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湖南地域のソウモク行事

ソウモク行事
  • 名称:湖南地域のソウモク行事
  • 所在地:湖南地域
  • 内容

草津市から野洲市にかけて湖南とよばれる地域の平坦部を中心にソウモクと呼ばれる祭りが秋に行われている。漢字では「草木」と表記するところと「相撲」と書くところがあるが、いずれもソウモクと読ませている。
行事の内容は、地域によって少しずつ異なるが、草津市内では草木団子と呼ばれる串だんごを作って神仏へ供える、栗東市や近江八幡市では神事相撲を取る、そのほか、子芋(里芋)を煮て供える、抜き穂を供える、黒豆をゆでて供えるなどである。ソウモクと呼ぶ日はあるものの、すでにとりたてていうほどの行事を行わなくなっているところもある。
ソウモク行事の最たるものは三上のずいき祭で、中世以来の歴史を有する宮座行事としての価値を認められ、平成17年2月21日付けで国指定重要無形民俗文化財に指定されている。この祭りは、宮座ごとに里芋の芋茎で御輿を作るところに特徴があり、広くずいき祭と呼ばれているが、地元では長くソウモク(相撲)と呼ばれてきた。ずいき御輿を奉納した夜の芝原式では、宴がもたれ、王の舞の形骸化したものかと思われる猿田彦や、少年による勝負のない大角力小角力が演じられる。
ソウモク行事を主宰する組織は、オトナ、長老会、講、組などで、中世的な宮座行事から近世的な講組による頭家行事までさまざまである。

  • 時期と場所

現行の行事は、秋9月〜11月に行われている。現在11月3日に草木行事をしている近江八幡市牧町の浜田講では、古く節供祭と呼ばれ旧暦9月9日に行っていたという。
現行の祭日:9月14日,10月9日,10月14日,10月17日,10月18日,11月3日 祭場は、ほとんどが社寺の境内である。
ソウモクの意味は今後の研究を待たねばならないが、草津市の小槻神社では9月16日に抜き穂祭を催し、その抜き穂を神饌に供えて10月に草木祭を行っている。また、ソウモクが終わって本格的な稲刈りを始めるなどという地域が多いことから、稲の刈り始めに行われる穂掛け行事ではないかと考えられる。
以上のようなソウモク行事は、次第に衰退の傾向にあり、伝承が困難になりつつあるが、素朴な民俗信仰に基づく行事で、県民の信仰生活を伝える貴重な無形の民俗文化財である。行事が行われているうちに詳細な記録を作成したい。