1972年の日中国交正常化以来、両国における経済産業の交流が活発化する中で、地方公共団体の友好交流も進展しました。そのような背景のもと、滋賀県と湖南省は、琵琶湖と洞庭湖という湖を縁として1983年に友好関係を結び、2018年友好提携35周年を迎えました。
長沙市を省都とする中国中南部の省で、大陸を横断する大河長江(揚子江)中流の南部を占めています。省内を南から北へと流れる湘江にちなみ”湘”という別称でも呼ばれます。東・西・南部の三方を山地に囲まれ、北部に広々とした洞庭湖がある山紫水明の地です。省はこの湖の南にあるので湖南と呼ばれています。(上海~長沙 約1,220km、広州~長沙 約78km)
湖南省は、中国の近現代史上で果たした大きな役割でも知られています。毛沢東(中華人民共和国の初代主席、建国の父)や曽国藩(清末期の軍人、政治家)などの優れた人材を数多く輩出するなど、湖南省は中国の歴史に大きく貢献しました。
武陵源は、湖南省張家界市にあり、1992年よりユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されました。大ヒット映画”AVATAR(アバター)”の映画中に出てくる惑星パンドラに浮遊する石・ハレルヤマウンテンのモデルとなった場所です。
岳麓書院は、中国四大書院の一つとされ、中国に現存する最も保存のよい古代書院です。千年学府とも呼ばれていて、1988年には全国重要文化財に指定されました。
岳陽楼は、中国湖南省岳陽市にあり、高さ20.35メートルの三層の木造建築であり、すでに世渡りの格言となっている”先憂後楽”の句は、天下人や政治家の心がけとしても、後の世に永く語りつがれています。
”湘繍”は中国四大刺繍の一つで、江南の蘇州周辺の”蘇繍”、広東省の”広繍”、四川省の”蜀繍”と並ぶ非常に有名な刺繍です。湖南省の長沙を中心に発展した”湘繍”は二千余年もの歴史があり、獅子や虎の刺繍は絶品で、”蘇繍は猫、湘繍は虎”と呼ばれるほどです。
友好提携35周年を記念し、11月滋賀県知事をはじめ、各界交流団(約200名)が湖南省を訪問します。
また、7月中学高校生交流団(9名)が湖南省を訪問します。
あわせて、湖南省からも多くの交流団が滋賀県を訪れます。予定している交流事業は以下のとおりです。