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滋賀県環境影響評価審査会小委員会(平成19年12月3日)概要

  1. 日時 平成19年12月3日(月曜日)14時00分〜17時00分
  2. 場所 滋賀県厚生会館別館4階大会議室
  3. 議題 (仮称)信楽ホースパーク建設事業に係る環境影響評価準備書について
  4. 出席委員 西村委員長、浅見委員、高柳委員、野部委員、早川委員、三田村委員、遊磨委員

議事概要

【事業区域および第1回指摘事項に対する事業者の見解について事業者から説明】委員:47ページの図は、潜在自然植生の図面であるので、表題を適切に修正すること。
【第2回指摘事項に対する事業者の見解について事業者から説明】委員:道路交通振動の予測式について、等価交通量を算出する時の補正係数Kの設定値を確認したい。
事業者:車速100km以下ということで補正係数Kは13に設定している。
委員:シカ防止用の柵は既製品を使うのか。
事業者:既製品の柵を使う。
委員:電源は12ボルトだが、電圧は7000ボルトから8000ボルトある。漏電等により電圧が極端に下がって効かないことがあるので、十分な電圧を確保できるように注意すること。シカ用としてはこれでいいが、イノシシまで考えるとこれでは防げないので検討すること。
事業者:猛禽類に対する騒音の影響について、どのぐらいの距離で測るか。測定時間、測定自体の影響についてはどうか。
事業者:巣と同程度の10mか15m程度の高さで、工事の時間帯である昼間8時から17時、繁殖期を避け10月から11月の工事騒音の影響が一番大きい時期に実施する。
委員:緑化計画について、種子吹付でウィービングラブグラス(シナダレスズメガヤ)は河川下流の環境に影響を及ぼすので使わないこと。
委員:緑化を在来種でできないか。
事業者:国内産でいろいろ探したが、ヨモギ、ススキについては99%以上が中国産という現状がある。それ以外の国内産というとどうしても難しく、できるだけ繁殖力の旺盛なものは避け、草丈の短いものを選んだ。洋芝でせざるを得ない状況である。
委員:ススキとヨモギについてはかなり入手が困難と思う。ノシバは早期に発芽できる種子が開発されている。それからチガヤという植物があるが、それぞれの流域ごとや県内で種子を集めるなど努力されている企業もあり、比較的市場に出回っており、最近注目されている種である。年2回程度の草刈を想定されるのであればチガヤを取り入れるということも可能かと思う。
委員:裸地のままでも2年待てば十分に早いものは生えてくると思う。自然の回復を期待する部分と、早期に緑化しなければならない部分を分けて考えればどうか。
委員:井戸水の揚水について、帯水層の薄い場所で可能なのかの見解が文献だけで、これでは不十分。実地でどうかを示すことが必要ではないか。
委員:水が足りなければ補給するのはいいが、地下水位が下がることによる湿地への影響を評価する必要があると思われる。
委員:開発面積も考慮に入れて、集水域での降雨量、涵養量、蒸発量、伏流可能な水量を計算し予測評価する必要がある。
委員:この審査会で議論した内容は準備書に掲載していただきたい。
事務局:欠席委員からいただいた意見を報告する。資料3の温室効果ガスについて、樹木伐採による二酸化炭素の吸収量減少を可能な限り低減するため、樹木による緑化面積を可能な限り多く確保されたい。また、場内にも可能な限り樹木を植栽されたい。
事業者:事業の性格上、馬の状況等を見渡せるということが必要になるので、中心部の植栽は不可能だが、周辺部、法面の部分には可能な限り植栽したい。
委員:見通しが必要なところを緑化するのは難しいとして、直線コースの法面が4段ほどあるので、下の方は緑化することが可能ではないか。
事務局:猛禽類に対する騒音の影響の調査など、今後実施される現地調査にあたっては、調査による現地の立ち入り自体が、環境への影響を与えないよう、専門家等の指導を受けるなどして、十分配慮されたい。
事業者:専門家のご指導を仰ぎ環境に配慮した形で調査を実施する。
事務局:埋蔵文化財について、教育委員会の調査報告書の写しを評価書に掲載すること。
委員:雨水調整池について、流下能力との関係で調整地の規模について議論され、クリアされているのか。
事業者:関係各課と調整し、流下能力の計算の結果、了解が得られている。
委員:伐採に伴う二酸化炭素の排出量の計算で0.9倍をしているが、根拠は。
事業者:資料3の26ページに示している0.9t/ha、この係数は京都議定書目標達成計画の参考資料の係数を引用している。
委員:地球温暖化のことを考えると、植栽は成長の早いものをされた方が効果的であろう。
事業者:若い木や早く生長する樹種は吸収量も多いので、その点を考慮し植栽を考えたい。