琵琶湖に流れこむ河川は一級河川だけでも120本近くあり、またそれぞれの河川はさらに小さな支流を持っています。滋賀県全体がまさに川や水路の網目に覆われ、人間の毛細血管のように大地を潤し、多様な生き物を育みながら、私たちの暮らしや産業をささえてきました。
しかし、戦後の高度経済成長の中で、急速に都市化や工業化が進んだ滋賀県では、地域社会における治水や水防の仕組みは次第に弱まり、水害への社会的関心は次第に低くなってきました。一方、平成23年に発生した東日本大震災や台風12号に伴う豪雨被害の経験を通じて、想定外にも備える防災・減災の重要性が、改めて強く認識されました。
そのような中で、潜在的な水害の危険性に対する認識を県民の皆さまと共有し、河川整備の計画規模を超える洪水を含め、どのような洪水にあっても命を守り、壊滅的な被害を防ぐ治水対策を構築していくことが必要となっています。
滋賀県が進める多面的な治水政策の道しるべとして、「滋賀県流域治水基本方針-水害から命を守る総合的な治水を目指して -」を策定しました。
「滋賀県流域治水基本方針 - 水害から命を守る総合的な治水を目指して -」