令和6年5月10日(金曜日)午後2時から午後3時30分
県庁新館4階教育委員会室
公開 | 第4号 | 滋賀県教育委員会職員安全衛生管理規程の一部改正について | 健康福利室 |
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公開 | 第5号 | 滋賀県立中学校において令和7年度に使用する教科用図書の採択に関する基本方針について | 高校教育課 |
公開 | 第6号 | 令和7年度に中学校において使用する教科用図書の採択の適正を図るため、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行令第8条に定める採択基準と選定に必要な資料について | 幼小中教育課 |
公開 | 第7号 | 令和7年度に小学校および中学校の特別支援学級において使用する学校教育法附則第9条第1項に規定する教科用図書の採択の適正を図るため、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行令第8条に定める採択基準と選定に必要な資料について | 特別支援教育課 |
公開 | 第8号 | 令和7年度に滋賀県立特別支援学校小学部および中学部において使用する教科用図書を採択するための基本方針について | 特別支援教育課 |
公開 | 第9号 | 教科用図書選定審議会委員の任期満了後に、教科用図書の絶版、在庫不足等の理由により新たに採択を行う必要が生じた場合の取扱いについて | 特別支援教育課 |
公開 | 第10号 | 滋賀県特別支援教育支援委員会委員の選任について | 特別支援教育課 |
公開 | ア | 県立高等学校、県立特別支援学校における1人1台端末の導入状況について | 教育ICT化推進室 |
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公開 | イ | 令和6年度滋賀県立高等学校入学者選抜のまとめについて | 高校教育課 |
●教育長から開会の宣告があった。
●教育長より出席者の確認があり、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第3項の規定により、会議の成立が確認された。
●事務局から説明員の出欠について報告があった。
●教育長から、本日の議題についてはすべて公開で審議すべきとの発議があり、全員異議なく了承された。また、審議の順番については、公開議案、報告事項の順で審議することが確認された。
●4月9日開催の定例教育委員会に係る会議録について、適正に記録されていることを確認し、承認された。
●教育長から第4号議案「滋賀県教育委員会職員安全衛生管理規程の一部改正について」、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。
●主な質疑・意見
(塚本委員)
厚生労働省の支援ツールについて、使いにくいということはないか。
(中村健康福利室長)
何種類か支援ツールが指定されているが、その中で最も使いやすかったものを採用し、学校で使用してもらおうと考えている。入力は選択方式になっているため、使いやすいと思われる。
(石井委員)
各学校において手続きを行うとのことだが、一括して県で行うことはできないのか。
(中村健康福利室長)
労働安全衛生法により、事業所ごとに責任者を置くことになっており、教育委員会事務局で一括して責任者を置くことは法律上不可となっている。
(石井委員)
各学校へのフォローアップも重要と考える。この点においても対応をお願いしたい。
(中村健康福利室長)
新たな事業であるため、厚労省の産業保健総合支援センターと連携し、各学校の提出作業等フォローしてまいる。
●教育長から第4号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案通り可決された。
●教育長から第5号議案「滋賀県立中学校において令和7年度に使用する教科用図書の採択に関する基本方針について」、第6号議案「令和7年度に中学校において使用する教科用図書の採択の適正を図るため、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行令第8条に定める採択基準と選定に必要な資料について」、第7号議案「令和7年度に小学校および中学校の特別支援学級において使用する学校教育法附則第9条第1項に規定する教科用図書の採択の適正を図るため、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行令第8条に定める採択基準と選定に必要な資料について」、第8号議案「令和7年度に滋賀県立特別支援学校小学部および中学部において使用する教科用図書を採択するための基本方針について」および第9号議案「教科用図書選定審議会委員の任期満了後に、教科用図書の絶版、在庫不足等の理由により新たに採択を行う必要が生じた場合の取扱いについて」の5議案について事務局に一括して説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき、説明があった。
●主な質疑・意見
(塚本委員)
現場で指導する先生方の声は取り上げられているか。
また、現場からの声についても、デジタル教科書は新しくて使いにくいという後ろ向きな声でなく、時代と共に変化する教育方針の流れに沿った前向きな意見が取り上げられるべきと考えるが、実際に教科書を使用してみての検討や知見の積み重ねは共有される機会があるのか。
(畑幼小中教育課長)
教員からの意見の反映については、新たな教科書採択の選定に必要な資料を作成するにあたり、調査員会を設置しており、教科ごとに複数名の先生方にお集まりいただいている。調査員の先生方には、それぞれの教科書を見比べながら長所や子どもたちが学びやすいように工夫されている点等を調査していただき、教科書会社ごとに文章表記でまとめていただくという作業をお願いしている。調査員は経験豊富な方に依頼しているため、授業での使い勝手等は十分に意見として出していただきながら議論されていると考えている。
また、その上で、子どもたちにとってよりよい教科書という観点で調査していただいているため、御指摘にあった後ろ向きではなく、前向きな採択の作業が進んでいくものと認識している。
(野村委員)
県立中学校や特別支援学校の教科書採択の仕組みについて図式化されているが、各学校から申請されたものは教育委員会としてそのまま採択決定するのか、それとも助言などは行われるのか。
(左谷特別支援課長)
特別支援学校の教科書採択について、一般図書は毎年採択ができることになっている。知的障害の程度等に応じて各学校で適切な教科書が選定されているが、一般図書の採択変更の例として、使用している教科書の新しいバージョンが出た場合などが挙げられる。変更に際しては、その意図をお聞きし、また、変更による他の教科との系統性、学年間の関連性が損なわれていないか等確認し、校長先生とも十分に協議した上で、学校で使いやすく、子どもたちの障害に応じた教科書であるかという観点を尊重しながら採択している。
(石井委員)
英語についてデジタル教科書が勧められていたが、最近の新聞記事で、都道府県ごとに英語力の格差が生じていると読んだ。教科書採択には直接関連しないかもしれないが、その点について本県はどのような状況であるか。
(畑幼小中教育課長)
本県の子どもたちの英検3級の取得率については年々上がってきているのが現状である。子どもたちの英語力を上げるためには、先生方の指導力が欠かせないところであると考えているため、例えば先生方の英語を話す力に重きを置いた研修等や、小学校段階から英語専科の先生の授業をいくつか見せていただき指導助言をする学校訪問等も続けている。また、そのような取組が授業改善に効いているのではないかと捉えている。
その上で、今回、学習者用デジタル教科書は英語だけが先んじて入ってくるが、音声を繰り返し聞くことができる点からも、デジタル教科書を上手く使っていくことが肝要だと思うため、今年度から3年かけて指導主事が全中学校を訪問し、英語の授業におけるデジタル教科書の効果的な活用についても一緒に考え、更に子どもたちの英語能力が伸びるように、県としても共に取り組んでいきたい。
(石井委員)
デジタル技術によりネイティブな発音が聞けるというメリットを最大限に生かし、海外留学の制度が充実していっていることに併せて、順調に進捗することを期待している。
(塚本委員)
第9号議案に関して、今後の子どもの人口が減っていくことや出版業界の状況なども鑑みて、これからも教科書を安定的に供給することができるのか。
(左谷特別支援教育課長)
絶版等は例年あるが、先ほどの資料にある一般図書契約予定一覧は供給がほぼ確実であろう図書が掲載されているため、一覧も十分に参考にしながら選定するとともに、一覧にない教科書を選ぶ際も、出版会社に、来年度も供給される予定か確認するよう学校に指導している。委員がおっしゃるように、教科書の安定的な供給については、不透明な部分も確かにあるが、やはりベストセラーのような、特に障害のある子どもたちにとって分かりやすい図書は多くの支持を受けていると思うため、引き続き供給状況については十分に注目し、調査研究もきっちりしながら、より良い教科書を選定してまいりたい。
●教育長から第5号議案から第9号議案の5議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案通り可決された。
●教育長から第10号議案「滋賀県特別支援教育支援委員会委員の選任について」、事務局に説明を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。
●主な質疑・意見
なし
●教育長から第10号議案について採決する旨の発言があり、全員一致で、原案通り可決された。
●教育長から報告事項ア「県立高等学校、県立特別支援学校における1人1台端末の導入状況について」、事務局に報告を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。
●主な質疑・意見
(塚本委員)
資料に記載されている貸出用端末の割合について、これは用意されていた貸出用端末何台に対しての割合か。
(西村教育ICT化推進室長)
貸出用端末が約3000台あり、1学年につき約1000台割り当てられているため、2割7分程度使用されている。
(塚本委員)
個人購入の端末の割合が増加していることなどから、今後、貸出用端末の台数が大幅に増加する見込みはないということでよいか。
(西村教育ICT化推進室長)
この3年間の状況から貸出用端末の台数が増加するとは考えにくい。今後の状況にもよるが、3000台の貸出用端末については、故障した時や充電が切れた時などの予備機として待機させているため、使っていない機器についても活用していきたいと考えている。
(石井委員)
整備は順調であるという理解で良いか。
(西村教育ICT化推進室長)
1人1台端末を導入して、今年度で3年目になる。先生方も慣れてきておられ、研修も受講していただいており、また、生徒についても、小学校からタブレットを使っているため、順調に定着していると考えている。
(石井委員)
活用の差が出ることがないよう、県全体の活用率が高くなるように誘導していく必要がある。
理想になるかもしれないが、子どもたちが勉強したいタイミングで、これまでの授業を繰り返し聞くことなどは可能であるか。
(臼井高校教育課長)
現在のソフトでは振り返りをすることが難しい。その都度の授業や宿題の際に活用しているのが現状であるが、今後はおっしゃるようにオンデマンド型のプログラム等も検討していく必要があると考えている。
(石井委員)
生徒が端末を活用していつでも勉強できる環境が整備されることが重要である。デジタル技術を上手く活用しそのメリットを享受できた例もある。本県においてもデジタルを活用し、生徒の学習環境をより良くしていって欲しい。
(福永教育長)
どのようなソフトを使用していくかということについては、学校の状況等を見ながらまた検討していきたい。
●教育長から報告事項イ「令和6年度滋賀県立高等学校入学者選抜のまとめについて」、事務局に報告を求める旨の発言があり、事務局から資料に基づき説明があった。
●主な質疑・意見
(塚本委員)
合格の生徒がいる一方で不合格の生徒もいる。受検をあまりにも深刻に捉えているお子さんを見かけたことがあるが、受検が人生の全てを決定するということはなく、また、不合格になったとしても全てをマイナスに捉えなくても良いというような指導も必要であると思う。不合格になった生徒のフォローが大切だと考える。ただ、子どもたちが挑戦する機会も大切であり、進路指導の際に合格の安全圏だけを薦めるのではなく、本人の意見も尊重した助言をして欲しい。受検が生徒にとってポジティブな経験になると良い。
(福永教育長)
中学校現場における指導も大切であるが、入学して何を学ぶかということも大切であるため、高校現場においても生徒のフォローをお願いしたい。
(土井委員)
外国籍の中学生が受検する際も同様の高校入試を受けるのか。
(臼井高校教育課長)
日本語に十分に対応できる生徒だと思われるが、特色選抜を受ける生徒もいる。今回の入試の学力検査において配慮を求めた外国籍の受検生は、9校で16名いた。問題にルビを振ったり、辞書を使う受検生には時間延長をしたりするなどの対応をした。
(土井委員)
考える力や表現する力、読み解く力を見るために問題の文字数が増加していると思われる。検査の方向性に間違いはないと思うが、外国籍の子どもたちの進学を考えると、この水準の日本語でこの文字量を要求するのは5教科にわたって適当であるか。再度検討した方が良いのではないか。
(福永教育長)
外国籍の子どもたちの学びをどのように保障していくのかという点で、学びの前段階である入試をどのような形で実施するのか、引き続き検討していく必要がある。
●教育長から、本日の議事が全て終了した旨の発言があり、閉会の宣告があった。