木浜内湖河川浄化事業
内湖とは大きな湖(本湖)の周辺に、水路等によって本湖と直接結ばれた湖沼を指し、琵琶湖のみに見られると言われています。かつては木浜地区にも「ギロ」と呼ばれる水路が張りめぐらされ、漁業や農業の場として地域住民の生活と密接に関わっていました。しかし近年の干拓や市街地の開発により消滅し、さらに昭和41年に湖岸の埋め立てにより人工島が築造され「木浜内湖」と呼ばれる水路上の内湖が形成されました。
近年では、流域の宅地開発等市街化に伴う生活排水や農地からの負荷流入等により、富栄養化による内湖の水質悪化が進行しています。このため、内湖の水質と自然環境を保全することを目的に、行政や住民からなる地域協議会を設置し、地域と協働して水環境の再生に取り組んできました。現在では、内湖の各水路の湖底泥を順次浚渫し、困難な護岸沿いには覆土を行い、窒素やリンの溶出を抑えています。また、覆土の表層にはハナショウブやミソハギ、ヨシなどの湿性植物を植栽し、景観にも配慮しています。