平成26年(2014年)9月1日~5日の5日間、イタリア共和国ペルージャ市において、ウンブリア科学ミーティング協会と(公財)国際湖沼環境委員会(ILEC)の共催により、第15回世界湖沼会議が開催されました。昭和59年(1984年)に第1回会議を滋賀県大津市で開催してからちょうど30年を迎えた今回の湖沼会議には、世界の湖沼研究者やNGO、行政関係者等が45か国から791名が参加し、「湖沼は地球の鏡―生態系と人間活動の健やかな調和に向けて―」をテーマに、世界の湖沼問題の解決に向けて様々な議論が行われました。
滋賀県からは、琵琶湖の総合的な保全や生物多様性戦略、水草対策への取組等について、各分科会セッション、本県ブースにおける説明やパンフレット配布等により、世界に向けて広く発信し、情報交換を行いました。
滋賀県が提唱して始まった世界湖沼会議は、世界の湖沼環境問題の解決に向けて貢献しています。
会議の全体概要は
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30周年の節目を迎えた今回の会議に際し、世界湖沼会議の提唱県としてお祝いを述べるとともに、世界の湖沼環境改善のため、世界湖沼会議が果たしてきた役割や貢献を振り返りました。
また、せっけん運動に代表される県民との協働やマザーレイク21計画の推進など、先進的かつ総合的に琵琶湖政策に取り組んでいる本県の環境行政を世界に向けて発信しました。
※知事スピーチの全文および資料は
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※知事のホームページ「キラリ通信」にも関連記事が掲載されています。
琵琶湖を預かる滋賀県行政のこれまでの取り組みや、現在の琵琶湖を取り巻く状況と対策、今後の方向性などについて、県職員4名からテーマ毎に発表を行い、世界の湖沼問題の解決に向けて、本県の経験・知見を発信し議論を行いました。
本県とILECが共同でブース出展し、琵琶湖行政や水ビジネスの取組、観光面など幅広く情報提供を行いました。
(株)日吉と(株)堀場製作所が、OECC(海外環境協力センター)を通じて共同でブース出展をされ、水環境問題を解決するための各社の取組を紹介されました。
県内のNPOや県立大学も、分科会やポスターセッションにて発表しました。
第15回世界湖沼会議5日間を総括し、「ペルージャ宣言」が採択されました。今回の宣言で強調された点は、近年の世界湖沼会議の重要なテーマの一つである「統合的湖沼流域管理(ILBM)」の重要性が改めて確認された点と、今回、湖と人間の関係をとらえる概念として初めて「ハートウェア」が取り上げられ、文化や暮らしの側面から湖沼と人の関わりを見つめ直して保全につなげる視点が加えられたことがあげられます。
ペルージャ宣言の全文
インドネシアのカンブアヤ環境大臣が、閉会式にて次回第16回世界湖沼会議はインドネシアにて2016年に行うことを宣言しました。
世界湖沼会議の理念は、「研究者、行政、住民の三者が一堂に会し、世界の湖沼及び流域の環境問題やそれらの解決に向けて議論を行うこと」です。
NPOや企業の方にも世界湖沼会議に是非参加していただき、皆さんの活動内容や技術を世界へ発信してください。
世界の湖沼関係者とのネットワークを広げ、意見交換や情報交換を通じて一緒に発信しましょう! ※その他、第15回世界湖沼会議については
(公財)国際湖沼環境委員会(ILEC)ホームページ(外部サイトへリンク)をご覧ください。