令和6年9月9日(月曜日)午後2時から午後3時20分
県庁新館4階教育委員会室
公開 | 第24号 | 令和6年度「滋賀県教育委員会事務の点検・評価」および「第3期滋賀県教育振興基本計画の進行管理」に関する報告書(令和5年度実績)について | 教育総務課 |
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非公開 | 第25号 | 損害賠償の額を定めることにつき議決を求めることについての議案に関する知事への意見について | 教育総務課 |
非公開 | 第26号 | 滋賀県使用料および手数料条例の一部を改正する条例案に関する知事への意見について | 教育総務課 |
非公開 | 第27号 | 令和6年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)のうち教育委員会所管の予算案に関する知事への意見について | 教育総務課 |
非公開 | 第28号 | 県立学校の教頭の任命について | 教職員課 |
公開 | 第29号 | 滋賀県教育委員会における特殊の考慮を要する会計年度任用職員の給与に関する規程の一部改正について | 教職員課 |
公開 | 第30号 | 令和7年度滋賀県立特別支援学校幼稚部および高等部入学者選考要項について | 特別支援教育課 |
公開 | 第31号 | 令和7年度滋賀県立特別支援学校高等部分教室入学者選考要項について | 特別支援教育課 |
公開 | 第32号 | 滋賀県特別支援教育支援委員会委員の任免について | 特別支援教育課 |
公開 | ア | 令和6年度第1回滋賀県いじめ問題対策連絡協議会について | 児童生徒室 |
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●教育長から開会の宣告があった。
●教育長より出席者の確認があり、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第3項の規定により、会議の成立が確認された。
●事務局から説明員の出欠について報告があった。
●教育長から、本日の議題のうち、第25号議案から第27号議案については、県議会との調整に支障がないよう、9月定例会議に提案される前の本日においては審議を非公開とし、後日提案後に公開することが適当であることから、また第28号議案については公にすることにより公正かつ円滑な人事の確保に影響をおよぼすおそれがあることから、審議を非公開とすべきとの発議があった。発議は全員異議なく了承され、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項のただし書の規定により、第25号議案から第28号議案の4議案は審議が非公開とされることとなった。また、審議の順番については、公開議案、報告事項、非公開議案の順で審議することが確認された。
●8月26日開催の定例教育委員会に係る会議録について、適正に記録されていることを確認し、承認された。
●教育長から第24号議案「令和6年度『滋賀県教育委員会事務の点検・評価』および『第3期滋賀県教育振興基本計画の進行管理』に関する報告書(令和5年度実績)について」、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。
●主な質疑・意見
(塚本委員)
柱2「社会全体で支え合い、子どもを育む」において、学識経験者から「地域学校協働活動推進員の配置において、地域における一定の方だけでなく、幅広い人材募集が必要である。」という意見があったようだが、もっともだと思う。社会の課題が複雑化かつ多様化している中で、対処すべく、組織や活動は増えていると思うが、参画する方々の顔ぶれが同じということは多々見受けられるため、幅広い人材の中で問題解決に当たる組織体を作っていくことは必要であり、また、人口減少とともに社会で働いてくださる方々の減少を視野に入れると、過去から連綿と続く組織や機関等の見直しを図ることとも、場合によっては必要であると思う。そのようななかで、学校運営協議会は大切な役割を担うと思うが、数値目標を達成するために設置数を増やすことのみを目指すのではなく、どのように活動をしていただくか、どのように動いていただくかということを大切にして検証を続けていただきたい。
(濱生涯学習課長)
構成メンバーが多様性に乏しいのではないかという御指摘をいただくことが多々あるが、最近は社会福祉関係の方や学校関係の方だけでなく、幅広く参画いただいている。活動についても学校の環境整備だけでなく、地域の独居の老人の方への給食に生徒が加わるなど、様々な取組をしているところ。ただ、おっしゃるように、設置出来ればよいとするのではなく、内容の質的向上も含め、本年は「見つめ直してより良く」というテーマを設け、コミュニティ・スクールの関係者研修を継続して実施しているところ。幅広い人の参加や内容面およびその向上ということで、アドバイザーも含めて伴走支援をより一層していきたいと思うため、引き続き御指導いただきたい。
(石井委員)
概要版に記載の柱1に対する学識経験者の主な意見に「スポーツを楽しむためには『できた・わかった』の実感だけでなく『一人ひとりにあった頑張った、楽しかった』の実感も必要である。」とあるが、施策の内容は、心身を鍛える側面が強く出ていると感じる。施策の内容とスポーツを楽しむことが二極対立になっているとは思わないが、この点についてしっかりとした考えのもと、指導者側にも周知されるよう、事業を組み立てていく必要があると思う。2015年に国においてもスポーツ庁ができ、スポーツを推進していく動きがみられるので、先進国なども参考にしながら、学校の体育の授業を工夫するなど、取組が必要になると思う。
もう一点は、教職員の働き方改革についてであるが、先生を志す人が激減していると報道されており、状況を改善していかなければならないと思う。現場の先生方が感じてらっしゃることや改善してほしいと思ってらっしゃることと、教育委員会として変えていく内容にギャップがないようにしてほしいが、働き方改革についてどのように考えているのか伺いたい。
(安井保健体育課長)
規律も運動量も必要な要素であるため、その点については従来どおり取組を続けていきたいと考えている。「できた・わかった」の実感や「一人ひとりにあった頑張った、楽しかった」の実感については、研修会等で、具体例として、跳び箱5段跳べる、跳べないで判断するのではなく、跳び箱が苦手な子が跳べた時に姿勢が綺麗だった、着地が綺麗だったなどのような、一人ひとりにあった指導をしていくように周知している。厳しさと楽しさの両立は難しい側面もあるが、今後も意識しながら指導に努めていきたい。
(太田教職員課長)
現場とのギャップが生じない取組をとの御意見をいただいたが、昨年から教育委員会ではワーキンググループを設け、現場からの意見として、市町教育委員会や県立学校からの意見をお聞きしながら、どのようなことを働き方改革で進めていけるのか、検討を進めているところ。今年度は会議の持ち方について、現場が困らないような方法がないかということで進めている。
(福永教育長)
「運動やスポーツすることが好き」と回答した児童生徒の数字を見ると、男子より女子のほうが割合は低く、また、小学校よりも中学校のほうが割合は低くなっているが、こうした点についてどのようなところに原因があるのか分析する必要がある。学習指導要領に規定されている内容も押さえつつ、どうしたら楽しい授業ができるのか、工夫することは沢山あると思うため、石井委員の御意見も踏まえ、検討を進めていきたい。
併せて、働き方改革についても現場の声を大切にしなければならないと考えており、全体に意見を聞きながら進めていきたい。
(土井委員)
結果としては目標未達成の数値が多いということだが、その関連で申し上げたいことが二点ある。
一点目は、この数値をどう分析するのかを今後検討していただく必要があると思う。例えば、柱1施策(1)「『学びのアンケート』の『国語/算数・数学の授業の内容はよくわかる』について肯定的に回答した児童生徒の割合」は目標を達成しているかどうかは別として、向上していることは確かである。ただ、授業の内容がよく分かると肯定的に回答している子どもについて、その結果がどのようになっているか、関連付けて分析することが大切である。分かると答えているが結果がでていなければ、分かると答えていることの意味は何なのかが問題となる。重要なのは、一人ひとりの子どもたちの能力、資質が向上していくことであり、それとの関係でこれらの指標にどのような意味があるのかを、引き続き検証していく必要がある。
二点目は広い意味で学力を向上していくということになると、知力、体力、心などの広がりが出てくる。目標値を設定すると、どうしても数値を上げる方向に進むが、現状として、今の子どもたちは忙しく、全てにおいて高い数値を出すことは、そもそも無理なのかもしれない。すべてを期待通りに応えられる子どもはいないのであって、詰め込みすぎると無理が出る。今後、数値目標を使わないのかもしれないが、それでも施策の状況判断のためには数値を用いることがあろうかと思うので、現実を踏まえて、数値目標を設定しないと有益な点検・評価にならないと思う。
(畑幼小中教育課長)
授業で分かったことがどれだけ定着しているかという部分が調査の中で結果として現れてくると考えている。そのため、まずは分かったことを定着させる取組をしっかりしていく。また、授業の中で子どもたちに獲得してほしい知識や考え方がどれだけ的確に掴めているのかということを、振り返り等により一人ひとり丁寧に見ていくことが、これからもますます重要になっていくと思うため、御指摘も踏まえ、しっかりと検証していけるように引き続き取り組んでいきたい。
(駒井教育総務課長)
第3期の計画においては、年度ごとの数値目標を置きながらそれに対して到達したか否かを確認してきたが、このことについては色々な御意見があり、数値目標の設定根拠等についても御意見をいただいた。第4期の計画では年度ごとの個別の数値目標を掲げるのではなく、計画期間である5年間の進捗状況について、どのようなところが伸びたのかというところをしっかりと点検、評価しているように、目標を設定しているところ。教育委員会としては、一つひとつの項目の進捗状況を咀嚼して分析し、必要に応じて現場に返していくことが役割であり、また、項目一つひとつの分析や相互に関連していること等の評価も必要になると思うので、そのようなことにも十分に配慮し、委員からの御指摘も踏まえながら、点検・評価を実施してまいりたい。
●教育長から第24号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で原案通り可決された。
●教育長から第29号議案「滋賀県教育委員会における特殊の考慮を要する会計年度任用職員の給与に関する規程の一部改正について」、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。
●主な質疑・意見
なし
●教育長から第29号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案通り可決された。
●教育長から第30号議案「令和7年度滋賀県立特別支援学校幼稚部および高等部入学者選考要項について」、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。
●主な質疑・意見
なし
●教育長から第30号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案通り可決された。
●教育長から第31号議案「令和7年度滋賀県立特別支援学校高等部分教室入学者選考要項について」、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。
●主な質疑・意見
(塚本委員)
第30号議案にも関連しているが、出願の手続きに関して、オンライン化は検討されたか。高等学校ではオンラインも導入されていたが。
(安井特別支援教育課参事)
特別支援学校は高等学校と異なり、受検に対する費用がかからないことや、中学校から特別支援学校に入学する人数が、高等学校に入学する人数に比べてかなり少数であるなどの違いがある。特別支援学校の志願者は、事前に学校で体験をしたり、教育相談を受けたりしており、出願に際しても丁寧な書類のやり取りをしている。また、出願においては、出来る限り子どもたちが自分のこととして受け止めてくれるように、子どもたち自身に手書してもらっているところ。このようなことから、今のところオンライン化はせず、従来通りと考えている。
(塚本委員)
ただ簡素化するのではなく、子どもたちに何を意識してもらうのかということを大切に吟味されていることが分かり、良かった。
●教育長から第31号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案通り可決された。
●教育長から第32号議案「滋賀県特別支援教育支援委員会委員の任免について」、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。
●主な質疑・意見
なし
●教育長から第32号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案通り可決された。
●教育長から報告事項ア「令和6年度第1回滋賀県いじめ問題対策連絡協議会について」、事務局に報告を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。
●主な質疑・意見
(石井委員)
いじめの問題は柱2の取組だけにとどまらず、柱1の豊かな心の育成にも密接に関わっていると感じる。大変ではあるが、このようなマイナスの問題に取り組むことで、プラスの豊かな心の育成に結びつくよう、生徒あるいは先生も含め、しっかり取り組んでいく必要があると思う。
(窪田委員)
例年であれば1回のところ、必要性があるのでこの時期に1回、また2回目も開催いただくということで、タイミングを逃さずにこのような場を設けていただけるのは良いと思う。
コロナ禍を挟んだからかもしれないが、今の学生を見ていても対面で関わっている中では見えにくい部分があり、色々なところで起きるいじめの案件を見聞きしていても、SNSを通してしまうと、今までであれば段階をおって目に見えていた部分があったところを、本当に見えないところで簡単に超えていってしまうと思うので、先生方もなかなかキャッチするのは難しい世の中だと感じる。報告の中に挙げて下さっているように、まずは人権意識、人権感覚を子どもたちにどう育てていくかと、先生方自身がやはり人権意識への理解や子どもへの人権をどのように考えていくのかというところが大切だと思うので、日々努力いただいていると思うが、忙しい中で、後から振り返ればキャッチしていたのだろうが、あそこで一声かけていたら、電話を一本かけていたらということが起きやすいと感じている。先生方の働き方改革とも関わって、改めて先生方が子どもたちに目配りしながら動いていけるよう、考えていっていただければと思う。もし、11月に議論する内容が決まっていれば教えていただきたい。
(北村児童生徒室主幹)
資料に掲載している九つの点については、取り組んだこと、これから取り組んでいくこと、中長期的なことも含めて報告をしていくことになると考えられる。また、10月中旬に予定されている文部科学省の児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の概要などを報告し、県内の状況や傾向について話し合いをする予定である。
●第25号議案について原案どおり可決された。
●第26号議案について原案どおり可決された。
●第27号議案について原案どおり可決された。
●第28号議案について原案どおり可決された。
●教育長から、本日の議事が全て終了した旨の発言があり、閉会の宣告があった。