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デング熱について

 デング熱とは、デングウイルスによっておこる熱性疾患で、このウイルスを保有する蚊に刺されることによって感染します。人から人への直接の感染はありません。主な症状は発熱、発疹、頭痛、関節痛、嘔吐・嘔気などです。

 デング熱は、アジア、中東、アフリカ、中南米、オセアニアで流行していますが、日本からの渡航者がデング熱に感染するケースも多く、国内で、2018年に201名、2019年には461名のデング熱患者が報告されました。

 また2014 年8月、海外渡航歴のない複数の方がデング熱と診断され、国内での感染が69年ぶりに確認されました。

 国内では、2020年以降新型コロナウイルス感染症流行に伴う入国制限により報告数が減少していましたが、2022年以降報告数は増加しています。

デング熱の症状

 デングウイルスを保有する蚊に刺されてから、通常3日~7日(最大期間2~14日)の潜伏期間の後に、急激な発熱で発症し、発熱、発疹、頭痛、骨関節痛、嘔気・嘔吐などの症状がおこります。通常、発病後2~7日で解熱します。

(参考)
「蚊媒介感染症の診療ガイドライン(第5版)」(国立感染症研究所)

デング熱の予防について

1.個人防御対策

 蚊に刺されないように注意しましょう。蚊に刺されないための対策として、屋外で活動される場合には、長袖・長ズボンを着用するなど、肌の露出を減らすほか、虫よけスプレーや蚊取り線香を活用し、虫よけ対策を行ってください。屋内にいる場合は、網戸を使用したり、扉の開閉を減らすなどして、屋内への蚊の侵入を防ぐようにしましょう。なお、蚊に刺されて、急な発熱などの症状がある場合には、医療機関の受診をご検討ください。

2.媒介蚊対策

 デングウイルスは、東北以南のほとんどの地域に分布する「ヒトスジシマカ」(ヤブカ)が媒介します。「ヒトスジシマカ」は、主に5月中旬から10月下旬に活動するとされています。成虫は、庭、公園、墓地等の茂み等に潜み、朝方から夕方まで吸血します。成虫対策としては、草刈やごみ・不要物の清掃により、成虫が潜む場所をなくすことです。

 また、「ヒトスジシマカ」の幼虫は、比較的小さい容器に発生します。雨水マス、植木鉢やプランターの水の受皿、屋外に置かれたバケツや壺、プラスチック容器や空き缶、古タイヤなどに溜まった水の中で幼虫が孵化します。1週間に一度はこうした水をなくすようにすると、蚊の発生を抑えることが期待できます。

図
図:幼虫の典型的な発生源

参考

お問い合わせ
健康医療福祉部 健康危機管理課 感染症係
電話番号:077-528-3632
FAX番号:077-528-4866
メールアドレス:[email protected]