『アール・ブリュット』とは、「加工されていない生(き)のままの芸術」という意味のフランス語です。
画家のジャン・デュビュッフェが1945年に考案した言葉で、それまでの美術や教育の流れからは何の影響も受けず、自身の湧き上がる衝動そのままに表現した、独創的な絵画や造形のことをいいます。
アール・ブリュットネットワークでは、アール・ブリュットを支える環境の底上げを図るため、フォーラムや会員交流会を開催し、情報提供や会員間の交流促進を行っています。
10年目を迎えるこの節目の回では、「障害とアート-近年の事例から考える-」というテーマでオンラインフォーラムを実施しました。
その中で、前半には滋賀県立美術館ディレクターの保坂健二朗がこれまでの日本におけるアール・ブリュットについて総括をした上で、奥山理子氏、光島貴之氏、鈴村麻里子氏、長津結一郎氏の4名の方による事例報告、後半には彼らに加え、服部正氏を招いてトークセッションを行いました
これまでの10年間の活動の軌跡を辿るとともに、日本における障害のある人とアートの関係の実態を見つめ、改めて未来へとどのように繋げていくのかを見つめなおす機会となりました。
下記プログラムより、動画投稿サイトYouTubeにアクセスし、ご覧いただけます。
滋賀県立美術館の保坂健二朗ディレクターをはじめとし、5名の方に障害とアートやアール・ブリュットに関する事例報告をしていただきました。
保坂健二朗(滋賀県立美術館 ディレクター(館長))
「日本におけるアール・ブリュット」
奥山理子(みずのき美術館 キュレーター)
「京都を中心とした障害者芸術の実践と現状について」
光島貴之(美術家・鍼灸師)
「協働して作ることサポートの受け⽅と⽴ち位置の変化についての考察(視覚に障害のある⼈の場合) 」
鈴村麻里子(三重県立美術館 学芸員)
「多感覚にひらかれた美術館のあり方について」
長津結一郎(九州大学芸術工学研究院 助教)
「アートマネジメントにおける障害者との共働について」
動画については、上記画像をクリックいただくかこちらからご覧いただけます。
Vol.1の様々な事例を踏まえて、障害とアートの関係をどのように編みなおしていくことができるのか、Vol.1の5名登壇者に加え、服部正氏(甲南大学文学部 教授)を招いてトークセッションを行いました。また最後には、質疑応答の時間を設け、参加者からの質問を起点に議論の幅が広がっていきました。
動画については、上記画像をクリックいただくかこちらからご覧いただけます。
アートと障害を考えるネットワークでは、アール・ブリュットや障害のある人による美術表現の情報交換や魅力発信を行うため、フォーラム開催やメールマガジンの発行を行っています。
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*アール・ブリュットネットワークは令和4年11月に「アートと障害を考えるネットワーク」に組織改正しました。
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