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令和4年度第5回滋賀県総合教育会議の開催結果

開催日時

 令和5年3月27日(月曜日)午後3時から午後5時まで

開催場所

 県庁東館7階大会議室

出席者

  • 知事 三日月 大造
  • 副知事 大杉 住子
  • 教育長 福永 忠克
  • 委員 土井 真一
  • 委員 岡崎 正彦
  • 委員 野村 早苗
  • (ゲスト)中学生10名
  • (ゲスト)高校生11名

議題

(1)次期「滋賀の教育大綱」策定に向けた、これからの教育についての中高生との意見交換

会議録

(福永教育長)

 ただいまから令和4年度第5回滋賀県総合教育会議を開会させていただきます。

現在、次期「滋賀の教育大綱」の策定を進めておりますが、その策定に際しまして、中学生、高校生の皆さんにお越しいただいて、これからの滋賀の教育について皆さんと意見交換をしたいと考えております。知事や副知事もいらっしゃいますので、皆さんには普段感じていること、思っておられることを自由に発言していただきたいと思います。

それでは総合教育会議の開催にあたり、主催者である知事からご挨拶をよろしくお願いいたします。

 

(三日月知事)

 それぞれ学校生活や部活動、塾などいろいろある中、今日はこうしてオンラインではなく、実際に集まり行えることを大変嬉しく思います。限られた時間ですが、色々な意見交換ができればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 今日は三つ申し上げます。

一つ目は生きていることを大事にしたいということです。私たちは今生きているからこそこうして会えますし、学校にも行けますし、友達も生きているからこそ友達になれます。今生きていることにどれだけの人が関わっていたかと考えたことがありますか。私も考えてみたのですが、大体400年か500年ぐらい前の祖先まで遡ると100万人ほど関わっていることになるそうで、そのうち一人でも欠けたら私たちも皆さんもいなかったということになります。すごい偶然の中に私たちは生きているのだということを大事にしたいと思っております。

そして二つ目は、共に、そしてよりよく生きるために、学ぶことを大事にしたいということです。生きていくために必要な力をつけたり、人と人とがよりよく生きるために様々な手段を得たり、時には難しい問題も乗り越えていける、そんな力をつけるために学ぶことを大事にしたいと思っております。

そして三つ目は中学校、高校での学びを大事にしたいということです。中学生、高校生のときに感じたこと、考えたこと、体験したことは一生忘れないことが多いです。だからこそ中学や高校での学びを大事にしたいと思っております。そのための環境や関係など、今日はよりよくするための様々な意見が出ると思いますので、それらを一つ一つ聞いて、施策に反映していければと思っております。

先ほど教育長から教育大綱について話がありましたが、教育大綱とは何ですか、何のためにあるのですかという質問も大いに歓迎です。分からないことがあればどんどん質問してください。

今日のこの時間と空間が、皆さんのこれからにとって実り多いものになりますようにお祈り、ご期待を申し上げて、私の冒頭のご挨拶とさせていただきます。

 

(福永教育長)

 ありがとうございました。それでは議事に入りたいと思います。

まず、現在策定を進めております次期「滋賀の教育大綱」について、事務局から説明をお願いいたします。

(教育総務課長)

 現在、この総合教育会議で、将来を見据えてこれからの滋賀県の教育をどうしたらよいかということを、「滋賀の教育大綱」として検討しております。その検討中の内容について概要をご説明したいと思いますので、資料1-1をご覧ください。

 

<スライド2>

 計画の名前について、スライド1のタイトルにありますように、「教育大綱」と「教育振興基本計画」の二つの名称を使っています。この二つは別々の法律に基づく計画なのですが、いずれも教育分野の最重要の方針・計画ということで、滋賀県では一つの計画として策定しています。新しい計画は、令和6年度から10年度までの5か年計画としております。

 

<スライド3>

 次に計画が目指す大きな目標について説明します。

計画の「基本目標」、これは最重要の目標ですが、「未来を拓く心豊かでたくましい人づくり」としています。生徒の皆さんなどが、未来社会で心豊かに、たくましく生きていけるように、しっかりと育てていくという思いを込めたものです。

また、江戸時代の近江商人から受け継いだ教えである「三方よし」、これは元々は「売り手よし、買い手よし、世間よし」というものですが、これを教育に当てはめ、「子どもたち」、「先生・ご家庭」、そして「地域のみなさん」それぞれの幸せを目指そうとしています。

また、教育の基本である「愛情」や、生徒の皆さんなど学習者の「主体性」、また、学びのフィールドであり、学びの素材でもある「滋賀」、こうしたものを大事にしていくことを、大きな方向性としています。

 

<スライド4>

 次に、皆さん方の学びが、これからどうなっていくかについて説明します。

まず「学力」ですが、国語で言うところの「読み」「書き」などの基本をしっかりと身に付けてもらったうえで、文章や他者の態度などから、本質的な情報を「読み解く力」など、テストの点数だけにとどまらない、「確かな学力」が身に付く学びを展開します。

また、自尊感情といわれる、自分を大事にする心や、コミュニケーション力、みんなの人権を大事にする心など、「豊かな心」を育んでいきます。

さらに、体育での学びなどを通じて、運動や食事などの「健やかな体」づくりに取り組んでまいります。

これらの「知・徳・体」をバランスよく、皆さん方において育まれるようにしていきます。

 

<スライド5>

 次に、皆さん方が、将来、社会の一員として御活躍をいただくための学びについて説明します。

まず、社会のしくみや主権者としての役割・権利などについて、「主権者教育」として学び、社会の一員となる準備をしていきます。

また、将来の働くイメージをしっかりと持っていただくために、社会見学や仕事の体験などをはじめとした、「キャリア教育」も行っていきます。

さらに、すでに社会の基幹的なテクノロジーとなっていて、今後ますます高度化するとみられるICTを、しっかりと使いこなすことができるように学んでいきます。

 

<スライド6>

次に、教室の外での学びについて説明します。

皆さんも、小学5年生を滋賀県で過ごされたのであれば、「うみのこ」に乗船された思い出があると思います。このような、滋賀ならではの自然、歴史や文化を、学びに生かしていきます。

また、中学生チャレンジウィークなど、地域の皆さんのお力もお借りして、学びに多様な体験を取り入れていきます。

そして、中学生、高校生の皆さんや周りの生徒の中には、部活動に一生懸命に取り組んでいる方もたくさんおられると思います。部活動は、授業とはまた違った学びが得られるものですから、皆さんの取組をしっかりと支援していきたいと考えています。

 

<スライド7>

 次に、先生がたに関することについて、説明します。

先生がたが日々とても忙しくされていることは、皆さんも、肌で感じたり、ニュースなどでも聴いておられるかと思います。

スクールカウンセラーなど、様々な専門職員に学校運営に御協力いただくなどして、先生がたの働き方を改善し、やりがいと笑顔を引き出せるように取り組んでいきます。先生がたをしっかりと支えることで、笑顔があふれる学校づくりや、先生という仕事の魅力の向上、そして先生がたの力を高めていくことにもつなげていきます。

 

<スライド8>

 次に、皆さんたちの学校生活を取り巻く環境を整えていく取組について説明します。

まず、安心して学ぶための環境づくりとして、いじめの防止の徹底をはじめ、教員やスクールカウンセラー、その他、外部機関の相談体制の確保などにも取り組みます。

また、先程説明したICTを使いこなすための学びの前提として、パソコンやタブレットを使うための環境をしっかりと整えていきます。

さらに、幼稚園などでの学びが、小学校になってからも生かされるようにするなど、学校段階の間がしっかりとつながるように取り組みます。

 

<スライド9>

 次に、障害のある子どもの学びに関する取組について説明します。

専門的な知識をもった先生の指導や、一人ひとりに合わせた指導や支援の計画を作るなどして、障害のある子どもの学びを充実していきます。

また、インクルーシブ教育という言葉を、皆さんの中にもご存知の方がいらっしゃると思いますが、障害のある人も、ない人も、共に学ぶ取組も進めています。その取組の一つとして、昨年から、地域の小学校と特別支援学校の両方に所属することができる仕組みを開始しています。

こうした取組を、より一人ひとりの希望に合わせて行うことができるように、これからも充実を図っていきます。

 

<スライド10>

 次に、地域や家庭での学びについて、説明します。

学校以外に、地域の学習講座などでも学んでいくことができるように、人材の育成に取り組んだり、地域と学校が協力して、学校運営や教育活動を行う取組を進めていきます。

また、家庭に寄り添って、地域ぐるみで家庭での教育を支えていく取組を進めていきます。

 

<スライド11>

 次に、子どもたちなどの皆さんに、読書をしていただくための取組について説明します。

大人になってからも読書に親しんでいくためには、子どもの頃から読書が習慣になることが大事だと考えています。

このため、地域の図書館と学校図書館が協力して本を充実したり、子ども同士で本を推薦し合う「ビブリオバトル」などに取り組みます。

また、地域の図書館を、その地域の拠点としたまちづくりや、子どもを中心にした図書館づくりを目指していきます。

 

<スライド12>

 最後の取組として、学びを取り巻く様々な困難な状況に対する支援について説明します。

教育関係者だけでは、家庭内のことなど、支援が充分に行き届かないところもありますので、福祉の機関など、社会のみんなで力を合わせることが大事だと考えています。

また、日本語指導が必要な子どもたちも増加傾向にありますが、一人ひとりの状況に対応して、指導していきます。

さらに、不登校となった子どもたちの、それぞれの状況に合った学びの居場所の確保や、中学校卒業後の年齢であっても、希望に応じてもう一度義務教育を受けることができる機会の確保などに取り組みます。

 

<スライド13>

以上、様々な取組を説明してきましたが、全体を通じて言えることとして、教育を進めていくためには、みんなが力を合わせた取組が大変重要だと考えています。

そしてその取組が、豊かな未来社会を築くことになります。

本日は中高生の皆さんから、様々なご意見をいただくことで、より充実した計画に仕上がっていけばと思いますので、よろしくお願いします。

説明は以上でございます。

(福永教育長)

 ありがとうございました。ここからは中学生の皆さんと意見交換をしていきたいと思います。まずは中学生の皆さんに自己紹介をしていただきたいと思います。

 

<中学生自己紹介>

 

(福永教育長)

 ありがとうございました。それでは意見交換を進めさせていただいたいと思います。皆さんが中学校で学んでおられて、どんなことをもっと学びたいか、学び方としてどのようにしていくと良いと思っておられるか、あるいはどのような学校になればみんな幸せに楽しく学校に行けるのか、自由に発言していただければと思っております。発言される方は手を挙げていただけるとありがたいです。

 

(中学生)

 私は授業や学級において考える際の方法として、最初から決められた班で考えるよりも、喋りやすい人と一緒に考える方が、意見がたくさん出て良いのではないかと思います。

 

(中学生)

 私は郷土学習のプレゼンテーションをする授業の中で、様々なまちに行く機会が増え、地域に対して興味を持つようになりました。プレゼンテーションや発表の授業があると、将来に役立つというメリットだけでなく、私のように地域に興味を持つ人が増えるのではないかと思うので、そのような授業を滋賀県全体で行えるといいなと思います。

 

(中学生)

 最近インターネットの利用時間が長い人が増えたことで、家庭学習の時間が短くなってしまっているのではないかと考えています。このような環境においてどのようにしたら意欲的に学べるようになるのか教えてほしいです。

 

(福永教育長)

 そうですね。皆さんの中で工夫されていることがあれば、話していただけると面白いと思いますし、また、これまで述べられた意見に対して、このようにしてはどうかという意見もあれば、聞かせていただけるとありがたいと思います。他に意見などある方はいらっしゃいますか。

 

(中学生)

 私は学校生活を送る中で、この人はリーダーに向いているということや、この人にはリーダーシップがあると感じることがあります。リーダーに向いているということは性格が関係していると思うのですが、リーダーシップに関しては学ぶことができるものであり、身に付けると自分の軸を持てるようになるのではないかと思います。そのため、リーダーシップを身に付け、自分の軸を持つ人が増えることで、いじめや差別はなくなり、よりよくなっていくのではないかと考えています。

 

(中学生)

 私の中学校では、交通マナーについて問題があります。学級や学年集会などでも、交通マナーについて話し合いをするのですが、一向に解決せず、先生がたも悩まれているという現状があります。そのため、学校において交通マナーや社会マナーが学べる機会が増えるとよいのではないかと思っています。

 

(中学生)

 私の中学校では生徒会活動がうまくいっておらず、生徒会執行部とそのほかの生徒の間で生徒会活動に対する意識に開きがあります。そのため、他の中学校ではどのような取組をされているのか意見をお聞きしたいです。

 

(中学生)

 私は保健委員長として、中学校の水道設備が少ないことは問題だと思っています。水道が少ないと給食前などの限られた時間で手をしっかり洗うことが難しくなり、よくないのではないかと思っています。

 

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。切実なご意見をいただきましたので、今後考えたいと思います。

 

(中学生)

 私は学級定員の少人数化が実現するとよいと考えています。少人数の学級にすることで、生徒一人一人の個性に合わせて先生が教えることができると思いますし、不登校の生徒の心のケアや、発達障害のある生徒への対応などにおいて良いのではないかと思います。そのため、少人数の学級が実現すると良いと思っています。

 

(中学生)

 私の幼なじみが不登校になっています。不登校の原因と対策、どのように接するのが正解なのかなど、皆さんに意見を聞いて考えていきたいです。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。学校に来づらいクラスメイトについて、どのように対応すればよいのか、どう接すればよいのか、難しい問題だと思います。みんなで考えるテーマだと思います。

 

(中学生)

 将来必ず英語が必要な世の中になると思うのですが、現状として、学校での英語の授業は日本人の先生によるものが多いと感じられます。そのため、ALTの先生を活用し、本場の英語を聞くような機会が増えればよいと思っています。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。ネイティブな発音や表現に、どう接するかについては、また考えていければよいと思います。

 一通り話をお聞きし、先ほどの説明にも関係するのですが、現在行われているタブレット端末を用いた授業について、もっとこのようにしたら良いのではないか、この使い方はどうなのだろうかなど、何か思われていることがありましたら教えてください。

 

(中学生)

 新たに大学入試で情報学習やプログラミングに関することなどが問われると思うのですが、まだ学校の授業では不足しているところがあると思います。そのため、タブレットなどを活用しながら、更に学べる機会を増やしていくべきだと思います。

(福永教育長)

 そうですね。まだ十分なことができていないのかもしれません。

 

(中学生)

 私はパワーポイントなど様々な機能や機器を扱うことに不安があるのですが、将来には絶対に必要になると思うので、使い方などをしっかり教えてほしいと思っています。

 

(福永教育長)

 そうですね。中学校ではそのような基礎的なことを学ぶ機会が少ないですね。調べ学習やソフトを利用することはあっても、パワーポイントの使い方について教える授業は少ないですね。

 

(中学生)

 私の中学校では、パワーポイントを使って、先ほどの話にもあったように、プレゼンテーションを行う授業があるのですが、学校によってはそのような授業があるかどうかは異なるため、全ての学校でこのような授業が行われるとよいと思います。

 

(福永教育長)

 そうですね。そのようなプレゼンテーションの授業があると、どのようにしたら人にうまく伝わるのか、どのように資料を作れば関心を持ってもらえるのか、工夫することができると思うので、大切なことですね。このことについても後程お話できればと思います。

 

(中学生)

 私はICTを活用する上で、メリットとデメリットを理解して、うまく活用していくことが重要だと思っています。実際にタブレットを利用した数学のテストを受けた際、タブレットでは計算スペースが狭く、紙を用いて計算する方が解きやすかったという経験があります。そのため、ICTやそのほかのものについてメリットを踏まえ、使い分けていきたいと思っています。

 

(中学生)

 タブレット端末の使い方について、授業中ですが、動画を見たり、ゲームをしたりする人がいるので、もっとうまく使えるように対策をとるべきだと思います。

 

(福永教育長)

 そうですね。このことについては工夫も必要ですが、一方で制限をかけすぎても面白さが減ってしまうので、どのように使うのか、情報モラルをしっかり学ぶことも大事ですし、意識することも大事ですね。

 ICTについて様々な意見が出ましたが、前に述べられた意見にもありましたように、インターネットを利用する時間が長くなっている傾向があり、あまり長すぎると弊害があると思うのですが、学校でこのことについて話し合いをされていたり、工夫されていたりすることがありますか。

 

(中学生)

 私の中学校では朝に読書の時間が設けられています。この時間は本を読むだけの時間であり、本に集中できるので、すごく貴重な時間だと思っています。このような取組も一つの工夫だと思います。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。先ほどの教育大綱の説明にもありましたように、読書についても充実させたい取組の一つなのですが、今の学校の図書室に対して、充実していると思っていらっしゃるか、さらにこのような取組をした方が良いのではないかと思われているか、ご意見はありますか。

 

(中学生)

 読書をする時間は設けられていますが、部活動などで忙しく、本を読めない人もいます。そのような人たちのために、おすすめの図書を紹介してくれる機械があれば探す時間の短縮にもなりますし、短い時間でも読めるような本を増やしてもらえると嬉しいです。

 

(中学生)

 私は漫画が好きなのですが、学校の図書室には漫画があまりありません。また、読書の時間も漫画を読むことは禁止されています。ですが、私は漫画から学んだ経験もあるため、一概に漫画を禁止すべきではないと思っています。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。今のご意見に対して大杉副知事いかがでしょうか。

 

(大杉副知事)

 学べるものは制限するべきではないと思う一方で、漫画をよく読む人は漫画以外の本を手に取る機会が少ないと思われます。先ほどの話で、仲の良い子と意見交換がしたいという意見が出ていました。安心できる自分の身近なものをどんどん極めることも大切ですが、一方で自分の周りでは出会わない考えや人と出会う場所もやはり必要で、その両方が充実していたら良いと感じました。

 

(福永教育長)

 そうですね。好きなことだけをやっていていいのか、苦手でも一度挑戦してみようというきっかけは大事だと思います。漫画から一歩スタートして次のステップに行くこともあるかもしれませんし、そのことについては、これから考えていくテーマだと思います。

 そして、先ほど意見として出ておりました生徒会活動について、実際に感じておられることや、更に活発になる取組などは何かありますか。

 

(中学生)

 私の学校では地域の方を交えて生徒会活動を行っている事例があります。校内だけでなく、校外まで生徒会の輪を広げ、地域の人と一緒になって考える機会も大切だと感じているのですが、他の学校においてもこのような活動があれば参考までに教えていただきたいです。

 

(中学生)

 私の学校では同じ学区内にある三校が集まり、それぞれの学校の取組などについて発表をし、意見交流をして、お互いの学校に活かすという活動があります。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。

 先ほど、交通マナーについて意見がありましたが、知事のお話にもありましたように、生きているということ、つまり命は一番大切なものだと思います。自転車で並走していたり、ヘルメットを被らずに登校していたりするような交通マナーを守っていない行動は自分の命を守れなくなることに繋がるのではないかと思うのですが、それぞれの学校で話し合っていることや取組などはありますか。

 

(中学生)

 通学路にヘルメット着用を呼びかける看板を随所に立てかけるなどして、注意喚起を行っています。

 

(三日月知事)

 みなさん守ってくださっていますか。通学路に看板があるのはいいですね。

 

(中学生)

 私の学校でも注意喚起の看板が設置されていますが、学校の制度として、下校の時間に制限が設けられている日があり、そのことが原因で混雑が発生しています。制度について

は再度見直す必要があるのではないかと考えています。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。

中学生の皆さんは、部活動をされていてさらにこのようにしたらよいのではないか、または、この制度は変えない方がよいのではないかということなど、何か感じてることはありますか。

 

(中学生)

 部活動に使用する備品が古くなってきており、壊れやすいため、新たなものが欲しいのですが、そのためには部費が高くなってしまいます。対策などしていただけましたら嬉しいです。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。一生懸命考えたいと思います。今、土日に外部から教えに来てくださる部活動指導員という制度があると思いますが、そのことについて、何か感じておられることはありますか。

 

(中学生)

 私の部の競技を指導いただける方がいないということで、部活動指導員は来ておりませんが、外部から教えに来てくださったら、さらに上達しそうだと思います。

 

(福永教育長)

 そうですね。部活動指導員の人材確保は課題ですね。そのため、私たちもどうしたら部活動指導員として学校に来てもらえるか、工夫が必要だと思っています。その一方で、部活動指導を一生懸命されている先生がたもいらっしゃるので、そのような思いも大切にしながら取り組んでいく必要があると思っています。

 また、最初の説明にありました中学生チャレンジウィークについて、現在、コロナでほとんど実施ができていない状況だと思うのですが、もうしなくてもよいと思われているか、ぜひともこのような機会に体験したいと思われているか、何か感じられていることがあれば教えてください。

 

(中学生)

 チャレンジウィークで職場体験をすることにより学ぶことも多いと思いますし、やはりせっかくの機会なので、体験したいと思います。

 

(中学生)

 私の学校ではファッションショー体験という方法で将来に向けての学習がありました。実際に講師の方を招き、企業と連携して自分たちで作り上げるという経験をしたのですが、このような授業や機会があると良いなと思いました。

 

(福永教育長)

 そうですね。様々な職業に就いておられる方がいて、ぜひとも中学生の皆さんに知ってほしいことや、職業選択の一つとして考えてほしいと思っている方はたくさんいると思うので、そのような機会を作ることも大切だと思います。

 ではここで、教育委員の皆さんから何かお聞きになりたいことはありますか。

 

(岡崎委員)

 職業体験もそうなのですが、体験された皆さんの中で、自分の将来働くイメージにつながるような話を友達から聞かれたことなどがあれば教えていただきたいです。

 

(中学生)

 私は将来の夢である保育士として職場体験をしたのですが、三日間という短い期間の中でも、子どもとの接し方など、大変学ぶことができました。

 

(中学生)

 私はインフラに携わる企業で職場体験を行ったのですが、普段の生活では感じることができない、私たちの生活を支えてくださっている方々を知ることができ、職場体験はこのようなことを学ぶこともできる良い機会だと思います。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。

 先ほど話に出ておりました生徒会活動やリーダーシップを発揮する取りまとめ役のような、学校全体がうまくまとまるための工夫など、皆さんが普段感じられていることはありますか。

 

(三日月知事)

 まとめなくてもよいのではないでしょうか。まとめることは難しいと思います。先ほど、このようなことが出来たらと思っていても、周りの反応があまりよくないために隙間が生まれてしまうことがあるというお話がありました。確かにそのようなことはよくあります。

ただ、そのような時、私は一番最初を歩くのではなく、一番最後を歩こうと思っております。「リーダーシップはフォロワーシップだ」という言葉を聞いたことがあり、最近そのとおりだとよく思うのですが、一人で沢山歩くのではなく、みんなで少しずつ歩くことが出来ればよいのではないでしょうか。

 

(福永教育長)

 そうですね。リーダーシップとは何かについてはまた考えていただくと良いと思います。知事がおっしゃられたように、一人ひとりが少しずつ参加をすることで、全体がまとまるということが素晴らしいと思います。

 

(三日月知事)

 先ほど不登校についてお話がありましたが、そのようなことをみんなで考えると一体感ができるような気がしますね。今日はそのテーマ1つで開催しても良かったかもしれないと思いながら、話を聞いておりました。身近な問題をみんなで話してみると、そこにきっかけがあるような気がします。

 

(福永教育長)

 そうですね。本日のようにテーマを決めて、様々な学校で話し合う機会を増やしていくことは必要なのかもしれません。

 先ほど英語の授業におけるネイティブな発音についての発言がありましたが、今、デジタル教科書を使用する中学校もいくつかあると思います。このことについてどのように感じておられますか。

 

(中学生)

 実際に使っていて、音声に加えてタブレットには発音が文字として記載されるため、分かりやすいです。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。最後に何かありましたらお願いいたします。

 

(土井委員)

 一つ質問があります。高校へ進学するにあたり、どのような観点で選択をされるのか、また、あると良いと思われていることがあれば教えてください。

 

(中学生)

 自分の能力や個性が生かせるような環境が大事だと考えています。新たに環境が変わり、新たな人と関わっていく中で、自分の個性を出せて、親密になれるようなところだと

良いと思います。

 

(中学生)

 高専などは就職率が高くて興味があるのですが、あまり近くにはないので、選択肢に入れることにはためらいがあります。

 

(三日月知事)

 そのような声が多く寄せられましたので、滋賀県においても野洲に設置することにいたしました。ただ、設置が令和10年にはなってしまいますが、今のお話からやはり選択肢は多い方が良いと感じました。

 

(福永教育長)

 今はSNSなど様々な媒体を通じて、情報を得ていただくことが可能になっています。是非様々な情報を見て、自分がやりたいことが出来るような高校を選んでいただければと思います。

 それでは中学生の部は以上とさせていただきます。ありがとうございました。

 

<中学生、高校生の入替>

 

(福永教育長)

 それでは高校生の皆さんとの意見交換に移りたいと思います。高校生の皆さんは自己紹介をお願いいたします。

 

<高校生自己紹介>

 

(福永教育長)

ありがとうございます。高校生活について感じておられることなどがあれば、自由に発言していただければと思います。このような学びを進めたらよいのではないかとか、このような活動を十分にしてほしい、このような環境を整えてほしいなどの御意見があればお聞きします。

 

(高校生)

 多くの高校は中学校とは違い、給食がありません。そのため、各家庭で弁当などを用意する必要があり、負担だと感じている家庭も多いのではないかと思っております。

総務省の調査によると、滋賀県の共働き世帯の割合は51.5%あるそうで半分以上の家庭は弁当を準備する時間を確保することが厳しいと思われます。そのため、選択制デリバリー弁当という制度を導入してほしいと思っております。実際に導入している亀岡市や横浜市などにおいては、利用率が年々増加しており、需要も高いと考えられます。是非検討していただきたいです。

 

(福永教育長)

ありがとうございます。確かに公立中学校であれば給食が支給されますが、高校生になると各家庭で用意する必要があり、一つの問題ではありますね。

 

(高校生)

 私は安心して楽しく学校に通い学びたいという気持ちがあります。そのために二つ意見があります。

一つ目は先生の時間にゆとりがあると良いということです。先生の時間にゆとりがあれば、授業準備の時間がしっかりと確保でき、また、生徒のことを気にかける時間が増えると思います。生徒のことを気にかけていただけると、生徒としても気軽に相談しやすいです。現在、先生の仕事量の多さが問題になっていますが、ゆとりが出来ると先生にとっても生徒にとっても良いと思います。

二つ目はフリースペースを設置してほしいということです。フリースペースがあれば、クラスなどの垣根を越えて交流ができます。また、飼うことが難しい生物の代わりに、コミュニケーションロボットなどを置くと、生徒たちの癒しにもなるのではないかと考えています。

 

(高校生)

 私は先ほどの中学生の発言にもありましたが、生徒会活動がさらに活発になってほしいと思っています。生徒会は生徒の自主性を伸ばす面など様々な利点があり、良い仕組みだと思うのですが、現在私の学校では、生徒会役員の立候補者があまりおりません。また、取組に対しても、生徒会役員だけで決めるのではなく、生徒会役員以外の生徒にも自分事として捉えられると良いと思います。

最近、校則についての議論がよく話題に挙がりますが、そのようなことについても生徒が議論する場を設けて、生徒一人ひとりが自分事として捉えられるような取組があれば、学べることも多いと思いますし、生徒会という組織を活性化する機会になるのではないかと感じております。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。今おっしゃった校則については、私もよく考えます。様々な議論がありますが、以前話題になった電動キックボードが16歳から乗れるようになったことなど、そのようなものに対してどうするのか、生徒全体で議論しても良いのかもしれませんし、本当に考えることは沢山あると思います。

 

(高校生)

 私は通っている高校の良い取り組みについて紹介させていただきます。私の学校には自発的に参加したい生徒に向けた土曜講座があります。興味のある内容について学べるため楽しいですし、細かな内容についても教えてもらえ、非常に内容の濃い講義を受けることが出来ます。

また、通常の授業においては、ペアワークが盛んに行われています。ペアワークをすると分からない点を相手から教えてもらえるだけでなく、説明する側にとっても記憶が定着するため、大変良い取組だと思います。

他にも自ら調べてレポートを作成し、ネット上で提出をしたり、新聞の記事を用いて討論を行ったり、主体的に学ぶ機会が大変多いです。実際に授業を受けていて自分の考えが深まり素敵だと思うので、このような取組は他の学校においても盛んに行われると良いと思います。

 

(高校生)

 私の高校には国際バカロレアコースがあり、授業の中でグループディスカッションに重きを置くなど、主体的な学習方法を採用しているのが特徴だと思います。しかしながら、そのことについてあまり知られておりません。各高校それぞれに特色があると思うのですが、中学生やその保護者に向けて効果的に発信をするにはどうしたら良いかお聞きしたいです。

 

(高校生)

 私も同じような悩みがあります。私は農業高校に通っているのですが、農業高校には生徒会のほかに農業クラブ執行部という組織が存在します。農業クラブ執行部では様々な取組が盛んに行われているのですが、在校生からも認知度が低く、興味を持ってもらう機会も少ないと感じております。私は農業クラブ執行部でしか学ぶことが出来ないことも多くあると思っているため、この現状について残念に思います。

 

(高校生)

 私は、現在高校生として感じている意見が七つと中学生の時に感じていた意見が二つあります。高校生としての意見から述べさせていただきます。

まず一つ目に、雪深いところに住んでいる生徒が冬季は登校することが厳しいということがありました。そのような際にオンライン授業が更に活発に活用されると良いと思いました。

二つ目はICTの利活用について、AIのChatGPTなど、英作文の添削に活用している例を聞いたことがあります。そのようなテクノロジーを活用する教育の機会があれば良いと感じています。

三つ目は、私の学校は暖房器具がストーブのみで寒い環境なので、暖房器具を増やしてほしいと思っております。

四つ目は、私の学校では廊下に自習机が置かれているのですが、自習室を設置してほしいと思っています。

五つ目は中学生の討論の際に図書室の話題が上がりましたが、私の学校の図書室ではスマートフォンを利用して図書の予約が可能であるなど、大変充実しています。

六つ目は教材の回答集が配布されないことがあるのですが、手元に回答がないと、その場で確認ができず、学習を進めていくことが出来ないので、改善してほしいと感じています。

七つ目は授業についての生徒間の理解度の差が大きいことが、学習の効率において問題であると感じており、その状況を解消できれば良いと思っています。

 次に中学生の時に感じていた意見について述べさせていただきます。

一つ目は中学生と高校生との交流の機会が更に増えて欲しいということです。私が中学生だったときは高校の学園祭に参加したり、合格体験を聞いたりしたのですが、そのような経験から魅力を感じたので、中学生と高校生が交流できる機会が増えてほしいと思いました。

二つ目は、給食に関して、私が中学生の頃には牛乳だけでしたので、給食があれば良かったと感じておりました。

 

(高校生)

 様々な連絡がスマートフォンを用いてTeamsで送られてきますが、連絡内容を確認するためにスマートフォンを手に取ると、他のアプリなどが気になってしまい、勉強に集中できないことがあります。そのため、そのような連絡は紙で行っていただけると良いと思います。

 

(高校生)

 私の学校では登校時に校門前で先生が挨拶をされているのですが、声に出して挨拶を返すのではなく、会釈のみで挨拶をする生徒が多くいます。挨拶については、学校のみならず、地域の方からも意見があったのですが、これまではコロナウイルスの関係で大きな声で挨拶をすることが憚れているような気がしました。この状況を改善するために、明るく挨拶ができるようなきっかけづくりとして、学年レクリエーションなどを更にしていきたいと思っております。

 

 

(高校生)

 勉強する内容について、必要性などが分からないため、モチベーションを保つことが難しいと感じることがあります。そのため、ICTなどを活用して、勉強する内容が自分にどのような関わりがあるのか、社会においてどのように応用されているのかを知ることが出来ると、更に意欲的に学ぶことが出来るのではないかと思います。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。高校の学びについてはどのようなカリキュラムを作り、どのように工夫して学んでゆくかが非常に大事ですので、様々な意見をお聞きしたいと思います。

 

(高校生)

 私の高校では様々な資格の募集を行っております。その中に主に農業高校生や農業に従事する方が受験する日本農業技術検定という検定があるのですが、残念ながら応募人数が少ない状況です。学んだ農業の知識を深めるためにも、授業の中でもこのような検定を活用できればと思っています。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。一通り皆さんの意見をお聞きしましたが、他の方の意見について何か感じられたことなどはありますか。

 

(高校生)

 先ほどフリースペースについての意見がありましたが、設置場所について、学校に限らず、地域の公民センターのような場所に設置しても良いのではないかと思います。

また、私は高校の課題についても意見があります。高校は義務教育課程ではなく、それぞれが希望する進路に向けた学習が大事だと思うので、学校から出される課題に時間が取られてしまうことは残念だと思います。そのため、課題は廃止された方が良いと思います。

 

(高校生)

 先ほど高校の魅力のPRについての意見がありましたが、中学生に向けて高校生が実体験を交えて話し、どのような高校であるか、どのような授業をするのかなど伝えられる機会があると良いのではないかと思いました。

 また、デジタル機器の活用については、ツールとして使いこなす側面と、情報の取得に活用する側面があると思います。現代の学生は大人が思っている以上にデジタル機器を利用する機会が多くある一方で、基礎的なタイピングの技術や、パワーポイント、エクセルの使い方について理解していない学生も多いと思います。また、機器を用いて様々な情報を得ることはできるのですが、必要な情報を取捨選択するような能力はあまり身についていないと思うので、そのようなデジタルの有効活用についても学びたいと思いました。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。どこまで学ぶのか、また、もし進学されたら大学で何を学ぶのか、連続的に考えていく必要はあると思います。

 一通り様々なお話をお聞きしましたが、更にこの点は変わればよいと思うことや、部活動に関してご意見がある方はいらっしゃいますか。

 

(高校生)

 私は中学生の時なのですが、練習時間が長い部活動に所属しておりました。その際、練習時間が長いために勉強の時間がなかなか取れない学生が多く、文武両道が難しい環境だと感じておりました。そのため、部活動を充実させることも大切ではありますが、勉強したい学生も多くいると思うため、練習時間については見直されると嬉しいと思っております。

 

(福永教育長)

 平日、休日の部活動の時間については、ルールを決めているのですが、一方で部活動の顧問の先生や校長先生、生徒の皆さんで話し合って、練習時間を長くしているところもあります。練習時間については、どのようにしていくのが良いか話し合うことが大切だと思います。これからは短い時間で効果的な練習ができるということも大事なのかもしれませんが、優勝や受賞をして嬉しいという自己実現もあると思っております。

 

(高校生)

 私は読書が好きなのですが、高校生になってからは時間が取れず、読書量が減ってしまいました。学校図書館を利用して本を手にすることはできるのですが、借りる際にどのような本を借りているのかが他の人に分かってしまうというプライバシーの問題もあり、利用するハードルが高いと感じています。また、選ぶ際に時間を要するため、学校図書館にデジタルライブラリを導入すると良いのではないかと考えています。私たち生徒は一人一人タブレットを持っていますので、それを活用しデジタルライブラリを利用できれば嬉しいです。

 

(福永教育長)

ありがとうございます。これから本を読む一つの方法としてデジタルの活用はあるかもしれませんね。プライバシーの問題に関しては、市の図書館を始め、しっかり守られていくべきだと思っております。

 

(高校生)

 私は市の読書に関する取組で良いと思う点があります。自分が借りた本が記録されていく読書通帳が発行されているのですが、県全域で導入されれば更によくなるのではないかと思います。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。読書に関して記録をしていく取り組みは広げていくと良いかもしれませんね。

 

(高校生)

 私は本を読むことが好きなので、本のデジタル化はぜひ実現してほしいです。

 校則に関して一つ疑問に思う点があります。校則では、化粧が禁止されていますが、社会人になればマナーとして必要とされます。学校はマナーを学ぶ場所でもあると思うので、化粧は禁止しなくても良いのではないかと思います。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。高校によって違いはあると思うのですが、時代はどんどん変わっています。大人になって必要なものをなぜ高校生はしてはいけないのか、説明できる必要があると思います。なぜ禁止されているのか理解してもらうことが必要で、ただ禁止をするだけではいけないと思います。改めて校則については考える機会を作ることが大事だと思います。

 

(三日月知事)

 今のご意見については、学校で議論してみても良いかもしれませんね。みんなで考える機会にしても良いのではないでしょうか。

 

(高校生)

 私たちにとっても考える良い機会になると思います。ところで、以前大雪の際にJRの運行状況が見合わせになったことがありましたが、学校の休校の判断が遅いと感じました。

 

(福永教育長)

 学校の休校の判断については7時までに決めて連絡をすることとしておりましたが、その時間では遅いという意見もありましたので、6時にしようかと考えております。

 

(高校生)

 ありがとうございます。

 私は制服に関しても疑問を持っています。女子生徒の制服にはスラックスが採用されていますが、男子生徒の制服にスカートが採用されていないのはなぜでしょうか。

 

(福永教育長)

 性別で制服を分けるような時代ではないと思います。そのため、スカートが良いと思う男子生徒がスカートを履くこともあり得ると思います。ただ、どこまで世間が受容しているのか、そのような視野もその生徒に影響があると思いますし、まだ社会のコンセンサスもないため、今後しっかり考えていく必要があると思います。

 

(三日月知事)

そのことについては大事なテーマだと思います。周りからどう見られるかではなく、自分がどのようにしたいのか選べるということが大切だと思います。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。教育委員の皆さんは何かご意見はございますか。

 

(野村委員)

 本日は沢山の課題等について共有させていただく良い機会になったと思います。感想になりますが、以前、中学生が卒業文集の中で、学生生活において日常の生活が大変楽しかったと書いておられるのを多く拝見し、嬉しく感じたことがあります。ここにおられる中学生、高校生の皆さんにおかれましても、今後振り返られた際にそのような気持ちを抱いていただければ良いと思っております。

 

(土井委員)

 中学生の皆さんがいらっしゃいますので、皆さんが実際に高校生活を送られている中で中学生の時に思っていたことと違う点などあれば教えてください。

 

(高校生)

 私は受験の際に偏差値ばかりを選択の基準とするのではなく、偏差値以外にも学校の特色を重視していただくと良いのではないかと思っています。

 

(高校生)

 私は実家が農家のため、滋賀県の農業を盛り上げたいという気持ちがあり、農業高校に入学しました。農業高校には私のように将来農家になるために入学する人もいれば、農業についてあまり知らない人もいます。様々な人が集まっている分、意見を交わしあって楽しめる高校だと思うので、農業高校の雰囲気について中学生にお伝えしたいと思いました。

 

(高校生)

 私は通学している学科の行事で、入学前と入学後で印象が異なる点がありましたが、達成感などもあり、大変楽しいと感じておりますので、中学生の方にも是非体験していただきたいです。

 

(福永教育長)

 ありがとうございます。お時間が参りましたので、最後に副知事、知事より一言お願いいたします。

 

(大杉副知事)

 本日はありがとうございました。現在教育委員会では、高校の魅力化を推進しておりますが、様々なお話を聞いて、各学校それぞれに特色があり、皆さんの言葉で話していただくことは非常に大事であると感じました。私も様々なことを考えながら、今後に生かしていきたいと思いました。本日は本当にありがとうございました。

 

(三日月知事)

 本日はありがとうございました。あっという間の時間でしたが、大変濃密な時間となりました。ご意見等についてメモを取りながら、様々なことを考え、是非これからに生かしていきたいと思いました。

最後に三つ申し上げます。一つ目は自分を大事にしてください。そして二つ目は、今を大事にしていただきたいです。最後に三つ目は友と夢を大事にしていただきたいです。またお会いしましょう。そして一緒に頑張りましょう。ありがとうございました。

 

(福永教育長)

 本日は遠方までお越しいただき、ありがとうございました。皆さんからいただいた声を大切に、次の滋賀の教育をしっかりと考えてまいります。またこのような機会を設けたいと考えております。以上で第5回滋賀県総合教育会議を閉会いたします。熱心に意見交換していただきまして誠にありがとうございました。

お問い合わせ
教育委員会事務局 教育総務課企画係
電話番号:077-528-4512
メールアドレス:[email protected]
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