文字サイズ

教育長定例記者会見〔令和4年(2022年)3月24日〕

配布資料

概要

(教育長)

皆さんおはようございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。

私事でございますが、平成31年4月に滋賀県の教育長に就きまして、今月末で3年の任期を迎えることとなりました。この間、本県の教育の充実に私として持てる力を全力で注いでまいりました。そしてこのたび、知事から指名を受け、県議会の同意を得て、引き続き4月以降3年間、教育長を拝命することとなり、改めて身の引き締まる思いでございます。これまでの経験を生かし、滋賀の子どもたちと、滋賀の地域のために、子どもたちの生きる力の育成に向けて、引き続き全力で取り組んでまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは配布資料を順にご説明します。まず資料の2ページでございますが、令和4年3月から5月の広報事項でございます。教育委員会としての行事予定一覧となっております。後日、資料提供による詳細のお知らせも予定しておりますので、報道各社の皆様にも取材等を通じて発信していただければ幸いでございます。なお新型コロナウイルス感染症の状況によりまして掲載している行事が中止・延期になる可能性もありますので、事前の問い合わせをよろしくお願いします。

 

本日の話題提供は2件ございます。

まず、1件目として、資料3ページにある令和4年度のびわ湖フローティングスクール児童学習航海についてお知らせいたします。

令和4年度は、4月20日からびわ湖フローティングスクール児童学習航海が1泊2日でできるように準備をしてまいりました。しかしながら、現時点における新型コロナウイルス感染症の状況ですが、昨日は本県では588人と、未だ多くの方が感染症の陽性者になっておられる状況の中にありまして、今後の状況が見通せないため、航海の開始を5月16日に変更することといたしました。なお、令和4年度中の航海の日程につきましては、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえて、後日改めて判断をいたします。また、4月20日から5月13日までに計画していた6回の航海は、5月16日以降の別日程に延期して実施させていただきます。

びわ湖フローティングスクールは、滋賀の子どもたちにとって、大変貴重な、そして滋賀ならではの体験学習の場であります。今年度も延期を決定しましたが、できるだけ滋賀の子どもたちの体験の機会を確保したいという強い思いを持っております。航海のスケジュール上、すべての航海が1泊2日でできる期限となる5月13日までの航海を、延期の対象といたします。4月からの新しい小学校5年生の児童、そして保護者や関係の皆様におかれましては、現在の状況をご理解いただきますように、よろしくお願い申し上げます。5月16日以降の扱いについては、後日、連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

 

そして2件目は、資料の4ページ以降でございます。今般、作成いたしました「滋賀県読書バリアフリー計画」について紹介いたします。

この計画は、令和元年6月に施行されました「視覚障害者等の読書環境の整備の促進に関する法律」、いわゆる「読書バリアフリー法」に基づく、滋賀県の計画となっております。計画策定に当たりましては、障害により読むことに困難がある方の読書環境の整備を進めることを目的として、今年度、視覚障害者等の当事者団体の皆さん、また、学識経験者からなる検討懇話会を設置いたしまして、ご意見をいただきながら、計画策定を進めてまいりました。

計画の内容は、配布資料の5ページ以降にありますが、私の方から基本的な考え方を申し上げたいと思います。

この計画は、令和4年度から5年間を取組期間として、障害のある方が利用しやすい書籍等を「そろえる」ことが1番、そして、2番目として、そのそろえた書籍を「とどける」こと、3番目として、届けた書籍等が活用されるよう利用を「ささえる」こと、これを3本の柱として施策を推進することとしております。この3つの柱を貫く基盤として、「読書を通じたネットワークでつながりあう」と掲げています。これは本県の強みであります公共図書館のネットワークなどを生かしながら、視覚障害者センター、また、特別支援学校、障害者団体等とも、読書を通じたネットワークをより広げていこうという考えのもとで進めようとするものです。

この基本方針のもと、令和4年度は引き続き、県立図書館に大活字本や朗読のCD等のアクセシブルな書籍の整備を進めます。また、拡大読書器のような読書支援機器の利用促進を図るほか、読書バリアフリーに関するフォーラムの開催等も予定しております。その他、県内の公立図書館の司書の皆さんへの研修、また、ボランティアの育成等に関して、視覚障害者センターからの支援を受けるなど、連携してしっかりと取り組んでまいります。

読書は、障害のある方の主体的な活動を後押しし、社会参加、また、活躍を促すものであると考えております。この計画に基づく取組を通じまして、障害の有無にかかわらず、「読書を通じて豊かな人生を送れる滋賀」の実現に向けまして、当事者団体、支援者の方の声をしっかり聞きながら、障害福祉をはじめ、関係部局、市町、関係機関の皆さんと、県教育委員会としてしっかりと連携をしながら取り組みたいと考えております。

私からの説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

(京都新聞)

フローティングスクールについて、本年度は日帰りだったと思います。1泊2日で来年度は行うというのは、既にアナウンスされていた話ですか。

 

(教育長)

令和元年までは、1泊2日で実施していました。ご存知のように令和2年の1月頃から新型コロナウイルス感染症が出てきて、令和2年度は、もともとは1泊2日で計画していましたが、結果的に日帰りに。令和3年度も、1泊2日で計画していましたが、結果的に日帰り。このように、ここ2年間ずっと(1泊2日の計画から)日帰りです。

基本的に、予算や計画を作る際には、1泊2日で100ほどの航海を予定しております。今もその思いで予算を取って準備を進めておりますが、現段階で1泊2日で実施することを決定するには厳しい状況で、もう少し様子を見させていただくということです。基本は、1泊2日ですけれども、状況によっては日帰りということもあり得ると考えているところです。

 

(京都新聞)

資料に、5月16日からの航海とあるんですが、先ほど教育長のお話を聞いたら、5月16日以降というようなニュアンスと思うんですが、どちらでしょうか。16日からたちまちやるのか、13日まで様子を見てなのか、どういう状態でしょうか。

 

(教育長)

各小学校の5年に船に乗っていただく準備がありますから、(5月)13日に決めて16日から来てくださいというのは現実的には無理ですので、1ヶ月程度前に決めて、準備していただくこととなります。特に1泊2日ですと、4回食事をとることになるので、食材の準備や船員の方の段取りもあります。5月16日からというのは、すべての航海が1泊2日でできる日程的なリミットであり、5月16日からが第1回航海ということです。

 

(京都新聞)

4月上旬から、県としてはいろいろな規制とか、自粛要請を緩和しようかという動きがある中で、4月20日からの1泊2日の予定を、ということです。Go toじゃないですけれども、県割みたいな宿泊を伴うものもやろうという話になっている中で、あえて5月16日まで延期されるというのは、どのようなご判断だったでしょうか。

 

(教育長)

今、おっしゃられたのは、私も本部員を務めております県の新型コロナ対策本部員会議での、県の取扱いのことと思います。(フローティングスクールに関しては、)今この段階で一定のことを決めないと、4月20日からの1泊2日は準備できません。(県全体に関して)4月1日から緩和されるかどうかについては、もう少し先に決定等がされると思います。これまでに、春休みなどを経過すると、陽性者が増えてきたりすることがありました。県の緩和についてここでコメントするつもりはありませんけれども、(フローティングスクールについては、)もう少し様子を見たいと考えております。

特に、フローティングスクールというのは、複数の学校の5年生の子どもたちが一緒に活動をする場です。他の学校の子どもたちと一緒に宿泊することを、保護者の皆さん、学校の先生方が気にされることもありますでしょうし、そこは丁寧に進めないといけないということでございます。

 

(京都新聞)

4月20日から5月13日までの航海は、何校の方が影響を受けるのかということと、来年度、何校で何人の小学5年生の子どもたちが「うみのこ」で学習されるか教えていただきたいです。

 

(教育長)

この間の航海は6航海、10校で785名が乗船予定です。年間は102航海、236校で13,670人が乗船予定です。

 

(毎日新聞)

1泊2日でやるのか、日帰りでやるのかというのも、今日の時点ではまだ決定はしていなくて、今後の感染状況を踏まえた上で決定するということですか。

 

(教育長)

基本は1泊2日で実施する予定ですが、実施が難しいとなった場合、日帰りに変更して実施すると決めさせていただくということです。今の段階では、1泊2日で実施するという前提で考えております。

 

(毎日新聞)

昨年も新型コロナウイルス対策がまだ万全でない、密閉した空間であるので日帰りにするという話だったかと思います。今年についても、その状況は変わらないと思いますが、そのあたりはどうですか。

 

(教育長)

状況がどう変わるのかは、見えないところがあります。今回の第6波は、従来までと少し様相が違ってきていますので、この先2、3週間の状況を見て、しっかり判断していきたいと思っています。

また、参加いただくのが市町立の小学校5年生ですので、市や町のご意見もあります。いろんなご意見がありまして、1泊2日で実施してほしいという思いを持っておられるところもあるし、日帰りのほうがよいのではないかというご意見もありますので、その辺りの調整を引き続きさせていただく必要があると認識しています。

(毎日新聞)

今年度の航海は、すべて日帰りで完了されたという理解でよろしかったでしょうか。

 

(教育長)

そうですね。今年度につきましては101の航海が3月14日で全部終了しまして、県内すべての232校13,559人の方が乗船され、延期もしましたが、結果的にすべて日帰りで実施できました。

 

(中日新聞)

「うみのこ」についてですが、1月にPCR検査を任意でする方向と伺っていたのですが、実際やる予定でしょうか。

 

(教育長)

この2年間、日帰りで実施してきて、新型コロナウイルス感染症がなかなか収束せず、むしろ感染の波ごとに感染者が増えている状況です。その中で実施するとなると、更なる対策を何か取らないと次には進めないということで検討を進め、子どもたちが無料でPCR検査をできる予算を確保させていただきました。

この予算につきましては2月定例会議で可決いただきましたので、PCR検査の実施も含めて、より対策をとりながら実施したいと考えているところでございます。PCR検査につきまして、どういう形で、どういう人に実施していくのかということを、もう少し詰める必要があると思いますので、市町としっかり話し合いながら進めていきたいと思います。

保護者の皆さんや学校の先生方が一定の安心感を持っていただかないと実施は厳しいと思います。今、私どもが考えているのは、船の感染症対策と事前のPCR検査です。予算は少し大きくなりますが、13,000人あまりの子どもたちと先生方へのPCR検査へ対応できるように準備をしているというところでございます。

 

(京都新聞)

今、ご説明いただいたPCR検査は、実施するのか、しないのか、どちらでしょうか。

 

(教育長)

それは今後の感染状況をみて、判断することになると思います。

 

(京都新聞)

必要に応じて、乗船前のPCR検査を検討するという形ですか。

 

(教育長)

現段階ではそうですね。

 

(読売新聞)

ロシアによるウクライナ侵攻についてですけれども、滋賀県にも、避難の方が来られたり、ガソリンの値上げが起きていたりとか、大きな影響を受けていると思いますが、この影響について学校で教育している例を把握されていたら教えていただきたいのと、また、教育長ご自身として、このテーマを教育現場で取り扱うべきなのか、それとも取り扱うべきではないのか、どう思われているのか教えてください。

 

(教育長)

ロシアとウクライナが戦闘状態にあることを取り上げるというより、世界の動き、例えば、地理的にこういう関係があって、こういう要素があるとか、そのことが影響して、物の流れが止まることなどで、一人一人の生活に影響が出ていることを学ぶ。子どもが興味や関心を持って学ぶことが大切だと思っていますので、そういった学ぶことは大切だと思います。ただ、3学期のこの段階で、そういう学習が各小学校、中学校、高等学校でできたかは把握していません。

私の思いとしては、これをきっかけに、例えば、天然ガスはこうやって来るという物の流れや、陸続きの国はこういうところで、いろんなことがあるということを感じていただくことは重要だと思います。ウクライナという国に対して、今まであまり知らなかった子どもたちが興味を持って、いろんなことを学ぼうという姿勢はすごく大切だと思っています。ロシアが攻めていることや戦闘状態であることをどうこうと言うつもりはないですが、このことが自分たちの身近なところにどういう影響を与えているのかを考えていくことが、私は大切だと思っています。

 

(京都新聞)

教育長の定例会見を2ヶ月に1回にできないかと幹事社から打診があったのですが、どういう経緯でその話が出てきたのか教えていただけないでしょうか。

 

(教育長)

私ども、コロナ禍の中で、コロナに関係する話題はたくさんありますが、他の話題があまりない回もありましたし、他府県の教育長の記者会見の状況なども見ていると、滋賀県のように頻度高く実施しておられる県もあれば、定期的ではなく必要に応じてやっておられる県などもあるので、どのような形がいいのか、報道関係の皆さんのご意見も聞いて判断をしたいと思いまして、一つの提案として投げかけさせていただきました。

 

(京都新聞)

話題提供がない月がある旨を挙げられましたが、例えば、「うみのこ」のPCR検査を事前にすることも、確かどこかの質問から出てきています。教育というのはいろんな方が関わるもので、話題は尽きないと思います。PCR検査の話も、聞かれる前に教育長の口から、今日の延期の話題のように公表することもできると思います。

ICTのことにしても、受検やコロナなど様々なことについて、話題提供する中身はいくらでもあると思いますが、少し行事に偏っていると思います。教育委員会がどういう考え方でやるかとか、もっともっと出そうと思えば、県民に語りかけたいことがあれば、いくらでもあるかと思いますので、その辺りをご理解いただきたいと思います。

 

(教育長)

報道関係の皆さんのご意見として、しっかり受け止めます。我々もこの会見の場が、皆さんを通じて県民の皆さんに、滋賀県教育委員会がどういうふうに進もうとしているのか、次はどんなことを変えようとしているのかということを伝えられる場になるように工夫して、皆さんからも様々なご意見を聞ける場にしたいと思います。4月以降も基本、定例は月1回で、必要に応じて臨時でさせていただくことがあると思いますが、皆さんに私どものメッセージをお伝えし、皆さんからのご質問にお答えする場を作りたいと思いますので、よろしくお願いします。

お問い合わせ
教育委員会事務局 教育総務課
電話番号:077-528-4512
FAX番号:077-528-4950
メールアドレス:[email protected]
Adobe Readerのダウンロードページへ(別ウィンドウ)

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。