京阪神都市圏交通計画協議会では、令和3 年9 月~11 月にかけて「人の動き」を調査する「第6 回近畿圏パーソントリップ調査」を実施し、集計結果から「最終報告」をとりまとめました。
第6回近畿圏パーソントリップ調査結果の最終報告はこちらからご覧いただけます
●近畿圏の人の動きの変化動向や都市交通の課題を整理
・買物や食事・社交・娯楽の自由目的、業務目的等で活動量が減少、京奈和自動車道や近畿自動車道紀勢線が開通した区間では自由目的での移動が活発化
・若者を中心に進むクルマ離れと鉄道利用傾向(鉄道トリップ数は人口構造の変化に伴い減少基調)
・都心部は鉄道や徒歩・自転車での移動が中心、都市近郊部や郊外部では自動車利用が半数以上と地域で大きく異なる交通手段の選択傾向
・高齢者による自動車利用の増加と75 歳以上の後期高齢者で進む運転免許返納傾向
・大阪市、京都市、神戸市への昼間人口の集中は平成22 年から変わらず、近畿圏内の広域から来訪
●今後の都市交通政策検討における視点を提案
・地域特性に応じたまちづくりと一体となった交通戦略の推進
・外出意向がある人が移動しやすい交通環境の整備
・都心部や昼間人口が増加傾向にある地域に留意した災害リスクへの対応
パーソントリップ調査(パーソン=人、トリップ=動き)とは、「いつ」「どこから」「どこまで」「どのような人が」「どのような目的で」「どのような交通手段を利用して」移動したのかについて調査し、人の 1 日のすべての動きをとらえるものです。人の動き(地域別・交通手段別等の交通実態)を総合的に把握する唯一の調査であり、交通計画、道路 計画、防災計画等の検討のための基礎資料として活用されています。