高校では今年度から新しい学習指導要領が実施され、「探究」や「情報」の教育が重視されるようになっています。国からスーパーサイエンスハイスクールに指定されている県立膳所高等学校では、AIと専門分野のダブルメジャー人材育成を目指す教育に力を入れており、その一環として大学から研究者をお招きし、ドローンを題材とした飛行制御や画像処理といったプログラミングの実習を通してAI(人工知能)について体験的に学ぶ授業を実施します。
令和4年8月31日(水曜日)10時20分~12時30分
県立膳所高等学校
県立膳所高等学校 理数科2年生(40名)
AIについて学び、探究活動における研究をより発展させることを目指す。
ドローンを題材とする人工知能体験
金沢大学 理工研究域 フロンティア工学系 軸屋一郎 准教授
「計測と制御」の観点で開発された体験型プログラミング教材を用いた実習を行います。ドローン(Ryze社の小型無人航空機Tello EDU)を使用して、プログラミングやAIによる画像認識を用いた飛行制御を体験します。また、ドローンのカメラ機能で画像の利用方法を学び、オープンソースライブラリOpenCVを用いた顔認識等の画像処理技術と飛行制御を組み合わせて、「計測と制御」を複合的に体験します。
AI(人工知能)はPythonを用いたプログラミング環境の整備に伴い急速に身近なものとなっています。画像処理、音声処理、ウェブスクレイピング(ウェブからの情報抽出)などがパソコンだけで取り組める代表的な例ですが、ロボットなどのハードウェアと連携させることで生徒の視野が広がり、さまざまな産業への応用を考えることもできるようになります。
生徒はこれまでPythonを用いたプログラミングの基礎は学んできましたが、ハードウェアとの連携を体験することで、さらに興味を喚起し、AIへの理解を一層深めるきっかけとしたいと考えています。