11月18日(土曜日)に大津市のピアザ淡海ピアザホールで「滋賀 教育の日」推進フォーラム2017を開催しました。
今年度は、「自分の生き方を見つけよう! ~プロフェッショナルの生き方に学ぶ~」をテーマに開催し、280名(総参加者)の御参加をいただきました。
14時00分から14時05分まで 開会
14時05分から14時20分まで オープニング(県立大津高等学校 吹奏楽部)
14時30分から14時35分まで 挨拶(滋賀県教育委員会教育長 青木 洋)
14時35分から14時45分まで 式典(滋賀県教育功労者表彰)
15時15分から16時40分まで 講演 「100%伝えるために ~アナウンサーという仕事~」
講師 NHKエグゼクティブアナウンサー 野村 正育 氏
16時40分から16時55分まで 作品発表(県立河瀬高等学校 放送部)
16時55分から17時00分まで 閉会
県立大津高等学校吹奏楽部の皆さんにオープニングを飾っていただきました。
今年7月に開催された中部日本吹奏楽コンクール滋賀県大会において、金賞ならびに滋賀県教育長賞を受賞され、県代表として本大会にも出場されるなど、「みんなが主役!」を合言葉に、日々精力的に活動されている成果を生かした、演奏とダンスによるパフォーマンスを披露いただきました。
開会にあたって、青木 洋(あおき・ひろし)教育長より御挨拶を申し上げました。
まず、社会全体で子どもの育ちを支える環境づくりを促進すること目標に、多くの方々が連携し、様々な取組を実施いただいていることに謝意を示しました。続いて、今回のフォーラムのテーマにもつながる、子どもたちの自己実現に向けて、県教育委員会として取り組んでいる発達段階に応じた系統的なキャリア教育について、具体的な取組(小学校:「うみのこ」、「やまのこ」、「たんぼのこ」、中学校:「チャレンジウィーク」、高等学校:「インターンシップ」)を紹介しました。
滋賀県教育功労者表彰の表彰式では、教育行政、学校教育、社会教育の各分野において長きにわたり御尽力され、顕著な功績をあげられた方々を表彰しました。
藤野 智誠(ふじの・ちじょう) | 愛荘町教育委員会教育長 |
野呂 昶(のろ・さかん) | 前湖南市教育委員会委員 |
谷口 瑞石(たにぐち・ずいせき) | 前豊郷町教育委員会委員 |
西澤 彰芳(にしざわ・あきよし) | 多賀町教育委員会委員 |
山田 伸二(やまだ・しんじ) | 県立膳所高等学校業務員 |
太田 俊弘(おおた・としひろ) | 県立大津清陵高等学校業務員 |
大高 剛(おおたか・つよし) | 学校医 |
梅影 泰光(うめかげ・やすみつ) | 学校歯科医 |
山口 豊子(やまぐち・とよこ) | 学校薬剤師 |
北川 久補(きたがわ・きゅうほ) | 東近江市社会教育委員 |
今年度は以上の10名の方が受賞され、この日は5名の方に対して青木 洋教育長より表彰を行いました。(5名は欠席)
本県出身で、NHKエグゼクティブ・アナウンサーの野村 正育(のむら・まさいく)様から、「100%伝えるために ~アナウンサーという仕事」と題して講演をいただきました。
講演では、主に次のようなことについて野村様からお話いただきました。
(生い立ち、学校で学んだこと)
・小学生のときは、父親と一緒に琵琶湖へ行ってしじみを採って、翌朝の味噌汁で食べたり、近くの田んぼでフナをとってお刺身にして食べたりするなど、身の回りの自然から多くのことを学んだ。
・小学4年生のときに、先生の方針で、何を書いてもよい自由学習ノートを作った。そして、先生は、いい出来栄えだと、ノートを広げながらみんなの前で褒めてくださった。自分が好きで、それを一生懸命やっていると、大人がちゃんと向き合ってくれて、認めてくれる。この経験は振り返ってみて大きいように思う。
・中学校では、野球部に入部した。熱心な監督のもと、とても厳しい練習だったが、それを乗り越えたことで、技術が体に染みこんだ。また、みんなで試合を進める中で、チームプレーの精神を教わった。
・高校のときは、先生からはもちろん、周りからも多くのことを学んだ。また、夏休み42日間で42冊文庫本を読むという目標を自分に課し、突破したことが大きな経験となった。
・学校の先生方に、自分の長所と思われるところを褒めて、伸ばしていただいた。認められることで、頑張ることにつながったのかなというふうに思っている。
・大学のときに、塾や予備校講師のアルバイトをした。その中で、人に物事を話して伝える仕事をした。そのときに、生徒の皆さんが、これは分かったというふうに反応してくれる、理解してくれるのがとても嬉しくて、アナウンサーという仕事を意識するきっかけになった。
(アナウンサーとしての仕事)
・職業選択に際しては、様々な可能性を検討したが、近江商人の哲学「他人よし、自分よし、世間よし」(他人にとってメリットがあり、自分もそれをやっていて楽しい、そして世間にとっても役に立つ)を基準にアナウンサーを選んだ。
・アナウンサーというのはリレーのアンカーのような役割。多くの人たちとチームでつくってきたものを視聴者の皆さんに正確に早く分かりやすく届ける仕事をしている。
・見ている人、聞いている人に失礼のないよう、しっかり準備をする大切さを大先輩から教わった。とにかく丁寧に細かく地道に準備をすることを心がけている。
・どれだけ資料を読み込んでも分からないことがある。実際に現場に行ってみて“体感”することが大事。
・発表やプレゼンテーションなど、一方向で話をするときには、「結論を先に言う」、「短い文章にする(文章を多くする)」、「形容詞を使わない(色以外)」を意識し、数字や具体的な言葉で客観的に伝えることで、とても分かりやすくなる。
・原稿の行間を伝えるために、原稿に書かれていないことを、いろいろ取材し経験することはとても大事。単にニュースを読むのではなくて、文字に書かれていない行間の空気や温度、人々の思い、それらをどれだけ自分のものとして、理解して、伝えるかというのが大事な仕事になってくる。
・現場へ行って話を聞いて確実な情報を集めて、そして、言葉に思いを込める。ニュースをただ読むのではなくて、伝える。そういう仕事をこれからもしていきたいと思っている。
県立河瀬高等学校放送部の皆さんが、学習船「うみのこ」をテーマに、「ツナグ」と題して制作された映像作品(ビデオメッセージ)を上映しました。
学習船「うみのこ」やびわ湖フローティングスクールが、「滋賀」と「私たち」、「地域の方」と「学生」、「滋賀」と「他県」を“ツナグ”存在であるということを表現されていました。
会場受付前に、県内の特別支援学校の皆さんが作られた作品や製品および「早寝・早起き・朝ごはん」県民運動ポスターコンクールの優秀作品を展示しました。
県立八日市養護学校高等部の皆さんが育てられたお花が舞台を彩りました。
フォーラムの題字は、県立伊吹高等学校書道部の皆さんに揮毫いただきました。