県民の戦争体験を語り継ぎ、戦争の悲惨さや平和の尊さを学び、平和を願う心を育むための拠点施設である平和祈念館では、開館に先立って平成23年度より当館の活動に参加いただけるボランティアの募集を開始しました。戦争の悲惨さや平和の尊さを伝える活動に関心のある方々の参画により、令和元年度末現在におけるボランティア登録者数は42名で、年齢層は10代から80代の幅広い世代の方に登録いただいています。
具体的な活動内容としては、来館者案内活動、戦時食体験活動、手紙等解読活動、紙芝居や寸劇を上演する演劇活動、情報紙「平和の灯」を制作する活動など、各グループの活動が積極的に進められています。その他、開館周年記念事業などの館事業への協力なども継続して行われています。ボランティアの様々な経験に基づいた知識や技術、さらにはその主体的な活動を通して、当館の活動の幅は確実に広がり、多様なものとなっています。
今後もボランティア活動を通して、利用者と積極的に交流していただき、さらには『利用者と館とをつなぐかけ橋』の役割を担っていただくことを期待し、当館はそのためのサポートを続けていきます。
・来館者案内活動グループ(館内での来館者との交流や案内をします。)
平和祈念館創立8周年、終戦75年の節目を迎えましたが、戦争の恐ろしさ悲惨さは、日々忘れ去られようとしています。人々の記憶に平和の尊さが残るようなお手伝いを、微力ながらしたいと思います。
・戦時食グループ(食べるものがなかった戦争末期から戦後の生活苦を感じ、「食」の大切さについて考えます。)
戦時中空襲に会いながら、食糧難の時代にどんな食事をしながら生き延びてきたのでしょうか。少ない配給と自給自足のわずかな食糧で、命をつないできた人たちの苦労や工夫の跡を学び、体験しようではありませんか。
・演劇グループ(平和や戦争をテーマにした紙芝居・人形劇・寸劇を創作し、上演する活動をします。)
私達は戦争の悲惨さ、命の尊さ、平和の存続をテーマにし、次世代に語り継ぐことを目的とした創作劇で、各地域にて出張公演で活動をしています。グループは現在男女含め11名です。ぜひ私達と一緒に活動しませんか。
・手紙等解読グループ(戦争中の手紙や日記などを、読みやすいように解読する作業をします。)
兵士と遺家族との間で交わされた手紙類の解読を通して、文面に込められた思いに心耳を傾けます。毎月一度、老若男女10人程が集い、和気藹々の時間を過ごし、解読終了後は冊子に纏めて遺族にお返ししています。
・聞き取りグループ(戦争体験者の方からお話を聞き、記録する活動をします。)
実際に戦地で戦った人からの聞き取りは、戦後75年になる現在では殆ど不可能な状況になっています。しかし、戦争世代を親に持つ世代で、戦争のことを聞いて育った人からの聞き取りは、まだまだこれからの課題です。
・情報紙制作活動グループ(情報紙「平和の灯」を制作します。)
私達は年に4回ほど「平和の灯」を発行しています。普段はラインで記事の打ち合わせをしています。写真のように、オンライン会議にも挑戦してみました。より読みやすい紙面作りを心がけて、皆で楽しく作っています。
・大凧づくりグループ(東近江大凧祭りに向けて、ミニ大凧(2畳)をつくり、平和への願いや当館の活動をPRします。)