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(テキスト版)第14回本部員会議の知事発言(令和2年5月5日)

 私から総括として申し上げたいと思います。まず、前提といたしまして、四つ申し上げます。

 一つ目は、先ほどもご報告があったように、お陰様で4月16日に全国に緊急事態宣言が発動されて以来の様々な取組による行動変容に一定の成果があり、このことによる感染の減少傾向を作り出すことができていることが一定確認できると思います。しかし、場所による密でありますとか、年代による密というものも一定確認される状況にあるということがございます。

 二つ目、感染状況の疫学的な状況については、これまで97例、新規の感染者については4月上旬から低位に抑えることができているということでございます。また、心配な経路不明の感染者もしばらく発生していないという状況にあります。また、PCRの陽性率は大きく改善し、一時8%を超えているというところから0.6%というところまで下げることができている。ただし、本県においてもクラスター発生の実績があるということ、また、一回陰性になった方が再び陽性になるという患者も出ている、こういう状況がございます。

 三つ目は、医療の提供体制でございます。PCR検査体制については、検査センターの設置等、強化・拡充が予定されておりますし、病床数についても100床を超え、今月中には140床まで増やすことができそうだということ、また、軽症者の宿泊療養施設の確保についても、現在62室ですが、プラス250室程度が想定され、順次増強されていく。これについては引き続き注力を要するものだと考えます。医療現場では様々な資材の不足の中、対応にあたっていただいておりますので、こちらについても予断を許さない、こういう状況だと考えます。

 四つ目、近隣の都道府県の状況です。先ほども一部ございましたが、京都・大阪・兵庫・岐阜・愛知、これらは「特定警戒都道府県」でございます。本県とのつながりが深く、人の往来が多いということでございますので、本県だけ措置を大きく緩めるということはできないのではないかと考えます。

 したがってこれらの前提条件を踏まえて、本県といたしましては、「特定警戒都道府県」に準じた「準特定警戒県」として対応する必要があると申し上げたいと思います。

 そのうえで2点(緊急事態措置および支援強化について)申し上げます。

 1点目は、緊急事態措置についてです。先ほども詳しくありましたが、感染予防・まん延拡大防止と社会経済活動の維持・再開を両立させた局面に入ります。具体的には、まず、第一ステージとして、5月10日(日)まで、これは広い意味でゴールデンウイークとなります。外出の自粛、イベント開催の自粛、施設の休業については、これまでの措置を継続することといたします。次に(第二ステージとして)、5月11日(月)以降についてでございます。こちらについては、「滋賀1/5ルール」を引き続き実践しながら、外出の際には感染防止対策を徹底するということといたします。

 まず、外出については、不要不急の帰省、旅行、出張、これは控えていただく。また県を越えての移動も自粛をしていただく。繁華街、接待を伴う飲食店の利用についてもこれは控えていただく、自粛していただく。そのうえで、「新しい生活様式」という言い方を国でされていますけれども、滋賀らしい生活三方よし、「家でよし」、「外でよし」、「社会(滋賀)でよし」、「Stay Home」が強調されましたが、そこから変えて「Stay Home Town」。健康、身の周りのことを考えながら、生活活動を再開させていくことといたします。

 次に、イベントについてです。大規模なイベントについては引き続き自粛を要請します。しかし比較的小規模な、具体的に50人以下の小規模なイベントについては、屋内屋外問わず要請から除いていくこととします。具体的に言えば演奏会、もしくは野外イベント等については開催を認めていく。ただし演奏会についても歌を歌うようなイベントは引き続きやめてください。野外イベントについても近距離で人と人が接するようなイベントについてはやめてください。そういった措置といたします。

 最後に、施設の使用制限、休業要請についてであります。これについては、感染拡大防止対策の徹底を前提に、段階的に制限を緩和します。まず、博物館や図書館、文化教育施設、本県独自に要請を行っている1,000平方メートル以下の施設については、要請の対象から外します。またそれ以外の施設につきましては、来週14日に示される国の評価、また本県や近隣府県の感染状況を踏まえて、決定していくこととします。繰り返しになりますが、一部再開されていくこととなりますが、感染拡大防止対策をお願いします。なお、関連することといたしまして、湖岸の県営都市公園等につきましては、他府県から人を呼びこむ施設として、当面閉鎖させていただき、バーベキューやキャンプ等についても禁止させていただきます。また、学校につきましては、対策をとったうえで5月11日以降、登校日を設けるなど、段階的に学習実施をする方向で検討を行っていただくこととします。緊急事態措置については以上でございます。

 2点目は、支援の強化についてです。こういった事態を受けて、措置の延長等を受けて、5月から6月を支援強化月間といたします。4月25日から5月6日までの間、休業要請に応じていただいた方に臨時支援金の受付・交付が7日以降、始まります。また、国の補正予算が可決され、市町では10万円の一律給付ならびに持続化給付金の受付等も行われております。雇用調整助成金の交付も本格化してきます。これらを一日も早く当該県民の方々にお届けするための事務を全庁挙げて市町等とも協力しながら行っていくことといたします。また、子ども、生活困窮者、障害のある方々、苦境・不安の中にある事業者や働く方々、そして企業等が倒産することで、雇用先がなくなった方々等の支援をしっかりと拡充すべく、具体の対策について、それぞれの部局で検討することといたしますので、よろしくご対応お願いいたします。

 いずれにいたしましても、緊急事態措置は、社会経済活動の維持・再開と両立する形で延長することとなりますが、県民の皆様方への丁寧な説明と苦境にある方々への寄り添いを引き続き強く要請し、私からの総括とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

令和2年5月5日

滋賀県知事 三日月大造

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