、まずテーマがあり、背景や問題があり、どんなことをしてほしいか、そして今までどんなことをしてきたか、そして、参考としてどれぐらいの規模を考えているか、それらがきちんと押さえられていると思う。すかっとストーリーが出来ている。
事務局:「全く手を加えていない」と千葉県に調査に行ったときにおっしゃっていた。出してこられたものをそのまま載せているということであった。様式もさることながら、制度が全庁的に定着してきているのかなと思った。
委員:千葉県の6ページを見ると、やはりテーマが広いと書きにくい。例えば、7番のまちづくりであるとか、3番の文化のネットワークづくりなど。先ほどの琵琶湖のお話で言えば、水辺を守るのかヨシを守るのかというように、ある程度絞った方が書きやすいと思った。3番の文化のネットワークづくりは非常に広いが、中身を見てみると、NPOに期待することのなかで、「当該地域で中核となる文化系NPO団体による連合体組織の結成をし」となっており、かなり細かいと思って見ていた。やはり、テーマの設定の仕方について、事務局がおっしゃったとおり書類をそのまま出しておられるので、ばらついている。これで良しとするのかどうか。
事務局:どちらかというと、テーマを出してもらうことの苦労が多いようである。一部局一分野出てくるか否かで苦労されており、総務部などは出てこないようだ。
委員:まちづくりについてもテーマは広いのだけれども、下にはセミナーの開催と細かいことが書いてある。難しいなと思う。
協働コーディネーター:具体的なテーマにするのと両方あっても良い。いろんなバリエーションがたくさん出ることがあって良い。たぶん、提案側としては具体的に示されている方が書きやすいとは思う。
委員:出しやすさを重視した方が良いのではないか。
協働コーディネーター:例えば応募型にひとつの提案しか上がってこない場合、審査でそれを採用するか否かという一定の基準も要る。
会長:むしろ庁内向けに、どういうテーマ出しをしていただくのかという、そっちの要領づくりの方が大事だと思う。ここの議論も踏まえて、壮大なテーマ型と個別事業型みたいなパターンが要るかもしれない。
委員:課題そのものを出してもらえば良い。協働提案すること自体が目的になれば、テーマを考えるプロジェクトのような馬鹿な話になり、本末転倒である。
協働コーディネーター:課題を出してもらい、県庁だけでは無理なのでその課題解決を一緒にやりたい。その時に相談にのって、もっとこういう具体化が出来るのではないかなど、そういう作業が要るのだろう。
会長:書けなければ書かなくても良いが、何が問題でどういうことを解決したいのか、とりあえず項目は作っておくという方が良いのではないか。書けなければ相談しながらやっていくということでいい。それぐらいの感じで、協働型で何か解決したいという問題をどんどん出していただくという姿勢の方がいいかもしれない。
構えとしては、できるだけ県がお持ちの情報を応募する側に対して分かりやすく出していただく。提案者も自分自身で考えを整理して出す。もう一方では、庁内で書類が書けないから出さないのではなく、問題を出していただくことに意味があるということで庁内的にPRしていただく、ということにしましょうか。
委員:県との事業ということで、どうしても堅苦しくなってしまう。応募する際にいろんな制限があるのではないかと思ってしまう。そこがまずあって、内々にクリアしなければならない。今のお話の中においてはすごく柔軟な状態になっており、県も受け入れていくというふうになっているが、そこが皆さんに伝わらないといけない。広報の仕方はすごく大事である。言葉の発信はどうにでも受け止められる。どこまで柔軟に県が思っているか、皆さんと共にやりたいと思っているかを、うまく発信していただきたい。それが大事である。協働というだけでがちっとなってしまう。滋賀県が考える協働はこんなに豊かでみんなでやっていくものだということを、柔らかい表現で書くことが重要だと思う。言葉の表現が、行政はどうしても堅いものになってしまいがちである。
事務局:今の話は十分伝える。現に協働推進本部を立ち上げるのも、まさにそういう思いがある。
委員:なかなかそこが伝わらない。
委員:たぶん県庁自体がいかめしいというイメージがある。県庁が悪いのではなく、NPO側もそういうイメージがある。皆の税金を使っているから慎重になるという意味合いがある。
また、今の話でどきっとしたが、中間支援組織としては忙しくなるという思いがある。これはどういう意味か、どうやって書くのかという相談が出てくると思う。県で中間支援について検討されているが、この辺も一緒に考えていかないとサポートできない恐れもある。特に、地域の小さなNPOも含めて考えるときに書けない。
会長:それはぜひ、提案書の書き方という自由テーマで提案していただきたい。創造型の協働事業でいけると思う。この事業に限ってサポートをしますという提案を、NPO担当課と一緒に協働事業ができるのではないか。
事務局:テーマを決めると、地域団体、企業もいろいろと出てくる。県が柔らかく入り込まないと出来ないと思う。税金を使ってやらないといけないので、最終的には県が責任を持つ。かなり硬直した状態になるのをほぐしている最中である。できるだけ幅広く県政を協働化するということでやっていきたい。
委員:知事のPRはどうか。
事務局:それとは直接関係ない。ただ、県としての仕事のやり方が、一緒にやっていくという思いはある。行政はそういうふうに変わっていかざるを得ない。
会長:その他はどうか。だいたいよろしいか。
(全委員:特になし)
では、いろいろと御意見はあったが、まず資料C-1、C-2に関連して、団体等から出していただく資料については、およそ事務局に作っていただいたものをベースに、ここに事業の実施体制と応募団体側の事業へのアピールを項目として加えてはどうかということであった。
それから、県の情報開示については、できるだけシンプルにということもあるが、同時に県自身の課題を明確にし、それを応募する側に対しても分かりやすくしていくという趣旨で、応募型の県からの情報については、細かく目的、背景・課題、協働への期待なども具体的に入れて、全部書けるかどうかは別にして、まずは積極的に情報を提供していくという観点で、充実したものを一応考えていきたい。したがって、県がやっている関連事業・取組や目安となる事業規模、金額は出せるものなら出していただきたい。なお、関連して、県の側で、協働型で解決していこうということを積極的にやっていただけるような庁内での働きかけ、課題を出しやすくするような工夫をぜひお願いしたい。どういうやり方が良いのかは分からないが、協働推進本部も立ち上がるし、併せてマニュアルのようなものも分かりやすいものが要るかもしれない。また一方では、NPOや団体側にとっては、大量で事細かく面倒な書類をお願いすることになるので、そういう点では、県の広報する側が、情報の提供について、事業そのものが柔軟に対応でき、従来とは違うのだということを、応募側に理解されやすいように工夫していただきたい。およそそういうやり方で、県の側からのテーマ情報の提示と、それに対する応募型・創造型の提案の出し方についてはよろしいか。
(全委員:了承)
では、事務局には恐縮だが、そのような方向でとりまとめをお願いしたい。
会長:一応、本日予定していた検討項目<1><2>は終了したが、事務局から何かあるか。
(事務局:特になし)
会長:それでは、委員の皆様方から、ここまでの検討で何か言い残したことや御意見などがあればどうぞ。
委員:先ほどから、各担当課の意識がなかなか付いてこないということで協働推進本部を立ち上げるというお話があったが、ガイドライン的なものを担当課として作る予定はあるのか。
事務局:ガイドラインというよりも、今やっている作業は、過去にやってきた協働事業を、NPO、経済団体、地域団体等も含めて、協働したということの実績を踏まえ、果たしてそれらが本当に県民との協働という意味で出来ているのかどうかチェックし、それを踏まえて今後の県政を協働型で進めるに当たってどうやっていくのかを検討している状況である。ガイドラインというものを作る状況ではない。
委員:そういう大きいものではなく、提案制度を実施する際の担当課の心得とかマニュアル的なものの意味である。
事務局:職員の職場研修などは取り入れている。
委員:もし県で作られたなら、市でも大いに参考にさせていただきたいと思った。
事務局:協働モデルの事例集を並行して作っているところである。それはいずれ、市の皆さんにも利用していただける状況になると思う。
協働コーディネーター:指針はやはり要ると思う。ないと言えばないし、しが協働モデル研究会報告があるので、あるといえばある。オープンになっているが、職員はそれをほとんど知らない。これを研修でやっと使ったが、あくまでもNPOだけとの協働である。多様な主体との協働の指針は必要だと思うが、今日明日とすぐには作れない。しかし、とりあえず提案制度のマニュアルや要項は先行して作ることになるだろう。
事務局:産学官の連携があり、各種団体やNPOとも連携がある。具体的に皆それぞれのところで連携し、協働ということはやっている。それを今回、多様な主体との協働ということで全体をまとめて整理しなければならない。お互いに共通の理解が要る。それぞれでは協働に対する思いがあるが、全体としては難しい。それぞれがいわば勝手指針でやっている。そんな状況である。
委員:資料E、F、Gは、私の前回のお願いに対応していただいてありがとうございました。実際に、マニュアルもそうだが、ある種のNPOは、理念より契約書とかを見た方が協働がよく分かるという人もいる。協働契約書について、資料Fのひとまち政策研究所の資料とだいたい同じであるが、本日最後に私から1枚出した資料は、支払いの%が明示してあるのが参考になると思う。また、これは第1条に「協働して実施する」とあり、これは草津市でなくコミュニティ事業団との契約なので、こういう形で相互に契約書自体を検討しながら検討してやってきた。しかし上に通すのはなかなか大変だった。もう一点、裏には役割分担がある。これが実態である。
会長:この検討委員会は次回あたりが最終になると思うが、そこに向けて、契約書や協定書を取り結ぶのであればこういうことがポイントだということを、双方にとって重要な問題だから、最後にまとめて議論ができればどうかと思うし、報告でも加えた形にできればと思う。このあたりの資料も参考にしていただいて、次回議論していきたい。
では、およそ予定していた時間になった。特段委員の方々からほかになければ、次回の日程について事務局からお願いしたい。
事務局:会長がおっしゃったとおり最後になると思うが、12月16日の午後3時から、本館4-Aで開催したい。これまでの議論を踏まえて積み残しや、会長が言ってくださったものも含めて議論をお願いしたい。
会長:全体の整理も含めて、私たちなりの提案制度のまとめをしたいと思うのでよろしくお願いしたい。
会長:それでは、これで第5回検討委員会を終了する。
情報掲載日 2008年12月03日