世界保健機関(WHO)は、平成元年から毎年5月31日を「世界禁煙デー」と定めており、日本においても厚生労働省が、平成4年から世界禁煙デーから始まる一週間を「禁煙週間」として定め、禁煙および受動喫煙防止の普及啓発を行っています。
県においても、たばこの健康影響を広く県民および関係機関に周知し、たばこと健康問題の認識を深め、受動喫煙防止対策、未成年者の喫煙防止対策、禁煙支援を推進するため、様々な普及啓発を行います。
令和4年5月31日(火)~6月6日(月)
「たばこの健康影響を知ろう!~若者への健康影響について~」
令和4年4月1日から成年年齢が引き下げられた一方で、喫煙に関する年齢制限については引き続き20歳以上とされていることや、喫煙開始年齢の早さと全死因死亡に十分な因果関係があることが報告されていること等から、喫煙開始年齢と健康影響の関係について、特に若年者への普及啓発が重要となっている。
これらを踏まえ、「たばこの健康影響を知ろう!~若者への健康影響について~」を禁煙週間のテーマとし、禁煙及び受動喫煙防止の普及啓発を積極的に行うものである。
県では、市町のほか、滋賀県たばこ対策推進会議構成団体等と連携しながら、たばこが及ぼす健康影響についての情報提供、禁煙支援、受動喫煙の防止等の取組を行います。
「禁煙週間」における自治体の取組について、厚生労働省ホームページで紹介されています。詳細については、下記のホームページを参照ください。
●厚生労働省ホームページ「2022年世界禁煙デーについて」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000202210_00009.html
●スマート・ライフ・プロジェクト
たばこの煙には、ニコチン、一酸化炭素、アンモニアなど約5,300種類の化学物質が含まれ、その中には、ベンゼンやベンゾピレンなどの発がん性物質が約70種含まれています。これらの物質はのど、肺などたばこの煙に直接触れる場所だけでなく、血液を通じて全身に運ばれ、がん、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、虚血性心疾患や脳卒中などの原因になります。
ニコチンや発がん性物質は、「紙巻きたばこ」だけでなく、「加熱式たばこ」の煙(蒸気)にも含まれます。
ニコチンの依存性によりたばこがやめにくくなります。
(図)「喫煙と健康」リーフレット(国立がん研究センター作成)「たばこを吸っている本人はこんな病気になりやすくなる」より引用
たばこの煙には、喫煙者が吸う「主流煙」、たばこの先端から発生する「副流煙」、主流煙の一部が呼気によって排出される「呼出煙」(こしゅつえん)があり、喫煙者本人だけでなく、受動喫煙(※)により周囲の人にも健康への悪影響を及ぼします。
(※)副流煙と呼出煙によって生じるものであり、健康増進法では「人が他人の喫煙によりたばこから発生した煙にさらされること」と定義されています。
たばこの副流煙には、発がん性物質やニコチン、一酸化炭素などの有害物質が主流煙の数倍も含まれます。
受動喫煙で、喫煙者の周囲の人は以下のような危険が高くなります。
(図)「喫煙と健康」リーフレット(国立がん研究センター作成)「受動喫煙でまわりの人はこんな危険が高くなる」より引用
たばこに含まれるニコチンには依存性があり、やめようとしてもやめられないために吸い続けていることが多いといわれていることから、禁煙を希望する方には支援が必要です。
上手に禁煙するためには、薬局等で販売している禁煙補助剤を使ったり、医療機関で禁煙治療を受けると効果的です。
滋賀県薬剤師会が認定する「禁煙支援薬剤師」に相談することもできます。禁煙支援のできるお店、禁煙出前講座の案内など、詳細については、下記のホームページを参照ください。
●一般社団法人滋賀県薬剤師会ホームページ「禁煙支援薬剤師」
また、WHOのステートメントによれば、WHOが令和2年4月29日に招集した専門家によるレビューにおいて、喫煙者は非喫煙者と比較して新型コロナウイルスへの感染で重症となる可能性が高いことが明らかになったことが報告されています。
この機会に、禁煙について考えてみてはいかがでしょうか。
令和2年4月1日から改正健康増進法が全面施行され、多くの方が利用する施設等で「望まない受動喫煙」をなくすこと、健康への影響が大きい子どもや患者のみなさんへの配慮、施設等の種類に応じた受動喫煙防止対策が取り組まれています。詳細については、下記のホームページを参照ください。
●滋賀県ホームページ「たばこ対策」→受動喫煙防止対策について
http://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kenkouiryouhukushi/kenkou/303593.html