国道365号栃ノ木峠道路は、平成30年7月や令和4年8月の大雨により被災したほか、約5カ月に及ぶ冬期通行止や異常気象時通行規制区間があるなど、課題が多い区間となっています。
また、福井・滋賀の県境をまたぐ道路であることに加え、脆弱な地質による技術的な課題が多く、難工事となることが想定されます。
福井県・滋賀県の両県では、これまで栃ノ木峠道路に関する事業計画について検討を進めてきたところであり、今回、有識者を交えて第2回技術検討委員会を開催し、上記課題について議論しました。
日時:令和6年1月31日(水)14:00~15:30
場所:福井県福井土木事務所(福井県福井市城東)
(1)現道の課題と事業の必要性について
(2)計画ルート比較検討について
(3)計画ルート周辺における地質調査結果について
(4)計画ルートおよび両県坑口位置の妥当性について
○栃ノ木峠道路における、脆弱な地質による技術的課題を確認した。
○計画ルートは、既知の活断層である柳ヶ瀬断層の主断層とは交差していないことから、妥当であると評価された。
○トンネル坑口位置については、防災上の課題箇所等を極力回避する計画となっていることから、妥当であると評価された。
○施工中の調査・観察・計測を十分に行いリスクマネジメントに活用することが重要である。
○脆弱な地質が想定される区間は、十分な支保構造にするとともに、覆工に配筋をして粘り強い構造とするなど、設計段階において配慮する必要がある。