雪崩(なだれ)災害とは

雪崩(なだれ)とは、山などの斜面上に降り積もった雪が降雪や降雨・気温の上昇により、速い速度で斜面下へ移動する自然現象で、私たちの命や財産などを脅かす災害です。

表層雪崩

山などの斜面に積もった雪の上に、新たに降った雪が滑り落ちる現象です。気温が低く、降雪が続く時期(1月2月頃の厳寒期)に多く発生します。また滑り落ちる速度が非常に速く、時速100～200kmと新幹線なみの速度です。

全層雪崩

山などの斜面に積もった雪が、地表面から全て滑り落ちる現象です。春先の融雪期などの気温が上昇したときに多く発生します。また滑り落ちる速度が時速40～80kmと乗用車なみの速度です。

表層雪崩の場合

全層雪崩の場合

地形

斜面の傾斜角度が急に変わっている場所や、斜面の途中に低木などがある場所では、地形や風の影響で雪が屋根の庇(ひさし)の様にせり出して積もる場合があります。このような雪庇が大きくなると、重さに耐えられずに落下し、それを原因に雪崩が発生する場合があります。

豪雪地帯とは冬に大量の積雪がある地域のことで、産業の発展が停滞的で、住民の生活水準の向上が阻害されている地域が、豪雪地帯対策特別措置法に基づき指定されています。

滋賀県内の豪雪地帯

大津市(旧堅田町)
米原市(旧伊吹町、旧山東町)
長浜市(旧長浜市、旧浅井町、旧木之本町、旧西浅井町、旧余呉町)
高島市(旧マキノ町、旧今津町、旧朽木村)

豪雪地域のうち、特に積雪が多い地域のことで、積雪による自動車交通等が途絶するなど、住民の生活の支障度が著しい地域が指定されています。

滋賀県内の特別豪雪地帯

長浜市(旧余呉町)

道路交通の確保を目的として制定された、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法の規定に基づき指定された地域です。

滋賀県内の積雪寒冷特別地域

大津市(旧堅田町)
米原市
長浜市
高島市
彦根市
犬上郡(豊郷町、甲良町、多賀町)

雪崩危険箇所とは、雪崩の発生・流下・堆積の可能性がある箇所であり、豪雪地帯および特別豪雪地帯を対象とし、斜面高さ10m以上、雪崩発生地点からの見通し角18度の中に人家5戸以上もしくは公共的建物が含まれるところです。

斜面勾配が15度以上、かつ高さ10m以上を有する斜面で、斜面勾配が15度未満となる地点から見通した時に18度以上(全層雪崩の場合は24度)の角度を有する範囲を対象とします。

雪崩危険区域内に人家5戸以上が含まれる箇所のことで、5戸未満であっても、官公署、学校、病院および災害時要援護者関連施設、駅、旅館などの重要な公共・公益建物等が含まれる箇所のことです。

雪崩危険区域内に人家が1～4戸ある箇所のことです。

雪崩危険区域内に人家がない場合でも、斜面の延長が100mを超える斜面がある箇所としています。

上記の地域以外の市町に存在する斜面でも、地形や気候によっては雪崩が発生する可能性がありますので、充分注意するようにしてください。

→雪崩危険箇所図