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麻しん(はしか)について

 近年、海外旅行から帰国して麻しん(はしか)を発症した方を発端とした集団感染が発生しています。現在、日本では麻しんの排除状態(※)にあるとされていますが、海外からウイルスが持ち込まれる場合もあり、今まで麻しんにかかったことがない方や、予防接種を受けていない方は特に注意が必要です。

 麻しんとは、麻しんウイルスによっておこる発疹性感染症です。潜伏期間は10日~12日で、主な症状として発熱、発疹、カタル症状が認められます。

 麻しんの初期症状は、発熱と咳、咽頭痛、鼻水、眼球結膜の充血、目やに等のカタル症状です。これらの症状が数日続いたあと、一旦下がるかの様に見えた発熱が一気に高熱となり発疹が出始めます。この頃に口の中を確認すると、白い粘膜疹(コプリック斑)が現れています。

 麻しんは感染力が強く、症状が治まった後でも人にうつす可能性があります。そのため、学校保健安全法では、解熱したあと3日を経過するまで出席停止とされています。

(※)麻しんの排除状態:適切なサーベイランス制度の下、日本に土着するウイルスによる麻しんの感染が三年間確認されない状態のこと。平成27年3月27日、日本が麻しんの排除状態にあることが認定されました。

麻しん(はしか)の予防について

 麻しんは、インフルエンザより感染性が高いといわれており、空気感染が主な感染経路となります。次のことに注意しましょう。

  • 出来るだけ人ごみを避けましょう。
  • 急な全身性発疹や発熱などの症状が出たら、早めに医療機関を受診しましょう。
  • 医療機関受診の際は、受診前に電話等で麻しんの疑いがあることを伝えてください。
  • 受診の際は公共交通機関の利用は避けてください。
  • 予防接種が最も有効な予防方法です。麻しんの定期予防接種では2回の接種が必要です。

※麻しん(はしか)の定期予防接種の対象の方(令和5年4月1日時点)

◆第1期 生後12月以上24月未満の乳幼児

◆第2期 学校入学前年度の1年間の幼児

 なお、生年月日別に麻しんワクチンの接種歴の目安とすることができます。

生年月日別の麻しんワクチン接種歴の目安 1)
生年月日 ワクチン接種歴の目安
1972(昭和47)年9月30日以前生まれの方 麻しんワクチンを接種していない可能性が高いです。感染歴がある人以外は、2回のワクチン接種を推奨します。
1972(昭和47)年10月1日~1990(平成2)年4月1日生まれの方 麻しんワクチンの定期接種を1回のみ接種しており、また、特例措置 2) の非対象者であるため、免疫が不十分である可能性があります。2回目の接種歴がなければ、追加接種を推奨します。
1990(平成2)年4月2日~2000(平成12)年4月1日生まれの方 麻しんワクチンの定期接種を1回のみ接種している可能性が高い。特例措置 2) の対象者であるが、2回目の接種歴がなければ、追加接種を推奨します。
2000(平成12)年4月2日以降生まれの方 定期接種として2回接種を受けている可能性が高いです。ただし、2回の接種歴がなければ、追加接種を推奨します。

1)予防接種に関するQ&A集(一般社団法人日本ワクチン産業協会)参照
2)2008(平成20)年4月1日から5年間実施された追加接種措置

 また、過去に確実に麻しんにり患した場合は、免疫を持っているため予防接種の必要はありません。ただし、本当に麻しんだったかどうかは抗体価を調べないと分かりません。抗体価をみる検査は数千円程度の自己負担が生じます。

 医療従事者や学校関係者・保育福祉関係者など、麻しんにかかるリスクが高い方や麻しんにかかることで周りへの影響が大きい場合や、流行国に渡航するような場合で、麻しんにかかったことがない場合は、予防接種についてかかりつけの医師にご相談ください。

お問い合わせ
健康医療福祉部 健康危機管理課 感染症係
電話番号:077-528-3632
FAX番号:077-528-4866
メールアドレス:[email protected]